[概要]
ESXi、VMware等で仮想サーバを構築するときに必要になるクライアントソフトであるWMware-toolsですが、CentOS7系のような最近のOSでは推奨されるインストール方法が変わっています1。
そもそも、VMware ToolsとはVMware環境で稼働している仮想マシンの最適化を行ってくれるツールとのことを言い、VMware Toolsのオープンソース化されたものが、今回インストールする、open-vm-toolsとなります。
下記が、WMwareサポートポリシーの抜粋です。
VMware-tools
という名前も変わっており、 open-vm-tools
という名称になっています。
VMware サポート ポリシー
VMware では、オペレーティング システム ベンダーが再配布する open-vm-tools を使用することを推奨しています。
また、OSコミュニティと協力によって開発しているので、 yum
や apt
等で簡単にインストールすることができます。
VMware は、オペレーティング システムによって再配布される open-vm-tools を含む仮想マシンを完全にサポートしており、それは OS ベンダーや OS コミュニティと協力して行われます。ただし、オペレーティング システム リリースは、オンラインの『VMware Compatibility Guide』で特定の VMware 製品で認定されたものとして公開されている必要があります。
以上のようにオープンソース化することによって、各ベンダーのオペレーティングシステムにバンドル化したり、各ベンダーの標準リポジトリに追加することによって、OS の更新パッチとして適用されるため運用コストのダウンに繋がります。
open-vm-toolsのパッケージ構成
- open-vm-tools パッケージ
- コアのプログラムやライブラリが含まれており、下記の機能が有効になる
- ゲスト OS クロックと仮想化プラットフォームの同期
- 電源操作(シャット ダウン)、および仮想マシンのファイル システムの静止を正常に実行
- ゲストから仮想インフラストラクチャへのハートビートを提供し、vSphere High Availability (HA) をサポート
- リソース使用率やネットワーク情報などの、仮想化プラットフォームに対するゲスト OS についての情報の確認
- 仮想化インフラストラクチャからゲスト OS 内でさまざまな操作を実行するための、安全な認証メカニズムの提供
-
open-vm-tools
の機能を拡張またはカスタマイズできる追加のプラグインを受け入れ
- コアのプログラムやライブラリが含まれており、下記の機能が有効になる
- open-vm-tools-desktop パッケージ
- 仮想マシンのインタラクティブ機能の改善を行い、下記の効能が有効になる。(X のパッケージに依存する)
- ホスト コンソール ウィンドウや vSphere の VMware Remote Console ウィンドウに合わせてゲスト表示のサイズを調整が可能になる
- ホストとゲスト UI 間で双方向にテキストのコピーおよび貼り付けの操作を行うことができる
- VMware Workstation および VMware Fusion 製品(vSphere ではサポートされていない)のゲストおよびホスト間で双方向にドラッグ アンド ドロップ操作を行うことができる
- 仮想マシンのインタラクティブ機能の改善を行い、下記の効能が有効になる。(X のパッケージに依存する)
- open-vm-tools-devel パッケージ
-
open-vm-tools
を使用したアプリケーション開発で使用するライブラリの拡張を行い、下記のパッケージが含まれる-
vmtoolsd
プラグインを開発するためのライブラリ - ライブラリのドキュメント
-
-
- pen-vm-tools-debuginfo パッケージ
-
open-vm-tools
をデバックするためのバイナリ及びソースコードが含まれる
-
open-vm-tools
の対応状況
- Fedora 19 以降のリリース
- Debian 7.x 以降のリリース
- openSUSE 11.x 以降のリリース
- 最新の Ubuntu リリース(12.04 LTS、13.10 以降)
- Red Hat Enterprise Linux 7.0 以降のリリース
- SUSE Linux Enterprise 12 以降のリリース
- CentOS 7 以降のリリース
- Oracle Linux 7 以降のリリース
[事前準備]
CentOS7系が準備できていること
[作業内容]
open-vm-toolsをインストール
$ sudo yum install open-vm-tools
再起動して反映
$ sudo shutdown -r now
[事後確認・作業]
rpm -qa
コマンドでインストールされているか確認
$ rpm -qa open-vm-tools
open-vm-tools-9.10.2-5.el7_2.x86_64