この記事は、自作キーボードのカレンダー25日目の記事になります。前回の記事は、ikejiさんの「自作キーボードアイディアリスト」でした。Pittheusという中折れ機構がかっこいいキーボードは動画で製作過程を拝見していて、本当にすごいなと思っていました。ついに、私も3Dプリンタを購入したので、使えるようになりましたら、Pittheusのようなかっこいいキーボードを設計してみたいものです。
さて、今回急遽、二つ目の記事を書かせてもらいました。正確には、もう一つのアドベントカレンダーでも書いているので、三つ目になります。
今回のタイトルについてですが、結論を先に言いますと、私の仕事では十分、事足りています。
仕事のことについて、詳しく書きませんが、毎日、原稿用紙4枚程度(1600字ぐらい)の分量を日本語で顧客向けに日報のようなものを、ほぼ趣味で書いています。
文筆業ではありませんので、1日に書く枚数は、それぐらいです。
たまに英文を書くこともありますが、ほとんどは日本語です。
様々な入力方法がありますが、あまり器用でないので、ずっとローマ字入力です。
日本語で入力するので、頭の中で思ったことに対して、指がスラスラと動いてくれれば、問題ないです。それゆえ、長年使っているローマ字入力から離れられません。
普段、60%以上のキーボードを使っている方は、36キーのキー数が、どのような内訳になるか、気になると思います。これはあくまで、私の場合ですが、A〜Zのアルファベットに26キー、「、(,)」と「 。(.)」の句読点に2キー、Cttrl, Win(Command),Alt,BS,Shift,Enterに6キー、最後に長押しでレイヤー1や2になるSpaceに2キーで、合計36キーとなります。
以前は「ー」長音符に1キー当てていましたが、最近はレイヤ一1のSpaceキーに当てました。これは左右の親指で交互に2つのSpaceキーを押すと「ー」が出てくるので、慣れるととても快適になりました。
キー数が少ないため、指の稼働する範囲が本当に少なくなり、楽になりました。
このような境地に至ったのは、自作キーボードを知って、最初に買った、nomu30のお陰と思います。
nomu30はあのサイズに全てが詰まっているように考えられたキー配列が素敵です。他にも30%の自作キーボードで気になるものありましたが、nomu30だけは計3キ購入しました。1キ目は木製ケースに換装し、2キ目はmil-maxでホットスワップ化し、3キ目はリミテッドディションです。#自作キーボード pic.twitter.com/zBQdfYLCu9
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) February 10, 2021
nomu30を常用すれば、ここまで沼に深く沈まなかったと思いますが、私が身長に対して横幅がそれなりにあるため、入力するのがちょっと窮屈と感じたので、偶然知ったアリス配列を取り入れた、cool836Aを設計した時、「ああ、36キーあれば、何とかなるかも」と思うようになりました。
私は自作キーボードの初めがnomu30だったので、少ない物理キーを複数のレイヤーで対応すれば、入力に不安なく、運指範囲が楽であるという考えに至りました。ただ、日本語入力が主体なため、31キーでは足りずcool836Aの36キーに変わった次第です。キーが多いとレイヤー0に割り当てるキーに悩みます。 https://t.co/A6mLbFZ30o pic.twitter.com/kjcvw6vvYv
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) February 10, 2021
cool836Aのあと、もう少しキー数の多いキーボードをいくつか設計した末に、やはり36キーあれば、私には十分かなと思うようになりました。
キー数の多いキーボードを自作しても、キーマップの基本はcool836Aの時のキーマップの拡張にしかならず、矢印キーを加えても、使わないなとか、数字キーを加えても、遠いなとしか、思わなくなってきました。多分、私は怠け者なのです。
アリス配列によって、窮屈な姿勢で打鍵しなくても良いことを学んだ先に、分割すれば、もっと楽できると思いました。
そして、分割キーボードを設計した時も、頭の中では、「36キーのキーボードを分割できないだろうか」と妄想していました。
Title:My split keyboard
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) March 14, 2021
Keyboard:cool943S(自作、kicadで設計、elecrowへ発注)
Switch:Yok Holy Panda
Keycap: Enjoypbt x ai03 SimpleJA PBT keycaps set
#俺キー #自作キーボード #cool943S pic.twitter.com/TB43TaK5ea
この妄想は、今年の春にcool936として実現しました。
Title:光るが勝ち!
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) May 1, 2022
Keyboard:cool936
Keycap:DSS Micro
Keyswitch:Oil King#KEEB_PD #KEEB_PD_R94 #自作キーボード #cool936 pic.twitter.com/EhegtA02IV
cool936も最初は、右小指の奥にBSキーがないことに不便を感じていましたが、それにも慣れることで対応できました。
その慣れによって、今まであまり見向きしなかったカラムスタッガードのcool536の設計にも繋がったのかなと思います。
cool536では、様々な制約を設けて、その中で何ができるか模索した結果、takashicompanyさんの記事を参考にさせていただき、さらにminizoneからヒントを得て、cool536にPIM447trackballを載せることができました。
改めて、takashicompanyさん、ありがとうございます。
左右それぞれのconfig.hに#define MASTER_LEFTと#define MASTER_RIGHTと変えたファームウェアを入れた #cool536 です。ケーブルを繋いだ側のトラックボールが操作できます。#自作キーボード pic.twitter.com/ljtG2gHtbn
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) November 23, 2022
36キーで事足りるかについての話から、それてしまいましたが、cool536が分割できて楽な姿勢でトラックボールの操作もできる36キーのキーボードとなり、私の中では現在、最強のキーボードになりつつあります。
ただ、これも、ケーブルが邪魔かなという課題もあります。その解決策の一つとして、現在取り組んでいるのが、パレットシステムさんのAZ-COREを使ったcool536azcoreです。
Title:AZ-COREで動くキーボードは両方でトラックボールが操作できて、無線で繋がるよ。
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) December 17, 2022
Keyboard:cool536azcore
Keyswitch:Kailh Red Pro
Keycap:MBK Legend#俺キー #cool536azcore #mechanicalkeyboards #自作キーボード pic.twitter.com/A9VhZudc5M
無線接続について知識も技術もない私が、無線接続のキーボードを作ることできる、夢のような機械です。最初、あまり効果がよくわかっていなかったのですが、Daihuku keyboardさんの動画を見て、「自分にも作れるかもしれない」と思いました。素晴らしい動画をいつも、ありがとうございます。
また、「左右同時にトラックボールを動かしたい」に快く応じてくださったパレットシステムさんのお陰もあって、cool536azcoreは無線接続で、分割で楽な姿勢で左右どちらでもトラックボールを操作できる36キーのキーボードとなりました。
#cool536azcore の左右それぞれにAZ1UBALLを付けた。パレットシステムさんのご厚意でアドレスを違えてもらった。お陰で両方のボールが同時に動かせる。完成まで、残りはアクリルケースの到着待ちだけである。 #自作キーボード pic.twitter.com/bL9UncnpHY
— m.ki(エム キ) (@0002ozlet) December 15, 2022
一応、boothで頒布を始めました。
パレットシステムさん、AZ-CORE採用の自作キーボードcool536azcoreの頒布を了承してくださり、ありがとうございます。
無線接続とはいえ、キーボードとAZ-COREとの間にケーブルがあって、煩雑なので、cool536azcoreの外側にAZ-COREを収納する箇所を加えた、cool536azcore2を今、設計しています。
またまた話がそれました。「36キーで事足りますか。」については、これらの話から、私にとっては、十分事足りると思います。職種違えば、全く参考ならないかもしれませんが、毎日1600字くらいの顧客向けの日報を4月から140日強、書いてきました。それっぽっちの量で、事足りると結論をいうのも、早計かもしれません。
それでも、誰かの参考になれば、幸いです。
この文章は現在、私の最強のキーボードであるcool536azcoreとiPad Proで書きました。