1.はじめに
ターゲットモデル(出力対象となるモデル)以外にも、スライサに必要な要素として、サポート/ラフト/スカート(ブリム)があります。
ここでは、サポートについての説明です。
サポートについては、其の5の4項を参照下さい。
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本ソフトでのサポートについては、まだ実装途中となります。
このため、現状実装している考えと、今後実装予定の考えを示します。
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2.サポートの構造
Simplify3Dは「サポートが剥がしやすい」で有名であり、同様のサポート構造として実装しているます。
サポートは次のような2種の構造であり、1層当たりはインフィルのみで構成されています。
3.サポートモデルの生成
自動生成するための準備として、ターゲットモデルを読み込む段階で全ての面に対しサポート対象か否かを判断しておきます。
- 通常スライサーは、ユーザがサポートの出来具合を見ながら、任意に対象面となる角度を指定できる対話形式ですが、本ソフトはコマンドライン型であるため、上記のように最初から対象面を判断しています。
対象となる面をX/Y平面(Z=0)へ平行投影し、対象面と投影面からモデルを生成します。(密集サポートを行う場合、ここでサポートモデルから上面モデルも生成します。)
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上記のようにベッド面(Z=0)へ垂直なサポートを生成するため、その間にモデルの別部分が存在すると正常な生成になりません。(投影時、モデルの別の部分へあたる場合はその面までとして、生成したいところです。)
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ただし、部分的に投影出来ない場所も考えられるため、現状良いアルゴリズムが浮かんでいない状況です。
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現状サポートモデルをファイル指定可能であることから、サポートの自動生成機能は現状のまま保留としています。
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対象面からのモデルの生成については、其の15を参照下さい。
4.サポートモデルのスライス
構成で示したように、サポートはインフィルのみで構成されています。
このため、アルゴリズムは其の9 インフィルアルゴリズムで、以下のようなパラメータで行っています。
種類 | 充填率 | 角度 |
---|---|---|
通常 | 専用パラメータ(30%など) | 0度(Y軸並行) |
密集 | 専用パラメータ(70%など) | 90度(X軸並行) |
5.おわりに
サポートモデルのスライス自体は大丈夫だと思いますが、自動生成にはまだまだ課題があります。
対話型のGUIを作成するときにも、使いやすいインタフェースで良質なサポート生成ができることを考えなくてはと思います。
スライサーソフトを選ぶ基準にもなる部分でもあり、今後改良を行っていきたいです。