1.はじめに
ターゲットモデル(出力対象となるモデル)以外にも、スライサに必要な要素として、サポート/ラフト/スカート(ブリム)があります。
ここでは、ラフトについての説明です。
ラフトについては、其の5の2項を参照下さい。
私は、普段利用しているSimplify3Dの生成するラフトが好きです。(あまり利用はしてませんが)
ラフトの構造はSimplify3Dの生成するラフトを参考にしてます。
2.ラフトの構造
Simplify3Dのラフトを調べたところ下図のような構造になっています。
層 | 高さ | 幅 | 間隔 | 角度 | 速度 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|---|
1,2 | NW*1.250 (0.500) | NW*2.0 (0.80) | NW/0.175 (2.286) | 90度 (X軸並行) | DS*0.25 (6.25) | base/外周有り |
3 | NW*0.940 (0.376) | NW*1.6 (0.64) | NW/0.512 (1.280) | 0度 (Y軸並行) | DS*0.50 (12.5) | base |
4~ | NW*0.555 (0.222) | NW*1.0 (0.40) | NW/0.850 (0.470) | -75度 | DS*0.50 (12.5) |
- NW:ノズル径。()内数値はNW=0.4[mm]時の値
- DS:基本速度。()内数値はDS=25[mm/s]時の値
- 補足にbaseとあるものは、この部分だけ無しにすることがパラメータによりできる部分です。
1,2層は、ゆっくりと間隔の広い太い線で出力し、3層で少し細くなり角度を90度変えています。
4層以降は細い線でさらに角度を変えて密集させています。
第1,2層についてはSimplify3Dでは輪郭となるループが存在しますが、本ソフトでは省略しました。(スカート/ブリムで代用できるので)
3.ラフトモデルの生成
- ターゲットモデルの第1層をスライスし、閉領域を求める。
- 閉領域をパラメータに従い拡大する。
- 閉領域をポリゴン化する。
- 平面ポリゴンからパラメータに従い、垂直方向(下)へ掃引した形状になるように立体化(モデル)する。
-
ラフトはこの後、上へ移動させます。
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ラフトを生成する場合、ターケットモデルはラフトの高さ+オフセット(パラメータ)分、上方へ移動させます。
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任意のラフトモデルは3に相当するSTLファイルとする。
指定されたラフトモデルの面の法線を整列(上向きへ)する。
上記の1~3は実施しない。
上記の4は同様に実施。 -
1で求めた閉領域は、ターゲットモデルの接地面形状(平面)となる。
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2の閉領域の拡大は、そのXのアルゴリズムでパラメータを負数にしたもので行う。
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3については其の14 閉領域からのポリゴン化アルゴリズムを参照下さい。
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4については其の15 平面ポリゴンの立体化アルゴリズムを参照下さい。
4.ラフトモデルのスライス
本ソフトでは、全層について、其の9 インフィルアルゴリズムのみで生成します。