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RStudio Shiny チュートリアル レッスン2 ユーザーインターフェースを作ろう

Last updated at Posted at 2014-04-08

この記事は Shiny 公式サイトのチュートリアルを翻訳したものです。
http://shiny.rstudio.com/tutorial/lesson2/

チュートリアル目次:http://d.hatena.ne.jp/hoxo_m/20151222/p1

LESSON2 ユーザーインターフェースを作ろう

このレッスンでは、Shiny アプリのユーザーインターフェースの作り方を見ていきます。インターフェースのレイアウト法や、テキスト、画像、その他 HTML 要素の追加の仕方を学んでいきます。

それでは、レッスン1で作成した App-1 アプリを使って早速始めましょう。ui.R と server.R を開いて、次のように編集して下さい。

ui.R

shinyUI(fluidPage(
))

server.R

shinyServer(function(input, output) {
})

これが、Shiny アプリを作成するための最小コードです。起動すると、空のアプリが実行されます。スクラッチから Shiny アプリを作成する際の出発地点と言っていいでしょう。

レイアウト

ui.R に記述されている fluidPage は、ブラウザ画面にフィットする UI を生成します。この fluidPage 関数に要素を配置することで、アプリのレイアウトを行います。例えば、ui.R を次のように変更すれば、タイトルパネル、サイドバーパネル、メインパネルの3つを持つインターフェースが作成されます。

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("title panel"),

  sidebarLayout(
    sidebarPanel( "sidebar panel"),
    mainPanel("main panel")
  )
))

sidebar-layout1.png

sidebarLayout 関数の2つの引数には常に同じものを渡します。sidebarPanel 関数の出力と、mainPanel 関数の出力です。これらの関数は、各パネルに要素を置くために使います。sidebarLayout 関数は、オプション引数 position を持ちます。position = "right" とすれば、サイドバーをアプリの右側に配置することができます。

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("title panel"),

  sidebarLayout(position = "right",
    sidebarPanel( "sidebar panel"),
    mainPanel("main panel")
  )
))

sidebar-layout2.png

titlePanelsidebarLayout は、fluidPage に追加する最もポピュラーな要素です。基本的に Shiny アプリにはサイドバーを付けます。しかし、fluidRow を使えば、レイアウトを完全にカスタマイズできます。fluidRow は、 low-level なグリッドシステムを使います。また、ナビゲーションバーを使った複数ページ UI にしたい場合は、fluidPage の代わりに navbarPage を使います。これらの高度なオプションに興味を持ったのなら、Shiny Application Layout Guideを読んで下さい。

HTML 要素

Shiny アプリに要素を追加するためには、*Panel 関数の中で要素を配置します。例えば、上のアプリでは、文字列を各パネルに配置しました。より高度な要素を追加するためには、HTML タグ関数を使います。Shiny の HTML タグ関数の名前は、HTML5 タグ名と共通しています。いくつかを書き出してみましょう。

Shiny関数 HTML5タグ 説明
p <p> A paragraph of text
h1 <h1> A first level header
h2 <h2> A second level header
h3 <h3> A third level header
h4 <h4> A fourth level header
h5 <h5> A fifth level header
h6 <h6> A sixth level header
a <a> A hyper link
br <br> A line break (e.g. a blank line)
div <div> A division of text with a uniform style
span <span> An in-line division of text with a uniform style
pre <pre> Text ‘as is’ in a fixed width font
code <code> A formatted block of code
img <img> An image
strong <srtong> Bold text
em <em> Italicized text
HTML Directly passes a character string as HTML code

ヘッダー

ヘッダー要素を作成するために、ヘッダー関数を選んで、表示させたい文字を与えてみましょう。例えば、h1("My title") を実行すると、R コンソールは次のようになるでしょう。

> library(shiny)
> h1("My title")
<h1>My title</h1>

この要素をアプリに配置するためには、h1("My title") を、titlePanelsidebarPanelmainPanel の引数に入力します。すると、ウェブページの対応するパネルにテキストが表示されます。コンマで区切ることによって、複数の要素を同じパネルに表示することもできます。

やってみましょう。ui.R を次のように変更し、アプリを再起動させてください(例えば、runApp("App-1"))

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("My Shiny App"),
  sidebarLayout(
    sidebarPanel(),
    mainPanel(
      h1("First level title"),
      h2("Second level title"),
      h3("Third level title"),
      h4("Fourth level title"),
      h5("Fifth level title"),
      h6("Sixth level title")
    )
  )
))

これで、アプリはこんな風になったはずです。
headers.png
もし、ジョージ・ルーカスが最初のアプリを作ったら、こんな風になるかも。
lucas.png
この効果は align = "center" を入れることによってできます。Shiny のタグ関数は、HTML 属性を追加することが可能なのです。例えば、h6("Episode IV", align = "center") のようにします。もし、HTML 属性についてあまり知らないなら、w3schools のようなサイトを参照して下さい。他にもオンライン上にはたくさんのリソースを見つけることができます。

ちなみに、上の UI を作るコードは以下です。

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("My Shiny App"),
  sidebarLayout(
    sidebarPanel(),
    mainPanel(
        h6("Episode IV", align = "center"),
        h6("A NEW HOPE", align = "center"),
        h5("It is a period of civil war.", align = "center"),
        h4("Rebel spaceships, striking", align = "center"),
        h3("from a hidden base, have won", align = "center"),
        h2("their first victory against the", align = "center"),
        h1("evil Galactic Empire.")
    )
  )
))

書式付きテキスト

Shiny のタグ関数の中には、書式付きテキストに対応するものがたくさんあります。これは、例を見ると分かりやすいと思います。ui.R に次のコードを貼りつけて保存して下さい。もし、Shiny アプリを起動したままにしているのなら、リロードすることで変更を反映させることができます。もしアプリを停止しているのなら、再起動させて下さい。

更新されたアプリと、ui.R を見比べることで、書式付きテキストについて知ることができるでしょう。

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("My Shiny App"),
  sidebarLayout(
    sidebarPanel(),
    mainPanel(
      p("p creates a paragraph of text. This paragraph is followed by br(), which makes a blank line."),
      p("When you want to start a new paragraph, just use a new p() command. If you supply a style attribute, you can change the format of the entire paragraph", style = "font-family: 'times'; font-size: 16pt"),
      strong("Strong() makes bold text."),
      em("And em() makes italicized (i.e, emphasized) text."),
      br(),
      code("code displays your text like computer code"),
      div("Use span and div to create segments of text that all have a similar style. For example, this division of text is all blue because I passed the argument 'style = color:blue' to div", style = "color:blue"),
      br(),
      p("span does the same thing, but it works with",
        span("groups of words", style = "color:blue"),
        "that appear inside a paragraph.")
    )
  )
))
  • p はパラグラフを作ります。パラグラフは空行 br() を伴います。
  • 新しいパラグラフを始めたいときは、単に p() を使います。style 属性を与えると、パラグラフ全体の書式を変更できます。
  • strong() は太字になります。
  • em() はイタリックになります(すなわち強調(emphasized))。
  • code はプログラムコードのように表示されます。
  • span と div は同じスタイルを持つ領域を作成します。例えば、この div は 'style = color:blue' を指定しているので全てのテキストが青になります。
  • span も同様です。ただし、span はパラグラフの内部で使います。

formatting.png

画像

img 関数は、アプリに画像を挿入します。画像ファイル名を src 引数に与えて下さい。img 関数は HTML タグを出力するため、src 引数には <img> タグの src 属性と同じものを与える必要があります。また、heightwidth のように、他の HTML 属性を含めることもできます。heightwidth はピクセル数で指定することに注意して下さい。

img(src = "my_image.png", height = 72, width = 72)

img 関数は画像ファイルを特別な場所から探します。画像ファイルは ui.R ファイルと同じディレクトリに作られた www フォルダに配置しなければなりません。例えばもし、bigorb.png という画像ファイルを使いたかったら、App-1 フォルダは次のようになります。
bigorb2.png
このように配置して、下記の ui.R でアプリを作ってみましょう。bigorb.png ファイルはここからダウンロードできます。

# ui.R

shinyUI(fluidPage(
  titlePanel("My Shiny App"),
  sidebarLayout(
    sidebarPanel(),
    mainPanel(
      img(src="bigorb.png", height = 400, width = 400)
    )
  )
))

bigorb1.png

やってみよう

このレッスンで説明した関数を使えば、非常に魅力的な UI が作れるはずです。下に示すアプリを作成することで、これらの関数をよく理解できるようになるでしょう。解答は公式サイトにありますが、答え合わせのために使うだけにして、コピペなどせずにスクラッチから自分で書いてみましょう。
my-shiny-app.png

まとめ

Shiny アプリの UI のレイアウト法と、シンプルな HTML 要素を使う方法を学びました。これにより、

  • UI を fluidPagetitlePanelsidebarLayout で作る
  • Shiny のタグ関数を使って、HTML 要素を作る
  • タグ関数の引数を使って、HTML 要素の属性を指定する
  • titlePanelsidebarPanelmainPanel にタグ関数の出力を渡すことで、HTML 要素を追加する
  • コンマで区切ることで、各パネルには複数の要素を追加する
  • www フォルダに画像ファイルを置くことで、img 関数によって Shiny アプリに画像を追加する

ということができるようになりました。

シンプルな要素を追加できるようになったので、次はもっと複雑な要素、つまり、ウィジェットを追加する方法を学びましょう。ウィジェットは、インタラクティブなウェブ要素であり、ユーザーがアプリを操作するのに使われます。

それでは、レッスン3に進みましょう。

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