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TypeScript+Gulp+Webpack+jQueryで開発環境を構築

Last updated at Posted at 2016-07-02

やること

TypeScript, Gulp, WebPack, jQueryを組み合わせて、簡単なWebアプリケーションを作ってみます。

TypeScriptは型が書けたりクラスが書けたりする、AltJS(コンパイルしてjsにして使用する物)です。
TypeScriptはコンパイルしてjsにすることで、ブラウザで使用できるようになります。

今回使う他のツールです。

  • Gulp: タスクランナーです。Gruntよりも最近は人気があります。
  • Webpack: 各種jsファイルの依存関係を解決し、1つに結合するモジュールバンドラーです。Browserifyなどもこの仲間になります。
  • jQuery: 説明不要かと思いますが、楽にDOM操作が出来るライブラリです。

開発環境

  • Mac OS X High Sierra
  • Gulp 3.9.1
  • TypeScript 2.9.1
  • Webpack 4.10.2
  • jQuery 3.3.1

Node.jsをインストール

必要なモジュールはnpm(Node Package manager)でインストールが出来ます。
まずはNode.jsをインストールします。

brew install node

これでnpmが使えるようになります。

プロジェクトの作成

まずは任意のディレクトリを作成し、その中で以下コマンドを実行してプロジェクトを作成します。
-yオプションをつけないと、各種項目について都度聞かれます。
-yを付けずにそのままEnterを連打してもかまいません。


$ npm init -y

実行するとpackage.jsonが出来上がります。
後述しますが、このファイルに記載されたライブラリ全てをnpm install
インストールできるようになりますので、他の人に配布した際に環境構築が簡単にできます。

ディレクトリ構成

今回は以下のようなディレクトリ構成を実現します。
TypeScriptファイルはtsディレクトリに置き、コンパイルしたjsはdistに置きます。

dist
└── main.js
node_modules
└── typescriptなど
ts
├── index.ts
└── model.ts
gulpfile.js
index.html
package.json
tsconfig.json
webpack.config.js

各種モジュールのインストール

npmで必要な各種モジュールのインストールをします。

まず、開発時に必要なモジュールをインストールします。


$ npm install --save-dev typescript webpack webpack-cli webpack-stream ts-loader gulp gulp-stream del jquery @types/jquery

npm WARN deprecated gulp-util@3.0.8: という文言などが表示されますが、無視して構いません。

これでnode_modulesディレクトリが出来ます。
各モジュールの説明です。

  • typescript: TypeScriptです。
  • gulp: Gulpです。
  • webpack: Webpackです。
  • webpack-stream: Gulpにおいて、Webpackを使用するためのものです。
  • ts-loader: Webpackにおいて、TypeScriptを使用するためのものです。
  • del: ファイルの削除を行うためのものです。
  • jquery: jQueryです。

--save-devを付けるとpackage.jsonのdevDependenciesに記載されます。
npm installを実行すると、devDependenciesに書かれたライブラリがnode_modulesにインストールされます。
そのためgit管理からはnode_modulesディレクトリは外して問題ありません。

--saveを付けるとdependenciesに記載されます。

なお、インストールされたモジュールはnpm lsで確認が可能です。
ただ、依存モジュールも全て表示されてしまいますので、
npm ls --depth=0と実行すると依存モジュールが除外され見やすいと思います。

不要なモジュールはnpm remove モジュール名でアンインストールが出来ます。

tsconfig.jsonの作成

以下のコマンドで、TypeScriptのコンパイル情報を記載する、tsconfig.jsonを作成します。


$ npx tsc --init

tsファイルの作成

tsディレクトリを作り、その中にtsファイルを作っていきます。
model.ts, index.ts の2つのファイルを作っていきます。

model.ts

Modelというネームスペースを使用し、Personクラスをexportしてネームスペースの外から参照できるようにします。

model.ts
'use strict';

namespace Model {
    export class Person {
        constructor(private name:string = 'dummy') {
        }

        public getName():string {
            return this.name
        }
    }
}
export default Model;

index.ts

このファイルにメインの挙動を記載します。
model.tsとjQueryをインポートして使用します。

index.ts

'use strict';
import Model from './model';

// tsconfig.json の esModuleInterop がtrueであれば以下の記述も可能
// import * as $ from 'jquery';
import $ = require('jquery');

let user = new Model.Person("Mike");

$(() => {
    $("#name").html(user.getName());

});

webpack.config.jsの作成

プロジェクトルートに、Webpackの設定ファイルであるwebpack.config.jsを作成します。

webpack.config.js

'use strict';

module.exports = {
  mode: 'development',
  devtool: 'source-map',
  entry: {
    app :'./ts/index.ts'
  },
  output: {
    path: `${__dirname}/dist`,
    filename: 'main.js'
  },
  module: {
    rules: [
      {
        test: /\.ts$/,
        exclude: /node_modules/,
        use: {
          loader: 'ts-loader'
        }
      }
    ]
  },
  resolve: { extensions: ['.ts'] }
};

gulpfile.jsの作成

プロジェクトルートに、Gulpの実行ファイルである、gulpfile.jsを作ります。

gulpfile.js

'use strict';

const gulp = require('gulp');
const webpackStream = require('webpack-stream');
const webpackConfig = require('./webpack.config.js');
const webpack = require('webpack');
const del = require('del');

const TS_SRC = './ts/**/*.ts';
const JS_DEST = './dist/*';

gulp.task('clean', function() {
  del([JS_DEST]);
});

gulp.task('webpack', function() {
  return webpackStream(webpackConfig, webpack)
    .pipe(gulp.dest("dist"));
});

gulp.task('watch', function () {
  gulp.watch(TS_SRC, ['webpack']);
});

gulp.task('default', ['webpack']);

gulpは実行時に引数を与えることが可能で、上記task関数の第一引数に相当します。
gulp webpackと実行した場合は、上記のtask('webpack'~が実行されます。
gulpと実行した場合は、defaultと見なされます。

今回は以下のようなタスクを定義しました。

  • clean: delを使って、jsファイルを削除します。引数は配列形式で複数のディレクトリの指定が可能です。
  • webpack: tsファイルをコンパイルし、distに設置するバッチ処理が起動します。終了されるときはCtrl+Cを押してからYです。
  • watch: tsファイルを監視し、変更されたら、時自動的にwebpackコマンドを実行します。
  • default: webpackを実行します。

index.htmlの作成

プロジェクトルートに、ブラウザでアクセスするファイルを作成します。

index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="utf-8">
    <title>TypeScriptのテスト</title>
    <script src="dist/main.js"></script>
</head>
<body>
<div id="name"></div>
</body>
</html>

動作確認

Webpackの動作確認

$ npx webpack

dist/main.js が作成されれば成功です。

Gulpの動作確認

$ npx gulp clean

dist/main.js が削除されれば成功です。

$npx gulp

dist/main.js が作成されれば成功です。

ブラウザで動作確認

index.htmlを開き、 Mike と表示されれば成功です。

参考記事

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