コロナ禍以降にリモートワークが急速に進み、現在もリモートもしくはハイブリッドワークを取り入れている企業も多いのではないでしょうか。それに伴い、社内コミュニケーションの課題を感じている企業もあるかもしれません。そのような課題を解決する手段の一つが、社内SNSです。
社内SNSは、単なるコミュニケーションの手段に留まらず、タスク管理や情報共有、意見交換の場としても活用されています。しかし、どのツールを選ぶべきか悩む企業も多いのが現実です。例えば、無料で使えるツールや、実際に使いやすいと評価されているツール、また、導入事例を参考にしたいというニーズも高まっています。
この記事では、2025年におすすめする社内SNSツールを7つ厳選し、それぞれの特徴や導入のポイントを紹介します。さらに、利用者の成功事例や活用法を通じて、最適な社内SNSの選び方を解説します。自社に合ったツールを見つけ、上手に活用したい方はぜひ参考にしてください。
社内SNSとは
社内SNS(Social Networking Service)は、企業内部でのコミュニケーションや情報共有を目的としたオンラインツールです。組織内の業務効率化や、チーム間の協力、プロジェクト管理、タスクの進捗確認、ファイル共有など、業務に関連した活動をサポートしてくれます。メールや電話、対面でのやり取りに代わり、情報共有や意見交換を迅速に行えるため、特にリモートワークが増える現代において活用されています。
企業が社内SNSを導入する際は、どのツールが自社のニーズに最適かを見極めることが重要です。シンプルな機能で使いやすさを重視したツールから、細かいカスタマイズが可能で大規模組織向けのツールまで、選択肢は様々です。自社に合ったツールを選ぶことで、業務効率の向上を図ることができるでしょう。
社内SNSの選び方:3つのポイント
社内SNSを選ぶ際に重要なポイントは、ツールの機能、使いやすさ、そしてコストです。これらを総合的に考慮することで、企業に最適な社内SNSを選べるでしょう。ここでは、社内SNS選びに役立つ3つのポイントを解説します。
1. ツールの機能性と用途
まず最初に考慮すべきは機能性です。社内SNSは単なるチャットツールにとどまらず、情報共有やタスク管理、ファイル共有など多岐にわたる機能を提供しています。例えばプロジェクトの進行状況をチーム全体でリアルタイムで把握できたり、外部ツールと連携できたりすると、作業の効率化に大きな効果をもたらします。特にエンジニアチームなどでは、コードレビューや技術的なディスカッションを行える機能があると便利です。
企業によって必要な機能は異なるため、自社の業務内容に合わせたツールを選びましょう。社員間の情報共有をメインにしたいのであれば、シンプルで直感的な操作ができるツールが向いています。一方で、複数のプロジェクトを同時に管理したい場合は、タスク管理やプロジェクト共有機能が強化されたツールを選ぶと良いでしょう。
2. 使いやすさとユーザーインターフェース
社内SNSは社員全員が日常的に利用するツールなため、使いやすさも確認しましょう。ITに詳しくない社員も使う可能性があるため、その場合はシンプルで直感的なインターフェースを提供するツールが理想です。ツールを導入する際は、、社員全員がスムーズに活用できるかどうかを確認するために試用してみることをおすすめします。
Microsoft TeamsやSlackは、そのシンプルなデザインと操作性で多くの企業に採用されています。逆に、機能が複雑すぎて使いこなせないツールでは、社員が利用を避けることになり、導入の効果が薄れる懸念もあります。ユーザーインターフェースが使いやすいかどうかは、ツール選定において大きな影響を与える要素です。
3. コストと拡張性
最後に考慮すべきは、コストとツールの拡張性です。社内SNSには無料プランを提供するツールもありますが、企業の規模やニーズによっては、有料プランにアップグレードする必要がある場合も多いです。無料プランを選ぶ場合は機能に制限があることが多いため、業務の規模に合わせて適切なプランを選ぶことが大切です。
また企業の成長に伴い、社内SNSの機能や容量が足りなくなることもあります。拡張性のあるツールを使うと、追加機能を購入することで利用人数が増えても対応できたり、将来的にカスタマイズが可能になったりします予算内で必要な機能を提供し、企業の成長に合わせて柔軟に対応できる社内SNSを選びましょう。
社内SNSのおすすめ7選
いざ社内SNSを利用したいと思っても、選択肢が多いためどのツールを選べば良いか迷うこともあるでしょう。そこで2025年におすすめの社内SNSツールを7つ厳選し、それぞれの特徴や導入のポイントを詳しく紹介します。
1. Microsoft Teams
Microsoft Teamsは、特に大企業や組織で人気の高い社内SNSツールです。チャットやビデオ通話、ファイル共有など、多彩な機能を持ちながら、Office 365とのシームレスな連携ができる点が大きな特徴です。これによりWord、Excel、PowerPointなどの文書をチーム内で共有・編集できます。
Microsoft Teamsはリアルタイムでのメッセージ交換に加え、タスク管理機能や、チームごとの専用チャネルを設けることができ、情報の整理やプロジェクト管理がしやすくなります。また外部ツールとの統合も可能で、業務の幅広いニーズにも対応できます。特に、ビデオ会議機能は高品質で、リモートワークや分散チームにも最適な選択肢です。
コスト面では、無料プランもありますが、機能の制限があるため、企業の規模に合わせて有料プランを選ぶと良いでしょう。コミュニケーション、ファイル管理、タスク管理を1つのプラットフォームで完結できるため、特にMicrosoft製品を多く使用している企業にとっては非常に便利なツールです。
2. Slack
出典:Slack
Slackは、チーム間の迅速なコミュニケーションを促進するためのツールとして、特にスタートアップや中小企業で高い人気を誇ります。チャンネルを活用したグループ内でのコミュニケーション、ダイレクトメッセージ(DM)を使った個別のやり取り、ハドルミーティングを用いたビデオ通話などが可能です。
Slackの最大の特徴は、豊富なボット機能や外部ツールとの連携です。Google Drive、Dropbox、Jiraなどと簡単に連携でき、ワークフローを一元化できます。またファイルの共有や簡単なタスク管理もできます。チャットの内容に反応して即座にタスクを作成するなど、効率的に作業が進められるでしょう。
無料プランでも基本的な機能を活用できます。しかしビジネス用途での利用をしたい場合は、ProプランやEnterpriseプランの利用を検討するのがおすすめです。Slackは、特にチャットが中心のコミュニケーションが多い企業にとっては使い勝手が良いツールです。
出典:Slack
3. Google Chat
出典:Google Chat
Google Chatは、Google Workspaceの一部として提供されている社内SNSツールです。Googleを使用している人であれば馴染みのあるインターフェースで、Google製品との連携が強みです。特にGoogle Driveなど、Googleサービスとの連携がスムーズで、業務の進行を効率化するのに役立ちます。
チャンネルごとにメッセージ管理ができ、スレッド形式での会話を通じて、整理されたコミュニケーションが可能です。チーム内で簡単にファイルを共有できるだけでなく、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートを直接編集・共有できる点が大きなメリットです。
特に、Google Workspaceをすでに使用している企業にとっては、統合性が高く、導入のハードルが低いでしょう。料金は、Google Workspaceの契約内容によって異なるため、既存のプランに合わせて導入が可能です。
出典:Google Chat
4. Chatwork
出典:Chatwork
Chatworkは日本発の社内SNSツールで、特に日本国内の企業での利用が広がっています。日本語対応もしっかりしており、企業規模を問わず導入しやすい設計がされています。専門スキルや高度なITリテラシーがなくても使いやすい、ビジネス専用の連絡ツールです。
またセキュリティに関しては、大企業や官公庁も導入できる水準です。国際的なセキュリティ規格の取得や第三者機関にするセキュリティ監査の実施などで、安心で安全なビジネスコミュニケーションを実現しています。
Chatworkでは、画像やファイルの共有、タスク納期の管理、ファイル管理機能などが充実しています。社内外のユーザーとのグループチャット機能を活用することで、迅速なコミュニケーションが可能。情報共有を効率良く行えます。
また、無料プランと有料プランがあり、規模に応じて柔軟に選択できるため、小規模な企業から大企業まで幅広く対応しています。特に、日本国内での利用が多いため、日本企業には非常に馴染みやすいツールです。
出典:Chatwork
5. SONR
出典:SONR
SONRは、仕事をシンプルかつ簡単にタスク管理できる、クラウド型社内コミュニケーションツールです。特にチームワークの強化を目的とした機能が特徴です。日本語対応も充実しており、日本の企業にも親しみやすい仕様となっています。
SONRでは、複数の話題が混乱しないようテーマや話題ごとにディスカッションできたり、コミュニケーションとタスク管理を同時に行えたりします。また共有カレンダーや電話のメモ、ファイル共有など、仕事に必要な機能が集約されるため、SONRひとつで社内コミュニケーションを完結できます。
フレキシブルなプラン設計があり、小規模企業から大規模企業まで、規模に応じて最適なプランを選べます。無料プランでも基本機能が利用可能なので、導入のハードルが低く、コストを抑えつつ企業内のコミュニケーション改善につながります。
出典:SONR
6. RECOG
出典:RECOG
RECOGは、企業内での社員の感謝や評価を促進するための社内SNSツールです。従業員同士のモチベーション向上に特化しており、「称賛の仕組み」でコミュニケーションを活性化させます。日本語対応も充実しており、特に日本企業にとっても馴染みやすいツールです。
RECOGの最大の魅力は、社員同士が互いに感謝や称賛のメッセージを送り合う「ありがとう」文化を促進できる点です。これにより、チームのエンゲージメントや信頼感が向上し、職場の雰囲気が良くなることを目指します。また、評価やフィードバックを可視化できる機能があり、従業員の成長をサポートします。
さらに、RECOGはタスク管理機能や進捗の共有機能も提供しており、日々の業務の進行状況をチーム全体で把握できます。社員同士のコミュニケーションや協力を活発にし、より効率的に仕事を進めることが可能です。
無料プランと有料プランがあり、企業規模やニーズに応じて最適なプランを選ぶことができます。特に、社員のエンゲージメントを大切にする企業にとって、RECOGは非常に有効なツールと言えるでしょう。
出典:RECOG
7. LINE WORKS
出典:LINE WORKS
LINE WORKSは、特にLINEユーザーが多い企業にとって使いやすいサービスです。LINEと同じインターフェースを採用しており、社員間での迅速なコミュニケーションが可能です。日本語対応が充実しているため、日本国内での利用に非常に適しています。
LINE WORKSは、チャット機能に加えて、タスク管理、カレンダー、ファイル共有、アンケート機能などを一元化して提供します。そのためチームの情報共有やプロジェクトの進捗管理が効率的に行えます。また、既存のLINEアカウントとの連携がスムーズで、外部との連絡も簡単に行えます。
さらに、LINE WORKSは無料プランと有料プランを提供しており、企業の規模やニーズに応じた柔軟な選択が可能です。小規模な企業から大企業まで幅広い規模に対応しており、特にLINEを日常的に使用している社員が多い企業にとって、導入のハードルが低い点が大きな魅力です。
出典:LINE WORKS
まとめ
社内SNSは、企業内部で効率的なコミュニケーションと情報共有を促進するにあたって便利なツールです。特にリモートワークやフレックスタイムが普及する現代において、チーム間の連携を強化し、業務の効率化を図るために重要な役割を果たしています。社内SNSを導入する際は、ツールの機能性や使いやすさ、コストを考慮すると良いでしょう。具体的にはプロジェクト管理やファイル共有機能が充実しているか、インターフェースが直感的で使いやすいか、そして自社の成長に合わせて拡張可能か、などです。
今回ご紹介したそれぞれのツールには特徴があり、業務内容に応じて最適な選択をすることが、導入後の効果を最大化するポイントです。社内SNSの導入事例や成功事例を参考にし、自社に最適なツールを選ぶことで、情報共有や業務効率を高めることができます。
よくある質問
Q.社内SNSを導入する際に、無料ツールでも十分に機能するのでしょうか?
A. 無料の社内SNSツールは、コストを抑えつつ基本的な機能を提供しています。例えば、SlackやMicrosoft Teamsの無料プランでは、メッセージの送受信やファイルの共有、基本的なチーム管理が可能です。ただしユーザー数や保存容量に制限がある場合が多いため、大規模なチームやより高度な機能が必要な場合は、有料プランに移行することを検討するのが良いでしょう。
Q.社内SNSを使うと、社員間のコミュニケーションが活性化しますか?
A. 社内SNSを導入すると、社員間の情報共有がスムーズになり、コミュニケーションが活性化する手助けになります。特にリモートワークやフレックスタイム制を採用している企業では、対面でのコミュニケーションが難しいため、社内SNSが有効です。リアルタイムでの意見交換や情報共有がしやすくなるため、チーム全体での連携が向上します。しかし、社員が積極的に利用しないと、情報が散乱してしまうこともあるので、運用ルールや活用事例を共有し、全員が積極的に参加できるよう促すことが重要です。
Q.社内SNSを使うことで、業務の効率化は期待できますか?
A. 社内SNSを効果的に活用すると、業務の効率化が期待できます。タスク管理やプロジェクト共有ができるツールでは、進行中のプロジェクトの状況をリアルタイムで把握できます。また通知機能を使えば重要な情報を見逃すことなく、迅速な対応が可能になります。これにより、会議の時間を削減したり、情報の伝達ミスを防ぐことができるため、業務全体の効率が向上します。
Q.どの社内SNSツールが使いやすいですか?
A. 使いやすさは、企業やチームのニーズによって異なります。一般的にMicrosoft TeamsやSlackは直感的で分かりやすいインターフェースを提供しています。これらのツールは、誰でも簡単に使い始めることができ、様々な機能(チャット、ファイル共有、タスク管理など)が統合されています。特に、エンジニアリングチームなどでは、コード管理やプロジェクト管理機能が強化されているツールも効果的です。