本記事では、クラウド会計ソフトの選び方からおすすめの7つのソフトを紹介します。それぞれの特徴や料金、機能の違いを比較しますので、本記事を参考に、最適な会計ソフトを見つけてください。
クラウド会計ソフトとは
クラウド会計ソフトとは、インターネットを通じてオンライン上で利用できる会計ツールです。 以下のようなメリットがあります。
- オンライン上でデータを管理・処理できるため、場所を選ばずにアクセス可能
- 複数のデバイスから同時に操作することも可能
- 会計データの共有や更新がリアルタイムで反映され、複数人での作業やクラウドバックアップをスムーズに行える
- 作業時間を短縮し、ミス防止に役立つ
- 経費や売上の管理から確定申告書類の作成などを自動化する機能を備えているため
- 銀行口座やクレジットカードとの連携も可能
特に個人事業主や小規模企業にとっては、クラウド会計ソフトを活用することで、経理作業の大幅な効率化に繋げられるでしょう。
これからクラウド会計ソフトを導入したいと考えている方は、どのソフトを選べば自分のビジネスに最適なのか、各ソフトの特徴を理解しておくことが重要です。次の章では、クラウド会計ソフトを選ぶ際のポイントを解説します。
クラウド会計ソフトの選び方:3つのポイント
クラウド会計ソフトを選ぶ際、重要なポイントは大きく分けて3つです。特に初めてクラウド会計ソフトを導入する場合、重視すべきポイントを理解することは非常に大切です。以下でご紹介します。
1. 使いやすさと操作性
特に会計業務が初めての方や日々の経理作業に時間をかけたくない方には、下記のように、操作が簡単で分かりやすいインターフェースを提供しているソフトを選びましょう。
- 日々の取引の入力画面が見やすく、エラーが起きにくい設計になっているかどうか
- マニュアルやヘルプ機能が充実しているか
クラウド会計ソフトの多くは自動で取引内容を入力したり、経費の分類を提案したりする機能を備えており、手動で入力する手間を大幅に減らすことができます。
会計の知識がある程度ある場合は、より細かい設定が可能で、高度な機能を提供しているソフトも検討できるでしょう。自分のビジネスのニーズに合わせて、使いやすさと操作性のバランスを見極めることが大切です。
2. 料金体系とコストパフォーマンス
クラウド会計ソフトには、無料プランから有料プランまで様々な料金体系があります。自身のビジネス規模や使用頻度を考えた上で、最適なプランを選びましょう。
個人事業主の場合、最初は無料プランやライトプランを試してみて、必要に応じてアップグレードする方法もあります。
有料プランの場合は、含まれる機能やサポート内容をよく確認しましょう。確定申告サポートや請求書作成機能、経費管理など、業務に必要な機能がどこまで含まれているかをチェックすることも大切です。
3. サポート体制と機能の充実度
特に、初めてクラウド会計ソフトを導入する場合や業務内容が変わった際には、サポート体制が充実していると安心です。
- 自社にあった問い合わせ方法があるか(メールや電話サポート、チャットサポートなど)
- サポート対応時間
使い勝手が良くても、業務に必要な機能が足りていない場合は、長期的に見ると効率が悪くなることがあります。確定申告書類の自動作成機能があるか、複数の口座やクレジットカードとの連携がスムーズに行えるかどうか、経費精算や請求書作成機能などのビジネスに必須の機能が備わっているかは、チェックしておきたいポイントです。
クラウド会計ソフト比較7選
1. 弥生会計オンライン
出典:弥生会計オンライン
弥生会計オンラインは、日本国内で長年にわたる実績を持つ会計ソフトです。登録ユーザーは350万を超えています。
機能・特徴
- 決算書の作成、仕訳・記帳を自動化
- 専用のスマホアプリ
- インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しており、税務関連の処理もサポート
弥生会計オンラインでは、簿記の知識がなくても日付や金額を入力するだけで簡単に使えたり、経理の自動化機能で作業時間を90%削減できたりするメリットがあります。
料金は、月額制で複数のプランが用意されており、必要に応じて選択できます。安定したサポート体制が魅力です。また2025年12月31日までの申し込みで「初年度無償キャンペーン」が実施されていますので、気になる方は試してみてください。(詳細は公式ページでご確認ください)
「弥生会計オンライン」公式サイトはこちら2. マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワード クラウド会計は、特に個人事業主や中小企業に人気のあるクラウド会計ソフトです。
機能・特徴
- 自動仕訳ルール:連携サービスから取得した取引明細を、あらかじめ設定した任意のルールで仕訳を作成
- 確定申告書類の作成や給与計算、請求書の作成・送付・受取など
月額料金はプランごとに異なり、規模に合わせて、スモールビジネスプランからビジネスプランまで用意されています。モバイルアプリもあるため、外出先でも経費管理や取引の確認ができます。経理業務をクラウドで一元管理したい個人事業主や小規模な法人におすすめのツールです。
「マネーフォワード クラウド会計」公式サイトはこちら3. freee
出典:freee
freeeは、ユーザーフレンドリーなインターフェースが特徴で、会計初心者でも扱いやすいクラウド会計ソフトです。導入事業所数は54万(*1)、金融機関との連携社数は1,043社(*2)、国内シェアNo.1(*3)の実績を誇ります。
機能・特徴
- 1回の入力で、請求書発行や期日管理、仕訳の作成を同時に完了
- 銀行や決済サービスなどとの連携で業務効率化
- リスクベース認証を利用した強固で柔軟な認証機能
- ファイヤーウォールによる防御など、重要な情報を保護する機能
個人向けプランでは月額980円から、法人向けプランでは月額2,980円からのプランが用意されています。
*1…2024年3月末時点。有料課金ユーザー企業数には個人事業主を含む *2…2023年6月末時点 *3…リードプラス「キーワードからひも解く業界分析シリーズ:クラウド会計ソフト編」(2022年8月) 参照:https://www.freee.co.jp/accounting/
「freee」公式サイトはこちら4. ジョブカン会計
出典:ジョブカン会計
ジョブカン会計は、パッケージソフトの操作性はそのままで、クラウドサービスの便利さが実現されたサービスです。
機能・特徴
- PCとインターネット環境があれば、いつでもどこにいても会計業務を行うことが可能
- 入力の半自動化
- レポートや集計機能
- 銀行やクレジットカードとの連携
- 決済書作成、外税・内税などの税率に対応
初期費用・サポート費用は無料です。スタートアップからエンタープライズまで、規模や必要な機能に応じてプランが用意されています。
「ジョブカン会計」公式サイトはこちら5. 楽楽精算
出典:楽楽精算
楽楽精算は、経費精算業務を効率化するために特化したクラウドサービスです。
機能・特徴
- 交通費や出張費、交際費などの経費申請・承認・支払い処理をオンラインで完結可能
- スマートフォン向けのアプリ有り
- 各種申請をワークフローで管理可能
- 経理負担の軽減とミスの防止につながる
- 経費データをCSVファイル形式で取り出し、使用している会計ソフトに連携可能
- データの二重入力を防ぐ
月額費用は、従業員数に応じて変動します。
「楽楽精算」公式サイトはこちら6. Moneytree Business
Moneytree Businessは法人向けのクラウド経理ツールです。中小企業やフリーランス、個人事業主などで、経理業務を効率的に自動化したい方に最適なサービスです。
機能・特徴
- 銀行口座、クレジットカードの入出金履歴や残高など、金融データをまとめて一つのダッシュボードに統一
- 取引データを自動でインポートし、仕訳を提案
- 領収書を撮影して経費として登録可能な機能
連携可能金融機関数やデータ更新回数、AI機能の有無などによって、料金プランを選択できます。また30日間のトライアル期間も用意されているので、気になる方は使用してみると良いでしょう。
「Moneytree Business」公式サイトはこちら7. PCAクラウド 会計
出典:PCAクラウド 会計
PCAクラウド 会計は、個人事業主や中小企業向けに設計されたクラウド型の会計ソフトです。
機能・特徴
- 記帳から経営分析までほぼ自動で可能
- 制度改正への迅速な対応や内部統制機能
- 電話やメールなどでのサポートサービスが充実
料金に関しては、月額払い・年額払いのプランが用意されています。月額払いの場合は初期費用ゼロで利用でき、利用するソフトのライセンス費用とサーバー利用のライセンス費用を月額で支払います。年額払いは、希望する利用期間に応じた一括払いです。
「PCAクラウド 会計」公式サイトはこちらまとめ
クラウド会計ソフトは、インターネット上で会計データを管理できる便利なツールで、特に個人事業主や中小企業にとって有益です。導入を考える際は、使いやすさや料金体系、サポート体制を重視することが大切です。また初めて利用する場合は、操作が簡単で直感的に扱えるソフトを選ぶと良いでしょう。予算に応じて無料プランや低価格プランを試し、必要に応じて機能を追加することを検討してください。
よくある質問
Q. クラウド会計ソフトは個人事業主でも利用できますか?
A. はい、クラウド会計ソフトは個人事業主にも非常に適しています。確定申告書類の作成をサポートし、経費管理や売上の記録など、経理作業を効率化します。多くのソフトは個人事業主向けのプランも提供しており、無料プランや低価格プランもあるので、試しに使ってみることができます。
Q. クラウド会計ソフトはどのように選べば良いですか?
A. クラウド会計ソフトを選ぶ際は、主に「使いやすさ」「料金」「サポート体制」の3つのポイントを重視しましょう。使いやすいインターフェースが整っているか、料金プランが自分のビジネスに合っているか、また、サポートが充実しているかを確認すると良いです。
Q. 無料プランはありますか?
A. はい、多くのクラウド会計ソフトには無料プランがあります。特に個人事業主向けに、基本的な機能を備えた無料プランが提供されており、最初に試すことができます。ただし、ビジネスの規模が大きくなるにつれて、より多くの機能が必要になる場合があるため、その際は有料プランへの移行を検討するのも一つの方法です。