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MackerelでMac&Bluetooth接続された周辺機器を監視してみる

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クリスマスイブに書いた記事が途中で全部消えました。
というわけで、昨日はふて寝をしておりました・・・。

さて、気を取り直して!

開発に使うMacの負荷って気になったりしませんか?
キーボードやトラックパッドの充電が突然切れて困ったりしませんか?

582bed14.png

そんな悩みを持つ人のために、

Mackerelを使って、Macと周辺機器を監視して、電池が切れる前にアラームで通知しちゃおうぜ!

という素敵なお話です。

Mackerelとは

エージェント常駐型のサーバ監視ツールです。
ホストのリソース状況などをグラフに可視化し、障害発生時には自動でアラートが記録されます。
作成されたアラートは、

などと言った外部ツールと連携させ、通知することができます。
今回は、Rubyを使ってオリジナルプラグインを作成します。

監視項目

今回、監視する項目は以下の通りです。

  • Mac
    • ファンの回転数
    • CPUの温度
    • バッテリーの温度
    • バッテリーの充電量
    • バッテリーのヘルスチェック
  • Bluetooth接続された周辺機器
    • キーボードの充電量
    • トラックパットの充電量

それでは、プラグインを作成する前に、Mackerelをインストールしましょう。

事前準備

監視の通知をするSlackアカウントがない人は、アカウントやチームを作成しておきましょう。

次に、以下の記事の「MacにMackerelの導入!」項までを実施しましょう。

「Mackerelの左メニューバー -> Hosts -> 監視対象のホストを選択」で以下の画面が見れるようになれば、事前準備完了です。

スクリーンショット 2016-12-24 13.43.54.png

プラグイン開発

基礎編

プラグイン開発は3Stepで終わります。

  • 値を取得するプラグインを書く(Ruby)
  • Mackerelの設定ファイルにプラグインを追加する
Mackerelの設定ファイルにプラグインの追記
$ vim /usr/local/etc/mackerel-agent.conf

# ファイルの最下部に追加
# command = "ruby <開発したプラグインのファイル場所>"
========================================
[plugin.metrics.hogehoge]
command = "/Users/yn-misaki/.rbenv/shims/ruby /Users/yn-misaki/dev/mackerel_plugin/hogehoge.rb"
========================================

rbenvでrubyを管理している方は、rbenvのディレクトリを指定rvmの方は、rvmのディレクトリを指定しましょう。
バージョン管理していない方は、ruby <開発したプラグインのファイル場所>とそのまま書けばOKです。

また、apikeyの前に、プラグイン設定を追記するとエラーが発生するので気をつけましょう。

  • mackerel-agentを再起動する
mackerel-agentの再起動
$ launchctl stop homebrew.mxcl.mackerel-agent
$ launchctl start homebrew.mxcl.mackerel-agent

Mac編

それでは、早速Macのプラグイン開発をします。
Linux系OSでは、lm_sensorsを使うと簡単に取得できます。

Macでは、残念ながら使えません・・・。
今回は、iStatsというgemを利用し、Macの監視項目の値を取得します。

iStatsのインストール
$ gem install iStats

gemのインストールが終わった後、CPUの温度が取得できることを確かめます。

iStatsでCPU温度を表示してみる
$ istats cpu

=========================
CPU temp: 40.88°C ▁▂▃▅▆▇    ← この温度だけ使いたい!
=========================

こんな感じで親切に表示してくれます。
40.88の部分だけ使いたいので、温度を測定するメソッドだけ使います。

では、実際にcpu.rbという名前でプラグインを作成します。

Macの充電量を取得するプラグイン
require 'iStats'
require 'json'

# iStatsのCPUに関する状態を取得するモジュールをinclude
include CPU_STATS

# Mackerelで表示するラベル、表の名前とかの設定
if ENV["MACKEREL_AGENT_PLUGIN_META"] == '1'
  meta = {
    :graphs => {
      'cpu' => {
        :label   => 'CPU Temp (℃)',
        :unit    => 'integer',
        :metrics => [
          {
            :name  => 'temp',
            :label => 'cpu'
          },
        ]
      }
    }
  }

  puts '# mackerel-agent-plugin'
  puts meta.to_json
  exit 0
end

# iStatsのメソッドget_cpu_tempでCPU温度を取得
puts [ 'cpu.temp',  get_cpu_temp.to_i, Time.now.to_i ].join("\t")

作成が終わった後、設定ファイルにcpu.rbを追記します。

設定ファイルをに追記する
$ vim /usr/local/etc/mackerel-agent.conf

# ファイルの最下部に追加
========================================
[plugin.metrics.cpu]
command = "/Users/yn-misaki/.rbenv/shims/ruby /Users/yn-misaki/dev/mackerel_plugin/cpu.rb"
========================================

続いて、mackerel-agentを再起動します。

mackerel-agentを再起動
$ launchctl stop homebrew.mxcl.mackerel-agent
$ launchctl start homebrew.mxcl.mackerel-agent

ログを確認して、エラーが出ていないことを確認します

ログの確認
$ tail -f /usr/local/var/log/mackerel-agent.log

続いて、Mackerelのページでカスタムメトリクスが追加されていることを確認します。
5分くらい待つと、グラフが描画されます。
詳しくは、iStatsのコードを読んでください・・・(心が折れました)

スクリーンショット 2016-12-25 22.35.57.png

includeするモジュールと、メソッドを変更するだけで各監視項目を取得することができます。

スクリーンショット 2016-12-25 22.38.39.png

周辺機器編

続いて、Bluetooth接続されたキーボードとキーボードの充電残量を測ります。
Macに標準装備されているioregコマンドを使います。
このコマンドは、IOKit(ハードウェア寄りのシステム)に関する情報を取得することができます。

キーボードに関する情報を取得する
$ ioreg -c AppleBluetoothHIDKeyboard

# トラックパットの場合
# $ ioreg -c BNBTrackpadDevice

-cオプションを使うことで、指定したデバイスのプロパティ情報を取得できます。
情報量があまりにも多いので、実際に使うときはgrepをします。(ioreg -c AppleBluetoothHIDKeyboard | grep BatteryPercent

コマンドの使い方がわかったところで、プラグインを書いてみます。

キーボードの充電量を取得するプラグイン
require 'json'

# ioregでキーボードのバッテリー情報を取得し、整形するワンライナー・・・。
battery = `ioreg -c AppleBluetoothHIDKeyboard | grep BatteryPercent | grep -v ExtendedFeatures`.gsub(/[[:blank:]]|\|/, '').match(/"BatteryPercent"=(\d+)/)[1]

if ENV["MACKEREL_AGENT_PLUGIN_META"] == '1'
  meta = {
    graphs: {
      'keybord' => {
        :label   => 'Keyboard Battery Charge(%)',
        :unit    => 'percentage',
        :metrics => [
          {
            name: 'charge',
            label: 'Battery-0',
            stacked: false       # stackedをfalseに指定すると、積み上げグラフになります
          },
        ]
      }
    }
  }

  puts '# mackerel-agent-plugin'
  puts meta.to_json
  exit 0
end

puts [ 'keybord.battery_charge', battery, Time.now.to_i ].join("\t")

通常のコマンドを実行する場合、`(バッククオート)で囲むことで、Ruby上でもコマンドを実行することができます。
あとは、mackerel-agentの再起動をして・・・エラーが出ていないことをログから確認します。
(Bluetooth接続されていないと、値は取得できません)

こんな感じでグラフが描画されます。

図1.png

監視&Slackの設定

下記の「監視ルールを入れる」と「slackに通知させてみよう」項目を参考にして設定しましょう。

こんな感じで通知がきます!これで、充電を忘れなくなります!
図1.png

まとめ

Mackerelのプラグインを作成し、MacとBuetooth接続された周辺機器を監視できるようにしました。
特に、充電周りはSlackと連携すると非常に便利なので、ぜひ使ってみてください!!

参考

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