30年くらい前に秋月電子で買った組み立ててあったFMトランスミッターキットを調整してみました。(組み立て説明書は1985-3-1となっていました)
このキットは後継機が今でも取り扱いがあります。私の持っている物は一番古いタイプで発振回路がトリマーのタイプです。
昔の秋月のキットは下の写真のように、ユニバーサル基板のような基板にパターンが切ってありました。
NJM2035のデーターシートを見ると11,12ピンのSUB-CARRIER BARANCEは50Kの半固定が使われているのですが、このキットでは100Kの抵抗直づけになっているので、部品箱をあさって50Kの半固定に交換してみました。現行のキットも100Kのままのようです。
この半固定の調整なのですが、データシートには「VR3を調整し副搬送波の漏れを細小にします。」とあるのですが、いろいろ試した所オシロスコーブで9ピンを確認して、波が最小になるようにすると良いようです。
半固定が一番端にあると以下のような状態です。
少しまわすとこうなります。
もう少しまわすとこうなります。
行き過ぎると、また波が出てきますので、波がないように調整します。オシロが無い場合はFMラジオで受信して一番クリアに聞こえる辺にすると良いようです。
8番ピンの出力はこんな感じです。
今のキットは水晶になっていますが、私の持っている物はトリマーなので19Kに近くなるように調整してみました。
このキットを買った当時は、オシロスコープなんてもっていなかったんですが、将来こんな風に調整しているとは夢にも思わなかったと思います。
この記事のどこらへんが、プログラミングの話になるかというと、この信号のキャプチャはさるのこしかけというオープンソースにしているMac OS Xのアプリでおこなっています。ObjectiveCとCで作られています。FT2232なモジュールを使ってGPIBのデータキャプチャもできます。興味ある人は、おそらく新しいXcodeではビルドできないと思うので、古いMacを用意してビルドして試してみてください。
調整終わったので、ケースに穴を空けて仕上げようと思ったら、穴をあけるときにケースを割ってしまいました。とりあえず接着剤で補修して作りました。ケース加工が苦手なのは30年進歩がありません。
せっかくなのでRTLSDR Scannerで確認してみました。ロッドアンテナにアンテナ線を巻き付けて確認したのですが、パソコンから離さないとダメでした。