よく考えると独特なできるSE用語

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できるSE

突然ですが できるSE ってなんでしょう。

当然色々な切り口がありますが、自分の周りにいるできるSEをイメージすると ボキャブラリー豊富変わっているけどよく伝わる言葉 を使っているような気がします。
というわけで、SEが使いそうな言葉のうち、 よく考えると独特なもの を私見での解説と併せてつらつらまとめてみたいと思います。

動詞

できるSEは動詞を使い分けます。微妙な表現の差にも、実は細かな状況の違いが隠れています。

用語 解説 用例
渡す データを送信すること。送信先に対してデータが正しい形式なのかに気を遣っている。 パラメータを 渡して プロセスを起動する。
投げる データを送信すること。送信先に対してデータが正しい形式なのかは大まかにしか考えていない。 集計APIにCSVでデータを 投げる と集計結果が返ってくるよ。
配る サーバがデータをクライアントへ送信すること。プッシュ型の動き。「渡す」と状況的に似ているが、「配る」の場合はクライアントが多数存在する状況が想定される。 マネージャサーバが定義データを毎日 配る
取りにいく クライアントがデータをサーバから取得すること。プル型の動き。 クライアントがデータを 取りにいく
丸投げ 仕事を全て任せること。相手に対して仕事が任せられる状態になっているのかは大まかにしか考えていないことが多い。 もうダメだ、あいつに 丸投げ する。
食べる データを取り込ませること。 ログを監査のために 食べ させている。
吐く データが出力されること。内容は見てみるまでわからない。 吐かれた ログを確認する。
喋る あるプロトコルに従ってデータの送受信を行うこと。 最近のBIOSというかUEFIはIPを 喋れる ので直接アップデートがダウンロードできる。
舐める データを参照すること。SELECT * 的な全走査である場合が多いが、あまりスピードは問わない。 そのバッチでは日次でテーブルを 舐める
怒られる 処理が失敗すること。Syntaxエラーなど、取るに足らない理由である場合が多い。 できたと思って実行したらいっぱい 怒られた
落ちる 処理が失敗すること。負荷が原因である場合を指すことが多い。 Webサーバが 落ちた
コケる 処理が失敗すること。処理に必要なデータがないなど、落ちるのように負荷による失敗を指すことは少ない。 ログ収集バッチが コケた
蹴る 仕事を断ること。そもそも論としておかしな仕事が来た場合に使われる。 ウチがやるのもおかしな話なので 蹴った
キックする ジョブスケジューラがジョブやコマンドを実行すること。人がジョブをキックするとはあまり言わない。 25:00にジョブが キック される。
叩く 人がジョブやコマンドを実行すること。ジョブスケジューラがジョブを叩くとはあまり言わない。 とりあえずpsコマンド 叩いて みて。
走る 処理が実行されること。一連の処理系の中で自動で実行されていく部分を指すことが多い。 FTPでファイルの送受信があるとウイルスキャンが 走る
飛ぶ メッセージが送信されること。アラートやリクエストは飛ぶもの。 動かした途端にアラートが 飛んで きた。
張り付く CPUやメモリなどのリソース使用率が高い水準で推移し続けること。 CPUがずっと100%に 張り付いて いる。
殺す コントロールが効かなくなったプロセスなどをkillすること。 とりあえずプロセスを 殺して みよう。
固まる 反応がなく、プロセスなどのコントロールが効かなくなっていること。いわゆるハング。 DBが 固まった
固める ファイルを圧縮またはまとめること。 とりあえず必要なログを 固めて 持ってきて。
焼く データを光学メディアに書き込むこと。 そこのサーバは外部ネットワークに繋がってないからインストーラは 焼いて いってね。
握る 誰かと事前に合意すること。正式ルートでの依頼をスムーズに進めるための技術。 納期ってもう 握れ てる?
倒す 方針を選択すること。 この件は安全な方に 倒し たい。

形容語など

できるSEは意外と擬音語などの形容語も好みます。お茶目ですが、やはり意味が込められているので侮れません。

用語 解説 用例
くるくる 繰り返しなにかを行うこと。 リクエストのたびに処理が くるくる 動く。
ぽちぽち GUIなどで内容を選択していくこと。特に難しい内容ではなく、頭は使わない。 ぽちぽち やればできる簡単なインストール。
えいや 思い切ってやること。8割方大丈夫。 えいや で実行してみよう。
がっちゃんこ 何かと何かを繋げること。7割方大丈夫。 その後に新システムと がっちゃんこ する必要がある。
カツカツ リソース面でいっぱいいっぱいなこと。珍しくヒトにもモノにも使われる。 今月はもうずっと カツカツ
カリカリ (主に性能面で)研ぎ澄まされていること。 カリカリ にチューニングされたWebシステム。
ガリガリ 比較的単純な処理だが記述量が多いこと。 ガリガリ 書けばいいだけの話なんだけど、なんだかやる気がでない。
ゴリゴリ 力技を使って強引にやりたいことを実現すること。 昔の偉い人が ゴリゴリ 書いたSQLが読めない。
だらだら 特に重要でもないものが次々出てくること。 ログレベルを変えたのでログが だらだら 出てくる。
どばどば 重要かどうかはまだわからないが、なんとなく重要そうなものが次々出てくること。 ログが どばどば 出てきてやばい気がする。
ペコペコ 小さなデータが次々くること。人が意思を持ってデータを送っている場合が多い。 リクエストが ペコペコ 飛んでくる。
ベコベコ 中くらいのデータが次々くること。人が意思を持ってデータを送っている場合が多い。 リクエストが ベコベコ 飛んでくる。
ポコポコ 小さなデータが次々くること。人の意思に関わらずデータが送られる場合が多い。 ファイルが ポコポコ できる。
ボコボコ 中くらいのデータが次々くること。人の意思に関わらずデータが送られる場合が多い。 ファイルが ボコボコ できる。
イケてない 機能充足はしているものの、設計や実装がよくないこと。逆の表現は当然「イケてる」ですが、あまり使われません。 動くとは思うけど、 イケてない ね。

会議ワード

会議の中で出てくるとドッキリするワードがあります。
できるSEはこうした独特な会議ワードから雰囲気を感じ取り、臨機応変に振る舞うことができます。

用語 解説 用例
多分 違和感を感じているものの、明確な理由がない場合に使います。障害対応の初期にはよく聞かれる言葉ですが、結果的にその推論で合っていることの多いできるSEクオリティ。 多分 ログローテートで取りこぼしがあるんだと思う。
大体 多分に似ていますが、こちらのほうが真実に近づいています。 大体 わかってきた。
そもそも論 このワードが出る場合、現在議論している内容がそもそも間違っている可能性があります。気を引き締めましょう。 そもそも論 として、どうしてこの話してるんだっけ?誰が得するの?
いまいま まさに今現在を指す場合に使います。プロジェクトによっては、1点ではなく期間を指す場合もあることに注意してください。 いまいま は問題ないですが、来週までにやっておく必要があります。
近々 「きんきん」と読みます。いまいまとは異なりますが、実質的な意味はほぼ同じです。近々は期間を指す言葉であるため、少し意味が異なる場合があるかもしれません。 現在のタスクがあるため、 近々 に対応します。
喫緊 「きっきん」と読みます。近々と似た音感ですが、「 差し迫っている 」状態の表現です。近々と聞き違えてしまうと、温度感に差異が生まれ、誤解のタネになるかもしれません。 喫緊 の課題として、今日中に最低限暫定対応を終えなければならない。
検討課題 ほとんどの場合、「面倒だから今考えたくない」の言い換えです。待ってても状況は好転しないのでやる気の問題と言えます。 いまいまの対処は難しいですが、これは 検討課題 として残しておいたほうがいいと思います。
で、いつできるの? 偉い人は良くも悪くも後ろを見ません。状況はさておき、気にすべきは仕事が終わるかどうかです。この短い質問に答えられるか否かで、緊急度を察知します。素直になりましょう。 で、いつできるの?

(おまけ) できないSE

@jTakasuRyuji さんの記事です。いいですね、アンチパターン。

できないSE