Cognos Analyticsの新機能を画面と共に紹介していきます。
Cognos Analyticsには、「データ・モジュール」という、Framework Managerのデータモデリングの簡易的な機能を、ブラウザ上でエンドユーザー自身が実施できる機能があります。
データモジュールが取り扱う事ができるデータソースは、ユーザー自身がアップロードできるExcelファイルや、DB上のテーブルを使用する事が可能ですが、Framework Managerで配布したパッケージ自体を対象とする事は、バージョン11.0.4の時点ではできません。
<2016/11/29追記>
11.0.5がリリースされ、FMパッケージの使用は可能になりました。こちらをご参照下さい。
http://qiita.com/shinyama/items/a0f764020ce0a42eb555
以下、実際の操作イメージとなります。
Excelのファイルを、ローカルのPC上に2個用意してみました。
Productsファイルの中身です。1行目が列名になっています。
Salesファイルの中身です。同様に1行目が列名になっています。
Sales.xlsxのファイルを選択すると、以下のようなイメージになります。
定規方のアイコンで、数値データか文字データかの切り替えができます。
また、取り込みの対象とするかどうかの選択もこの画面上でできます。
同様に、Products.xlsxファイルも取り込みます。
以下のような画面が表示され、ソースに「アップロードされたファイル」を選択し、アップロードした2つのファイルをチェックし「開始」を選択します。
選択されたソースから、各ファイルを右端ウィンドウにドラッグ&ドロップします。
Ctrlを押しながら、2つのファイルを選択し、右クリックで「結合」を選択します。
以下のような画面で、結合キー、結合タイプ、カーディナリティ、フィルター結合、を選択できます。
同じく、右上の「試す」メニューで、実際に2つのファイルからデータを結合して取得し、結果イメージを確認する事ができます。
次に、このデータ・モジュールに、Excelファイルだけでなく、実際のDBのテーブルのデータも追加してみたいと思います。
ポータルの「管理」メニューから「データ・サーバー接続」を選択します。
タイプとして「DB2」を選択し、以下のように接続先のDBを指定します。
Cognos Administrationの「データソース」の定義と似たイメージですが、この環境では「great_outdoors_warehouse」や「great_outdoors_sales」のような、データソースを登録していますが、この「データ・サーバー接続」の画面には表示されません。
しかしながら、ここで作成したデータサーバー接続「GS_DB」は、Cognos Administrationの「データソース」の画面には表示される動作になっているようです。
先ほど作成したデータ・モジュールを開き、ソースの追加から「データ・サーバー」「GS_DB」「GOSALESDW(スキーマ名)」を選択します。
選択の最小単位は、このスキーマレベルで、テーブルレベルでの選択はできないようです。
<2016/11/29追記>
11.0.5がリリースされ、テーブルレベルでの選択が可能になりました。こちらをご参照下さい。
http://qiita.com/shinyama/items/a0f764020ce0a42eb555
選択されたソースウィンドウに、GOSALESDW配下のテーブルが全て表示されますので、適当なテーブルを右ウィンドウにドロップし、同じ操作で、先に作成したExcelファイルの定義との間に結合を作成する事ができます。
このように、Products.xlsx、Sales.xlsx、DB2表のSls_Product_Lookupから取得したデータアイテムを結合し、利用する事ができます。
Framework Managerのようなデータモデリングに必要な多彩な機能が使用できる訳ではないですが、簡単なモデリングを行うための必要十分な機能は備えていて、ブラウザ上でエンドユーザー自身が実行できるという、これもセルフサービスBIを意識した機能と言えると思います。
他の新機能に関しても、こちらからご参照下さい。
Cognos Analytics 新機能紹介 - 一覧
http://qiita.com/shinyama/items/eabf2076e7c0ecaa6b44