概要
Cognos Analytics 11.0.7が2017年8月28日にリリースされました。
前回のリリースから少し間が空きましたが、色々と新機能満載です。
面白い機能は今後検証してみて、個別に詳しく投稿していきたいと思いますが、とりあえず新機能一覧をざっとお伝えします。
新機能一覧(抜粋)
ポータルの拡張
ポータル画面が大きく変わりました。
以下のようなイメージで、Recentにタイルが並んでいて、クリックすると最近使用したレポートがここから表示できます。
また、Excelデータファイルのアップロードをこの画面からできます。
フォルダの階層構造の表示が、階層を掘り下げていくと複数階層画面一杯に広がる今までの動きではなく、現在の階層のみが画面のように表示される動作になりました。ちなみに、このウィンドウのサイズの変更がマウスドラッグで簡単にできます。
Homeメニューが左上に追加されました。
ダッシュボード
チャートのバーの上で、左クリックと右クリックで動作が変わります。
左クリックは、バーが選択されますが、右クリックをすると、画像のようなツールバーが表示されます。
1つのスロットに複数のデータアイテムを配置できるようになりました。
こんなイメージですね。製品ラインとクォーターがX軸に配置されています。
メジャー(数値データ)もこんな風にRevenue、Gross profit、Product cost、という感じに置くと、並べて表示できるようになりました。
「Repeat」というスロットが新しく追加されましたので、例としてYearを置いてみると、以下のようにYearごとにグラフが生成されます。
グラフの中に数値を表示・非表示できるプロパティが追加になりました。
データアイテムをドロップするだけでフィルターがかけられるエリアが追加されました。
TopNとか、Top 25%とか、可能なフィルターが追加されました。
計算アイテムの作成をより簡単に行える、計算エディターが追加されました。
データ集約前のRawデータに対する計算アイテムの追加が、データトレイで可能になりました。
ダッシュボードの中で、直接「ナビゲーションパス」を作成する事ができるようになりました。
ダッシュボード上で、データアイテムのプロパティで、数値・属性の切り替えや、集約方法のタイプを変更できるようになりました。
Story
画像ファイルの貼り付けは、これまでURLで指定していたものが、Jsonファイルを含むZIP形式のファイルをCognos Analyticsにアップロードする事で、画像をStory上で図のように選んで使用できるようになりました。
ユーザー権限により、特定のイメージを見せる・見せないを指定できるようになりました。
Planning Analytics
IBM Planning Analyticsとの接続が、データサーバーでもできるようになりました。
レポート
レポート実行後のレポート表示状態で、フィルターの追加や、計算式の追加など可能になりました。
こちらに詳細な投稿をしました。
Cognos Analytics 11.0.7 新機能 - インタラクティブ・フィルター
http://qiita.com/shinyama/items/55a9769e9e11f67f4c2e
Mapboxの機能が、ダッシュボードだけでなく、レポートの機能でも使用できるようになりました。
地図のズームイン・アウトは、クライアントサイドの処理のため、サーバー側に負荷がかかるものではなく、高速に実行できます。
Cognos BIでは使用できた「パッケージベースのドリルスルー機能」が、11.0.7から使用できるようになりました。
クエリーの出力データを参照する「表形式のデータの参照」で、HTML画面に出力ではなく、Excelに出力ができるようになりました。
レポート表示状態の画面から、直接Active Reportとしてダウンロードが可能になりました。
マイ・パラメーター
事前に「My Parameter」を定義しておく事により、どんなレポートでも実行した後に、画面のようにパラメーターで絞込みを行う事ができます。
こちらに詳細な投稿をしました。
Cognos Analytics 11.0.7 新機能 - マイ・パラメーター
http://qiita.com/shinyama/items/24cd1ac7d0f577d3e2d8
Interactively view report performance
レポート実行時に、各コンテンツにどれだけ実行時間を要したか、レンダリングとクエリーの時間の内訳、をレポート上に表示する事ができ、パフォーマンスチューニングに役立ちます。
こちらに詳細な投稿をしました。
Cognos Analytics 11.0.7 新機能 - レポートパフォーマンスチェック
http://qiita.com/shinyama/items/701aceb701129f49ae0f
データ・モジュール
インターフェイスが変更になり、より使用しやすくなりました。
「data grid」「diagram」「validation」のビューの間を、タブの切り替えで行き来できるようになりました。
テキストベースのデータアイテムに指定するフィルターに、“starts with”, “contains”, “does not end with”が使用できるようになりました。
データグループ分割する時の、範囲の値を明示的に指定できるようになりました。
その他
cogserver.logが廃止され、cogaudit.logになりました。
詳しくは、こちらをご参照下さい。
Cognos Analytics 11.0.7 でログが色々と変わった話
http://qiita.com/shinyama/items/50b384d33379521f24a4
参考リンク
Learn what’s new in the latest release of Cognos Analytics 11.0.7
https://www.ibm.com/communities/analytics/cognos-analytics-blog/learn-whats-new-in-the-latest-release-of-cognos-analytics-11-0-7/