(2017/07/29追記)
コメントでmicroSDにあらかじめファイルを作成しておくことで、無線LANの設定ができるというご指摘をいただき、その方法を記事にいたしました。
Raspberry Piの無線LANをmicroSDで設定する
こちらの方が簡単に無線LANの設定ができると思いますので、参照してください
前書き
Raspberry Pi Zero Wには無線LAN(WiFi)が内蔵されましたが、何らかの方法でSSIDとパスフレーズを設定しないと無線での通信はできません。
以前に書いたRaspberry PiとMac or Windows PCを有線で直接繋いでさくっとSSH接続するという記事ではRaspberry Pi 3 Model Bに搭載されている有線LANポートを活用していましたが、今回は以前の記事の方法を踏襲しつつ、Raspberry Pi Zero WにUSBで一時的に有線LANポートを設けるするやり方で、ディスプレイやキーボードを使わずにSSIDとパスフレーズを設定する方法を紹介します。
動作環境
リモート(Raspberry Pi)側
- Raspberry Pi Zero W
- Raspbian Jessie Lite 2017-07-05
- イメージをMicroSDに書き込んだ後、MicroSDのルートディレクトリに
ssh
という名前で空のファイルを作成
- イメージをMicroSDに書き込んだ後、MicroSDのルートディレクトリに
- micro USB OTGケーブル
- 内側のmicro USBコネクタと外付けLANアダプターを接続
- 外付けLANアダプター
- BUFFALO LUA3-U2-ATX (https://www.amazon.co.jp/dp/B002IT5ZPG)
- USB2.0 to Ethernet
- 実売価格:1,071円程度
- Mac側でもRaspberry Pi側でもドライバーインストール不要で認識した
- Nintendo Switchでも認識する万能さ
- BUFFALO LUA3-U2-ATX (https://www.amazon.co.jp/dp/B002IT5ZPG)
- Raspbian Jessie Lite 2017-07-05
ホスト側
- MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early 2015)
- macOS Sierra
- 外付けLANアダプター
- Apple Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタ
SSH接続してみる
最初にお見せした写真の通り配線すれば、やっていることは以前に書いたRaspberry PiとMac or Windows PCを有線で直接繋いでさくっとSSH接続すると全く同じです。
Raspberry PiにRaspbianが入っているMicroSDを入れて、電源を入れます。OSが起動するまで1分ほど待ちます。
$ ssh pi@raspberrypi.local
パスワードを聞かれるので、 raspberry
と入力してreturnキーを押します。
pi@raspberrypi.local's password:
繋がるはずです。
pi@raspberrypi:~ $
うまく繋がらない場合は、以前接続した際の設定が残っている可能性があるので、known_hostsの設定削除を行ってください。
$ ssh-keygen -R raspberrypi.local
SSIDとパスフレーズを設定する
以前に書いたRaspberry Pi 3の内蔵WiFiを無効にしてUSB WiFiアダプタを利用するとほぼ同じです。
2.4GHz帯のもののみ利用できます。ルーターのデフォルトの設定では、2.4GHz帯のSSIDにはgやGといった文字が含まれていることが多いです。
(ssid)
, (passphrase)
を置き換えて以下のコマンドをRaspbian上で実行します
pi@raspberrypi:~ $ sudo sh -c 'wpa_passphrase (ssid) (passphrase) | grep -v "#psk=" >> /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf'
pi@raspberrypi:~ $ sudo wpa_cli reconfigure
パスフレーズがない場合は、Life with IT - Raspberry Pi 3でパスフレーズなしのWi-Fiアクセスポイントに接続する設定(Raspbian Jessie Lite)を見て設定してください(自己責任でお願いします)
USBケーブルだけでも設定できる
Raspberry Pi Zero (Zero W)の内側のmicro USBコネクタを用いて、USBケーブル一本で電源供給+ネットワーク接続することもできるようです。
Raspberry Pi Zero(W)のセットアップ
今回紹介した方法との比較
今回紹介した方法のメリット
- Micro SDにRaspbianイメージ書き込みした後、
ssh
ファイルの作成以外の書き込みや変更がない - Raspberry Pi Zero Wを有線でルーターに接続することもできる
- 無線LANと関係無くなりますが、ルーター横に置く超小型サーバーとして利用することもできそうです
- 電源供給と通信を分けることができる
今回紹介した方法のデメリット
- 外付けLANアダプターが必要
- 電源供給のためのケーブルが別途必要