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Hubot を Twitter の公開タイムラインに住まわせる

Last updated at Posted at 2014-11-24

3連休中ですがボッチなので、せめてボットと戯れようと Twitter の公開タイムラインを監視&応答ツイートする Hubot のアダプターを試してみました。

ちなみに、Hubot のアダプター一覧はここで参照できます。
https://github.com/github/hubot/blob/master/docs/adapters.md

今回の大まかな方針としては、次のとおりです。

  • Hubot は Heroku で動かします。
    • どれくらい CPU を使うか未検証なので、無料枠に収まるかは分かりませんw
    • ただ今回のもの程度であれば、私の環境では無料枠で動いています。
  • ボットは Twitter の 公開タイムライン を監視します。
    • よって、とりこぼしがあっても仕方なし、とします。
  • ボット用の Twitter アカウントを用意します。
    • Twitter へのアプリケーション登録もします。

ボットの作成で必要なものは、Mac、Yeoman の環境、Heroku のアカウントです。これらの環境を用意する手順については先日、似たようなものをこちらに書いたので、宜しければ参考にしてください。
Yoeman で Hubot を作成して Heroku へデプロイし Slack と連携する

雛形ボットの作成と動作確認

ボットの作成

  • 適当な作業用のディレクトリを作成して、ジェネレータを起動。

    • ジェネレータのインストールについては、上記リンクの手順をご覧ください。現在のバージョンは 0.1.4 です。
    $ mkdir hubot_twitter
    $ cd hubot_twitter
    $ yo hubot
    
  • Bot nameDescription を適当に入力し、Bot adaptertwitter と入力します。

    • Bot name は Hubot の起動オプション -n で指定するので、ここでは適当でいいです。

    スクリーンショット_2014-11-23_17_29_52.png

  • 次のようにファイルが展開されました。package.json はこんな感じ。

    スクリーンショット_2014-11-23_17_36_13.png

  • まずは、この状態で動作するか、ローカルで動作確認します。

    $ cd hubot_twitter 
    $ ./bin/hubot
    
  • Hubot> コンソールで、次のように応答が返ってこればOK。動作確認したら exit で抜けます。

    スクリーンショット 2014-11-23 19.08.35.png

Twitter 側でアプリケーション登録

適当なボット用の Twitter アカウントを用意し、ログイン状態で https://apps.twitter.com/ にアクセスします。

適当にアプリケーション名や説明、ウェブサイトを記載し、

スクリーンショット_2014-11-23_18_14_22.png

Premissions タブにて、権限を Read and Write に変更します。

スクリーンショット 2014-11-23 18.15.55.png

Keys and Access Tokens タブにて、Access Token/Secret を新たに発行します。後の為に控えておくのは次の4つの情報です。

  • Consumer Key (API Key)
  • Consumer Secret (API Secret)
  • Access Token
  • Access Token Secret

スクリーンショット_2014-11-23_18_17_45.png

ローカルで動作確認

次のように Hubot の起動スクリプトを作成し、

hubot_twitter/local_run.sh
#!/bin/sh

export HUBOT_TWITTER_KEY="控えていた情報"
export HUBOT_TWITTER_SECRET="控えていた情報"
export HUBOT_TWITTER_TOKEN="控えていた情報"
export HUBOT_TWITTER_TOKEN_SECRET="控えていた情報"

bin/hubot -a twitter -n HogeTweetBot

※ 上記の例でいうと HobeTweetBot が語りかけ対象のボット名になります。

起動スクリプトに実行権限を付与して、実行します。

$ cd hubot_twitter
$ chomod +x local_run.sh
$ ./local_run.sh

Twitterで、確認してみます。世界中の誰がつぶやいても応答するのですが、今回はボット自らのアカウントでつぶやきます。

スクリーンショット 2014-11-24 14.41.35.png

Heroku へのアップロードし動作確認

  • 先ほどの local_run.sh と同じ立ち上げ方を Heroku 上で出来るよう Procfile を修正します。
Procfile
web: bin/hubot -a twitter -n HogeTweetBot
  • Git でコミットします。

    $ cd hubot_twitter
    $ git init
    $ git add .
    $ git commit -m "firs comment"
    

    先ほどの local_run.sh には トークン等を記載してしまっているため、ファイル名を .gitignore に追記して、コミットされないようにしてください!

  • Heroku へプッシュします。

    $ heroku create
    $ git push heroku master
    
  • Heroku が動いているか確認します。

    $ heroku open
    

    スクリーンショット 2014-11-23 19.21.29.png

    エラー出ますが、とりあえずはOK。

  • Heroku へ環境変数を追加し、もう一度 $ heroku open してみます。

    $ heroku config:add HUBOT_TWITTER_KEY="控えていた情報"
    $ heroku config:add HUBOT_TWITTER_SECRET="控えていた情報"
    $ heroku config:add HUBOT_TWITTER_TOKEN="控えていた情報"
    $ heroku config:add HUBOT_TWITTER_TOKEN_SECRET="控えていた情報"
    

    次のように表示されればエラーは出てません。

    スクリーンショット 2014-11-23 19.24.28.png

  • Twitterで動作確認してみます。

    スクリーンショット 2014-11-24 14.48.19.png

ボットを作成してみる

ここまで出来てたら、あとは適当なボットを作成するのみです。簡単な例で、あいうえお に対して「こんにちわ!」、かきくけこ に対して「こんばんわ!」を応答するには次のようにします。

scripts/tweet_sample.coffee
module.exports = (robot) ->

  robot.respond /あいうえお/i, (msg) ->
    msg.send "こんにちわ!"

  robot.respond /かきくけこ/i, (msg) ->
    msg.send "こんばんわ!"

上記のファイルをコミット、Heroku へ反映した後、つぶやいてみます。

スクリーンショット 2014-11-24 14.53.17.png

また当然、Hubot の組み込みスクリプト(external-scripts.json で組み込んでいるもの)も利用できますので、試しに猫の画像を探してもらいます。

スクリーンショット 2014-11-24 14.54.44.png

いろいろ出来そうですね^^

補足:今回の Twitter 用アダプターについて

アダプターのソースは node_modules/hubot-twitter/src/twitter.coffee です。ソースの中身をみてみると、Twitter の API名で言うと Streaming APIPublic streamsstatuses/filtertrack(検索キーワード) を指定して、ボット名を抽出しています。

Twitter の APIリファレンス(statuses/filter)
https://dev.twitter.com/streaming/reference/post/statuses/filter

Twitter の仕様上、全タイムラインの監視はできず取りこぼしが発生し、またこのアダプターの仕様上、ボットに指示を出す場合はボット名で呼びかける必要があります。(チャットのタイムラインを robot.hear でだらっと眺める、ということが出来ない。)

もし、本格的に Twitter ボットのようなものを実現したい場合は、Node.js 用の Twitter ライブラリである twit を利用したり、上記の Twitter アダプターのソースを参考にしたり、hubot-scripts にある Twitter 系のソースを参考にしたりして、自分で作るのが良いかと思います。

また、ボットの Twitter アカウントと フォロー/フォロワー の関係を作れば、Twitter の Streaming API を利用したとしても、より取りこぼしが少ない抽出の仕方ができるかと思いますし、もしくは Streaming API を使わず、普通に Twitter クライアントアプリケーションのようなものを作ることも可能かと思います。

Twitter の APIリファレンス(Streaming API)
https://dev.twitter.com/streaming/overview

おまけ:Hubot に hubot-scripts を組み込む方法

Hubot の組み込みスクリプト(external-scripts.json で組み込んでいるもの)以外にも、「hubot-scripts」とうのも予め用意されていますので、これらも簡単に利用することが出来ます。

hubot-scripts
https://github.com/github/hubot-scripts

結構な量があるので、何がどういうものか分かりませんね^^;

今回の環境でいうと node_modules/hubot-scripts/ 配下に各ソースが格納されています。これらを Hubot へ組み込むには hubot-scripts.json に利用するものを追記して、Hubot を起動するだけです。

hubot-scripts.json
["twitter.coffee"]

.coffee も書くのに注意。

もし依存するモジュールがあれば(だいたい各ソースの先頭に説明が記載されています)、package.json に追記して $ npm install してください。

おわりに

今回のソースは GitHub に置きました。
https://github.com/hkusu/Hubot_Twitter_sample

Hubot は Heroku に簡単に載せられ(= グローバルにインターネット公開できる)、アクションを定期実行でき、各種サービス連携のアダプターも豊富、HTTPリクエストの受け取り/発行もできるしで、「チャット連携」にかぎらず、何かちょっとしたツールやサービスを作るのにも手軽でいいのかなと思います。

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