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VM PlayerでMirantis OpenStack 8.0をインストール(第一回)

Last updated at Posted at 2016-06-10

はじめに

この記事はOpenStackの利用経験のある方、これから利用を検討されている方を対象にお話しします。

OpenStack構築ツールであるMirantisのFuelを使ってMirantis OpenStackの検証環境を構築します。
環境が構築できましたら、OpenStack上でインスタンスの起動までを確認します。

Mirantis OpenStackは、OpenStack環境を管理するFuelMasterノードと、
実際にOpenStackコンポーネントをインストールするFuelSlaveノードに分かれます。
初期状態のFuelSlaveノードは、OS未インストールの状態でFuelMasterノードによって
PXEブート、OSインストール、OpenStack構築を行います。

#概要
物理端末上のVMware Workstation 12 PlayerでMirantis OpenStackの検証環境を構築して、
OpenStack上でインスタンスを立ち上げるまでを3回に分けて紹介します。

第一回 VMware環境準備

2016年6月1日時点で最新のMirantis OpenStack 8.0(以下、MOS8.0)を使用します。
MOS8.0は、OpenStack Libertyをベースにしています。
事前にMOS8.0のISOイメージをダウンロードして下さい。
検証目的での無償利用であれば、20ノードまでの制限で構築可能です。
https://software.mirantis.com/openstack-download-form/

まず、仮想環境作りから始めていきます。
今回は、Windows端末上でお手軽に構築できる事と、Nested VMに対応しているVMwareWorkstation 12 Plyaerで
3台の仮想マシンを作成します。

  • FuelMasterノード
  • FuelMaster(仮想マシン名:Fuel-Master01)
  • FuelSlaveノード
  • Controllerノード(仮想マシン名:Controller01)
  • Compute/Storageノード(仮想マシン名:Compute-Storage01)

下の図が、VMware上に構築するOpenStack環境になります。
FuelMasterノードは、各FuelSlaveノードを構築・管理します。
今回、用意するFuelSlaveノードは、ControllerノードとCompute/Storageノードの2台になります。
Controllerノードは、OpenStackの各コンポーネントの制御系やAPI部分と、MySQL、MQ、HA等で構成されます。
Compute/Storageノードは、ブロックストレージの格納先、インスタンスが立ち上がるハイパーバイザ等で構成されます。

fuel_install01.png

###1.VMware 仮想ネットワーク構成
VMware上の仮想ネットワークと物理ネットワークの接続構成を定義します。

ネットワーク名 ネットワーク接続 備考
Admin(PXE) LANセグメント Fuel Masterと各ノードとの通信で使用
Public ブリッジ 外部ネットワークへの接続に使用
Storage LANセグメント ストレージ用ネットワーク
Management LANセグメント OpenStack の管理用ネットワーク
Private LANセグメント OpenStack の内部通信用ネットワーク

今回は、物理ネットワーク(192.168.81.0/24)とPublicネットワークをブリッジさせてL2接続します。
Publicネットワークのゲートウェイは、物理ネットワーク上のルータ(192.168.81.254)を利用します。
FuelMasterノードはインストールやデプロイの過程で、インターネット上からイメージやパッケージをダウンロードします。
その為、FuelMaster、FuelSlaveノードは、インターネットへアクセス可能であることが前提になります。
FWやAntiVirusのブロック等には注意して下さい。

また、Publicネットワーク上でFuelおよびOpenStackに割当てるIPアドレスを予め確保して下さい。
今回は以下を用意しています。
  FuelMasterノード用: 192.168.81.131
  FuelSlaveノード用: 192.168.81.132~192.168.81.135
  Floating IP(OpenStack)用: 192.168.81.136~192.168.81.139

他ネットワークのIPアドレス構成については次回以降で詳しく説明します。

###2.物理端末
今回使用した物理端末は以下になります。
型番:EPSON NA512E
CPU:Intel(R) Core(TM) i7-6500U CPU @ 2.50GHz 2.60Ghz 仮想化支援機能有効
Memory:16.0GB
OS:Windows 10 Pro 64bit
VMware:VMware(R) Workstation 12 Player 12.1.1 build-3770994

###3.VMware 仮想マシン作成
3台の仮想マシンを作成します。
以下が仮想ハードウェアの構成です。

・Fuel-Master01

デバイス 概要
仮想マシン名 Fuel-Master01
ゲストOSの選択 Linux/他のLinux 3.x カーネル 64ビット
メモリ 2GB
プロセッサ x1
ハードディスク 128GB
CD/DVD(IDE) MirantisOpenStack-8.0.iso を接続
ネットワークアダプタ LANセグメント(Admin)
ネットワークアダプタ2 ブリッジ ※Publicネットワーク
USBコントローラ あり
サウンドカード 自動検出
プリンタ あり
ディスプレイ 自動検出
※先ほどダウンロードしたMOS8.0のISOイメージを仮想CD/DVD-ROMに接続します。

・Controller01

デバイス 概要
仮想マシン名 Controller01
ゲストOSの選択 Linux/他のLinux 3.x カーネル 64ビット
メモリ 2GB
プロセッサ x1
ハードディスク 128GB
CD/DVD(IDE) 自動検出
ネットワークアダプタ LANセグメント(Admin)
ネットワークアダプタ2 ブリッジ ※Publicネットワーク
ネットワークアダプタ3 LANセグメント(Storage)
ネットワークアダプタ4 LANセグメント(Management)
ネットワークアダプタ5 LANセグメント(Private)
USBコントローラ あり
サウンドカード 自動検出
プリンタ あり
ディスプレイ 自動検出

・Compute-Storage01

デバイス 概要
仮想マシン名 Compute-Storage01
ゲストOSの選択 Linux/他のLinux 3.x カーネル 64ビット
メモリ 2GB
プロセッサ x2
ハードディスク 128GB
CD/DVD(IDE) 自動検出
ネットワークアダプタ LANセグメント(Admin)
ネットワークアダプタ2 ブリッジ ※Publicネットワーク
ネットワークアダプタ3 LANセグメント(Storage)
ネットワークアダプタ4 LANセグメント(Management)
ネットワークアダプタ5 LANセグメント(Private)
USBコントローラ あり
サウンドカード 自動検出
プリンタ あり
ディスプレイ 自動検出

Compute-Storage01はNested VMを利用してインスタンスを起動させるので、「プロセッサ→仮想化エンジン」の
「Intel VT-x/EPT または AMD-V/RVI を仮想化(V)」と「CPU パフォーマンスカウンタを仮想化(U)」
をチェックしてください。
VMware01.jpg

以上で、VMwareの環境準備は終了です。
次回は、「第二回 FuelMasterノードをインストール」を紹介します。

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