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Djangoを始めよう! 〜チュートリアル②〜

Last updated at Posted at 2016-10-12

概要

前回の続きです。
今回のチュートリアルでは以下の項目を実施したいと思います。

  • データベースのセットアップ
  • モデルの作成
  • Djangoが提供してくれる、管理サイトの活用

データベースの設定

データベースの設定は、mysite/settings.pyで行います。

# Database
# https://docs.djangoproject.com/en/1.10/ref/settings/#databases

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'django.db.backends.sqlite3',
        'NAME': os.path.join(BASE_DIR, 'db.sqlite3'),
    }
}

上記がDBの設定箇所となります。
今回はMySQLを想定していますので、ローカル環境でMySQLのDBサーバを立ち上げて、接続してみます。

以下の様な設定となります。

# Database
# https://docs.djangoproject.com/en/1.10/ref/settings/#databases

DATABASES = {
    'default': {
        'ENGINE': 'django.db.backends.mysql',
        'NAME': 'dbname',  # 適当です
        'USER': 'dbuser',  # 適当です
        'PASSWORD': 'FIXME',  # 適当です
        'HOST': 'FIXME',  # 適当です (ローカルホストなら空でも可)
        'PORT': 'FIXME',  # 適当です (デフォルトポートなら空でも可)
    }
}

次に、PythonでMySQLを利用する為のモジュールをpipでインストールします。

$ pip install PyMySQL

最後に、DjangoのプロジェクトにMySQLを利用する事を宣言します。
デフォルトではsqliteになっているので、manage.pyに以下の記述を行いましょう。

mysite/manage.py
import pymysql
pymysql.install_as_MySQLdb()

ここまででrunserverします。

$ python manage.py runserver

以下の結果がでれば、正常に接続できています。
(migrate系のエラーが全て消えている事も確認して下さい。)

[t.fujimoto@tfujimoto-MacBook-Air:mysite]$ python manage.py runserver
Performing system checks...

System check identified no issues (0 silenced).
October 12, 2016 - 12:51:50
Django version 1.10.2, using settings 'mysite.settings'
Starting development server at http://127.0.0.1:8000/
Quit the server with CONTROL-C.

settings.pyの中身

データベースの設定など、プロジェクト全体の設定を行う、settings.pyですが、様々な重要な設定が書かれています。

中でも、INSTALLED_APPSはかなり重要です。
INSTALLED_APPSはこのプロジェクトのDjangoインスタンスの中で有効化されているすべてのDjangoアプリケーションの名前を保持しています。

アプリは複数のプロジェクトによって使用される事ができますし、また、他の開発者が作ったアプリを導入する事ができます。

初期では以下の様な設定になっています。

mysite/mysite/settings.py
INSTALLED_APPS = [
    'django.contrib.admin',
    'django.contrib.auth',
    'django.contrib.contenttypes',
    'django.contrib.sessions',
    'django.contrib.messages',
    'django.contrib.staticfiles',
]

各アプリは以下の様な役割を担います。

  • django.contrib.admin
    • 管理サイトアプリ
  • django.contrib.auth
    • 認証アプリ
  • django.contrib.contenttypes
    • コンテンツタイプフレームワーク
  • django.contrib.sessions
    • セッションフレームワーク
  • django.contrib.messages
    • メッセージフレームワーク
  • django.contrib.staticfiles
    • 静的ファイルの管理フレームワーク

Webアプリケーションとして、よく使われるアプリがデフォルトで付いてくるイメージです。

上記のアプリケーションたちは、データベースを使います。
その為に、初期設定として、テーブルを作成しなければなりません。

下記のコマンドで、migrateファイルを実行してくれます。

$ python manage.py migrate

モデルを作成する

モデルは、手持ちのデータに対する唯一の決定的なソースです。
モデルには、自分が格納したいデータにとって、必要なフィールドと、そのデータの挙動を記載します。

今回のチュートリアルでは投票アプリを制作していますので、
投票項目が格納されている、Questionテーブル(モデル)と、Questionの投票項目のテキストなどを格納するChoiceテーブル(モデル)を作成します。

以下の様になります。

mysite/polls/models.py
from django.db import models

# Create your models here.


class Question(models.Model):
    quesion_text = models.CharField(max_length=200)
    pub_date = models.DateTimeField('date published')


class Choice(models.Model):
    question = models.ForeignKey(Question, on_delete=models.CASCADE)
    choice_text = models.CharField(max_length=200)
    votes = models.IntegerField(default=0)

モデルを有効にする

モデルは作成できましたが、まだデータベースには反映されていません。

  • CREATE TABLE
  • QuestionやChoiceオブジェクトにPythonからアクセスする為のデータベースAIPの作成

上記を可能にする為の設定を行います。

まずは、Djangoプロジェクトにpollsアプリケーションを利用する事を明記しなければなりません。

先ほど紹介した、mysite/settings.pyのINSTALLED_APPSを以下の記述に変更します。

mysite/mysite/settings.py
INSTALLED_APPS = [
    'polls.apps.PollsConfig',  # 追加
    'django.contrib.admin',
    'django.contrib.auth',
    'django.contrib.contenttypes',
    'django.contrib.sessions',
    'django.contrib.messages',
    'django.contrib.staticfiles',
]

上記の追加ができたら、マイグレーションスクリプトを作成します。
以下のコマンドでマイグレーションスクリプトが作成できます。

$ python manage.py makemigrations polls

makemigrationsを実行することで、Djangoのモデルに変更があった事を伝え、そして変更をマイグレーションの形で保存できます。

マイグレーションとは、Djangoがモデルの変更をディスク上のファイルに保存する方法です。
作成されたマイグレーションは各アプリケーションのmigrationsディレクトリに番号で格納されます。

今回作成した、マイグレーションスクリプトは以下の様になります。

# -*- coding: utf-8 -*-
# Generated by Django 1.10.2 on 2016-10-12 13:20
from __future__ import unicode_literals

from django.db import migrations, models
import django.db.models.deletion


class Migration(migrations.Migration):

    initial = True

    dependencies = [
    ]

    operations = [
        migrations.CreateModel(
            name='Choice',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('choice_text', models.CharField(max_length=200)),
                ('votes', models.IntegerField(default=0)),
            ],
        ),
        migrations.CreateModel(
            name='Question',
            fields=[
                ('id', models.AutoField(auto_created=True, primary_key=True, serialize=False, verbose_name='ID')),
                ('quesion_text', models.CharField(max_length=200)),
                ('pub_date', models.DateTimeField(verbose_name='date published')),
            ],
        ),
        migrations.AddField(
            model_name='choice',
            name='question',
            field=models.ForeignKey(on_delete=django.db.models.deletion.CASCADE, to='polls.Question'),
        ),
    ]

マイグレーションスクリプトが作成できたら、あとは実行するだけです。

$ python manage.py migrate

上記で、まだ実行されていないマイグレーションスクリプトを実行してくれます。

また、マイグレーションスクリプトを指定して、どの様なSQLが発行されるかを確認する事も可能です。

$ python manage.py sqlmigrate polls 0001

以下で、0001のファイルであれば、CRATE文などが確認できると思います。

モデル作成からマイグレーションスクリプト実行までの流れ

モデル作成(各アプリのmodels.py)

プロジェクトにアプリケーション読み込み(mysiteのsettings.pyのINSTALLED_APP)

モデルを元にマイグレーションスクリプトを作成(makemigrations)

マイグレーションスクリプトを実行(migrate)

Djangoの設計哲学

Djangoアプリケーションは「プラガブル」です。
アプリケーションは特定のDjangoプロジェクトに結びついていないので、アプリケーションを複数のプロジェクトで利用したり、単体で配布したりできます。

Django Admin

Djangoでは管理サイトがデフォルトで付いてきます。
まずは、管理サイトにログインできるスーパーユーザーを作成します。

$ python manage.py createsuperuser

対話形式でユーザーIDやパスワードを設定していって下さい。

スーパーユーザーができたら、実際にログインしてみます。

ブラウザを起動して、ローカルドメインのlocalhost/admin/にアクセスします。

ログインに成功すれば、以下の様な管理画面が表示されます。

スクリーンショット 2016-10-12 23.16.56.png

Pollsアプリをadmin上で編集できる様に設定する。

何も設定していなければ,Pollsアプリはadminでは表示されていません。
Pollsアプリもadminから操作できる様に修正します。

pollsのadmin.pyを以下の様に修正します。

polls/admin.py
from django.contrib import admin

# Register your models here.

from .models import Question

admin.site.register(Question)

これで再度開発サーバをリロードすると、

スクリーンショット 2016-10-12 23.21.20.png

無事、POLLSが追加されている事がわかると思います。

これで、GUI操作でPOLLSが修正できる様になりました。

まとめ

今回は、モデルの作成、マイグレーションスクリプトの実行、管理画面の見方について説明しました。

地味な回にはなりましたが、次回以降のビュー操作と密接に絡む重要な回でした。

次回は、自作のビューの作成やテンプレートファイルの使い方について解説していきたいと思います。

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