みなさんはCrashlyticsというサービスをご存じでしょうか。
Crashlyticsとは、アプリのクラッシュを分析し、それをWeb上から可視化できるようにしたサービスです。
iTunes Connectからもクラッシュレポートは見れますが、それよりもより高機能になっています。
Twitterに買収され、日本ではグノシーをはじめ、さまざまなアプリに組み込まれています。
そんなCrashlyticsになんと Beta Distribution という機能が追加されました!
Crashlytics Beta Distribution
Crashlytics Beta Distributionは簡単にいってしまえばTestFlightやDeploygateと同じようなサービスです。
アプリのベータ版をテスターの方に配り、またその後のアプリの状態をトラッキングするためのサービスです。
Crashlyticsでは、iOSとAndroidの双方に対応しています。
これだけだと、Test Flightと全然変わりませんが、Crashlyticsの価値は以下にあります。
The Most Seamless Beta Distribution Experience for You and Your Tester.
開発者だけでなく、 テスターもシームレスに使うことができます!
Test Flightではテスターの方にTestFlightアカウントを作成してもらう必要がありましたが、このCrashlyticsの場合は登録が必要ありません。
Crashlyticsの導入
Crashlyticsの導入に関しては以下を参考にしてください。
この記事はどちらかと言うと既にCrashlyticsを導入している人向けです。
Crashlyticsが事前に導入されていれば、このBeta Distributionがそのまま使える(シームレス)というのが素敵ですね。
また、Crashlytics自体にクラッシュレポート機能がついているので、テスターからクラッシュレポートを受け取るのにわざわざTestFlightみたいに別途SDKを入れる必要が無いのも素敵です。
アプリを配布してみる
では、実際にアプリを配布してみます。
ここでは、事前にCrashlyticsが導入されていて、正常に動作していることを前提にしています。
- Product -> Archive
からいつも通りアプリをアーカイブします。
アーカイブが終了するとこのようなダイアログが表示されます。
Distributeをクリック。
招待したい人のメールアドレスを入力します。
なお、このとき Dev. Profile に表示されているプロビジョニングファイルで署名されます(ビルド時に設定されているものが選択されるようです)。
リリースノートを書きます。
書き終わったら、Nextをクリック。
すると自動的にアップロードが始まり、完了したら各テスターにメールが届きます。
Androidの場合
Androidでは、このCrashlyticsのウィンドウにapkファイルをドラッグアンドドロップするだけで完了します!
アプリをインストールする
テスターにはこのようなメールが届きます。
Check It Outをタップ。
ここでテスターが登録する必要があるのはFull nameだけです!
面倒なIDやパスワード等は設定する必要がありません。
Nextをタップ。
署名のインストールが完了すると、下記ページが自動的に表示されます。
これでInstallをタップすればテスターへのアプリ配布が完了します!
このBeta DistributionもCrashlytics SDKを使用しているので、新しくテスター用のSDKを導入しなくてもCrashlyticsのWebからテスターのインストール状況、クラッシュ状況等すべてを監視することができます!
今回はUDIDが登録されていないデバイスが用意できなかったので、そのときの挙動を確かめられていないのですが、公式Webページを見る限り大丈夫そうです。
Identify and resolve missing UDIDs for your testers.
まとめ
AppleのTestFlightもちょっとガッカリな感じだったので、ベータテスト配布はCrashlytics(Fabric)が今のところのベストな選択だと思いました。