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[AngularJS] 6. カスタムフィルタ≪改訂≫

Last updated at Posted at 2016-01-08

目次
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【改訂】グローバル変数を使用しない記述法に改訂しました。

#フィルタ
フィルタ は出力時に文字列を加工するための機能です。テンプレートの {{ ... }} や ng-bind、ng-bind-html ディレクティブ内で使用します。(1. 初めの一歩も参照)

フィルタ使用例
{{price | number}} 円

上記の例では、 price の値をAngularJS標準の numberフィルタで加工しています。具体的には3桁ごとに「,(カンマ)」が入ります。

AngularJSには標準でいくつかのフィルタが用意されていますが、数も種類も少ないため多くの場合独自に作る必要が生じます。このように独自のフィルタを作成する仕組みが カスタムフィルタ です。

#フィルタの定義
カスタムフィルタを定義するには、モジュールオブジェクトの filter メソッドを使用します。

フィルタ定義
モジュールオブジェクト.filter(フィルタ名, function(依存サービス, ...) {
	return function(仮引数) {    ← フィルタの処理を行う関数オブジェクト を返す
		〜出力値の加工処理〜
		
		return 加工済の値;
	}
});

filterメソッドの第1引数には、定義するフィルタ名を渡します。
第2引数には フィルタの処理を行う関数オブジェクト を返すコールバック関数を渡します。

コールバック関数の内部では、フィルタ処理関数を定義して、その関数オブジェクトを返すようにします。
また、コールバック関数でサービスを利用したい(依存サービス)場合は、そのオブジェクトを引数で渡しておきます。

フィルタ処理関数では引数を1つ受け取ります。この引数に フィルタ前の出力値が渡されます。フィルタ関数の内部ではこの仮引数で出力値を参照し、加工を行います。
そして加工済の値を返すようにします。

##フィルタ定義の例

フィルタ定義の例(1)
module.filter('nl2br', function($sce) {
    return function(input) {
        if (input) {
            var replaced = input.replace(/(\r\n|\n|\r)/g, '<br>$1')
            return $sce.trustAsHtml(replaced);
        }
        return input;
    }
});

この例では、文字列の改行コードの前に <br>タグを挿入するフィルタ「nl2br」を定義しています。

変数moduleは、あらかじめ生成したモジュールオブジェクトです。

コールバック関数の引数には SCEサービスのオブジェクト $sce を渡しています。出力時にHTMLタグがエスケープされてしまうのを避けるために $sce.trustAsHtml() メソッドが必要になるからです。
このようにフィルタ処理内で依存するサービスオブジェクトを、コールバック関数の引数に渡しておきます。

フィルタ処理関数では、仮引数inputで出力値(加工前)を受け取っています。そして改行コードの前に<br>タグを挿入する置換処理を行い、置換後の値を返すようにしています。

フィルタ定義の例(2)
module.filter('yenNumber', function($filter) {
    return function(input) {
        if (input) {
            var numfilter = $filter('number');
            return numfilter(input) + '';
        }
        return input;
    }
});

この例は、数字を3桁区切りにしたうえで、末尾に「円」を付けるフィルタ「yenNumber」を定義しています。

数字を3桁区切りにするには、AngularJS標準の number フィルタを利用します。このようにAngularJS標準のフィルタを利用する場合は、コールバック関数に $filterオブジェクトを渡します。

フィルタ処理ではまず、仮引数inputで出力値(加工前)を受け取ります。
AngularJS標準のフィルタ関数は、$filter(フィルタ名) とすることで取得できます。ここでは $filter('number')numberフィルタ関数を取得しています。
そして、 numberフィルタで出力値を加工し、末尾に「円」を付加した値を返しています。

#サンプルコード

sample06.html
<!DOCTYPE html>
<meta charset="UTF-8">
<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/angularjs/1.3.15/angular.min.js"></script>
<script>
/**
 * アプリケーション モジュール オブジェクトの定義
 */
(function() {
    var module = angular.module("sampleModule", []);
})();
    
/**
 * フィルタの定義
 */
(function(module) {
    /**
     * nl2brフィルタ
     */
    module.filter('nl2br', function($sce) {
        return function(input) {
            if (input) {
                var replaced = input.replace(/(\r\n|\n|\r)/g, '<br>$1')
                return $sce.trustAsHtml(replaced);
            }
            return input;
        }
    });
    
    /**
     * yenNumberフィルタ
     */
    module.filter('yenNumber', function($filter) {
        return function(input) {
            if (input) {
                var numfilter = $filter('number');
                return numfilter(input) + '';
            }
            return input;
        }
    });
    
    return module;
})(angular.module("sampleModule"));

/**
 * コントローラの定義
 */
(function(module) {
    /**
     * SampleController
     */
    module.controller("sampleController", function($scope, $sce, $timeout){
        $scope.message = "このメッセージは\n改行されて表示されていますか?";
        $scope.price   = 1234567;
    });
})(angular.module("sampleModule"));
</script>

<!-- sampleModule テンプレート -->
<div ng-app="sampleModule">
    <!-- sampleController テンプレート -->
    <div ng-controller="sampleController" ng-cloak>
        <p ng-bind-html="message | nl2br"></p>
        <p>{{price | yenNumber}}</p>
    </div>
</div>

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