ChromeOSでの開発環境を整える
Chromebook Pixel 2015を開発環境として購入したものの、ChromeOSで開発できるようにするには少し手間だったのでメモ書き。
- 開発者モードに切り替える
- データが消えるので真っ先にやる!
- chromebrewを入れる
- vimのインストールと設定
- プログラムを実行できるようにマウントし直す
開発者モードに切り替える
まずは開発者モードに切り替えます。
ChromeOSはターミナルでcroshが使えますが、開発者向けのOSではないので、通常だとほぼ何もできません。
また、開発者モードに切り換えする時にローカルのデータやアカウントの連携情報などがすべて吹っ飛ぶので、開発環境として使いたい人は何よりもまず先に開発者モードに切り替えましょう(何度もGmailアカウントにログインする羽目になります)。
一応手順を書いておきますが、ChromeOS 開発者モードでググった方が画像とかあって分かりやすいかと思います。
リカバリ画面
電源を落とします。
次にESC + 再読み込み(最上段→の右にある⟳こんな感じの奴)+電源ボタンで起動してリカバリ画面に入ります。
Chrome OS missing or damaged.
こんな感じの物騒なメッセージが出ればリカバリ画面です。
Ctrl+Dを押し、次の画面でEnterを押します。
確認画面
次の画面でまたCtrl+Dを押します。
ビープ音が鳴ったり上にカウントダウンが出たりいろいろします。
それらが終わった後スペースキーを押すとデータが消されて初めの状態に戻ります。
最初の設定
キーボードや言語、アカウント紐付けなど最初の設定を行ってください。
開発モードになっているか確認方法
ChromeOSの設定が終わったら、ブラウザを開いてCtrl+Alt+Tでターミナルを開きます。
タブ内にchroshが立ち上がるので、以下のようにしてshellを起動します。
$ shell
開発者モードでない場合はここで見つからないとか言われてshellが起動しません。もう一度やり直しましょう。起動したら成功です。
chromebrewを入れる
パッケージ管理ソフトを入れます。
またインストール時にさまざまな開発環境を入れてくれるので、大体はこれで事足ります。
$ wget -q -O - https://raw.github.com/skycocker/chromebrew/master/install.sh | bash
結構時間がかかりますが、gitとかgccとかpython3とかperlとかいろいろ入ります(が後述するようにvimとかlessはないです)。
インストールが終わると。crewコマンドが使えるようになります。
vimのインストールと設定
vimとlessはインストール時に入らないので入れます。
またvimは初期設定しないと使い辛いので最低限設定しておきます。
$ crew install less
$ crew install vim
次に最低限の設定をします。
$ vim ~/.vimrc
設定内容は以下です。
set number
set title
set ambiwidth=double
set tabstop=4
set expandtab
set shiftwidth=4
set smartindent
set nrformats-=octal
set virtualedit=block
set whichwrap=b,s,[,],<,>
set backspace=indent,eol,start
とりあえずコピペしておけば入力モードでカーソルが変な入力文字になったりしなくなります。
タブスペース周りはお好みで。
プログラムを実行できるようにマウントし直す
ChromeOSでは基本自作プログラムが実行できません。
/usr/local/bin以下では実行可能なので、そこにディレクトリを作って利用する(ホームディレクトリからリンクを張る)、という手段もありますが、Goのインストールをしようとしたら公式Wikiに次のような記述がありました。
sudo mount -i -o remount,exec /home/chronos/user/
マウント時に実行できないようにしてるので、実行権限与えて再マウントすればOKということらしいです。ChromeOSもGoも同じGoogle製なので、これがGoogle的公式なやり方と思われます。
ダウンロードしたファイルは/home/chronos/user/Downloads/ですし、/home/chronos/user/以下を実行できるようにしておけば問題ないでしょう。
こちらはshell起動時に再マウントするように設定しておきます。
$ vim ~/.bashrc
さっきのコマンドを最下行に追加します。
sudo mount -i -o remount,exec /home/chronos/user/
これで/home/chronos/user/以下でプログラムが実行できるようになります。
ここまで設定すれば、最低限の開発環境が整ったと思いますので、あとはいろいろしてみてください。
2016/02/29現在、以下の環境インストールに関してはちょっと工夫が必要です。
- Go言語
- crew install go は失敗するので、公式のやり方でインストールする(バージョンもcrewは1.4に対しこちらは最新が使えるので、手動で入れましょう)。
- https://github.com/golang/go/wiki/ChromeOS
- Node.js
crewからnodejsが消えているので、こちらも手動で入れる必要があるようです。- ChromeOSにNode.jsをnvmでインストールする 記事書きました。nvm経由で入れるとインストールが簡単です。
ちょっとどうでもいいこと
USキーボードのPixelがほしかったのでUS Amazonで輸入したところ、USキーボードじゃなくてUKだったorz(どこにもUKって書いてなかったぞ)
ただ、キーボードをUS、日本語入力もキーボードをUSにしておけばUSキーボードと同じ配列で入力できるので、とりあえず問題なし。
Ctrl+スペースで日本語入力と切り替えが可能です。
もうちょっとどうでもいいこと
ブラウザの艦これが動くのでFlashは動くっぽいことが分かったものの、JavaがないのでMinecraft等は動かない模様。
croutonを入れてLinux入れてその上でなら動くっぽい。