11
10

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

十六元数を作ろう

Last updated at Posted at 2017-03-12

四元数・八元数に引き続き十六元数を作ります。四元数・八元数を復習しながら進めます。十六元数の元の積の計算過程をプログラムで生成します。

十六元数を使う機会はあまりないかもしれませんが、演算規則を理解するのに高度な前提知識は不要ですし、一度やっておけば視野が広がるのでお勧めです。八元数がコンパクトに感じて来ます。

※ 元の積の計算方法に焦点を絞って、乗積表を見ずに導出するための事項を説明します。数学的な性質は零因子に簡単に触れるだけに留めます。

シリーズの記事です。

  1. 多項式の積を計算
  2. 外積と愉快な仲間たち
  3. ユークリッド空間のホッジ双対とバブルソート
  4. 四元数を作ろう
  5. 四元数と行列で見る内積と外積の「内」と「外」
  6. 八元数を作ろう
  7. 八元数の積をプログラムで確認
  8. 外積の成分をプログラムで確認
  9. 多元数の積の構成
  10. 十六元数を作ろう ← この記事

関連するコードをまとめたリポジトリです。

この記事には関連記事があります。

ケーリー=ディクソンの構成法

複素数は実数と1つの虚数単位 $i$ で構成されます。

a_0+a_1i

四元数は複素数を係数にして別の虚数単位 $j$ でネストさせます。$ij=k$ とします。

(a_0+a_1i)+(a_2+a_3i)j=a_0+a_1i+a_2j+a_3k

このようにネストで多元数を作り出す方法をケーリー=ディクソンの構成法と呼びます。

八元数は四元数を係数にして別の虚数単位 $h$ でネストさせます。$h$ と複合した元は1つの元と見なします。

\begin{align}
&(a_0+a_1i+a_2j+a_3k)+(a_4+a_5i+a_6j+a_7k)h \\
&=a_0+a_1i+a_2j+a_3k+a_4h+a_5i_h+a_6j_h+a_7k_h
\end{align}

※ $h$ が結合した元は $ih=i_h$ のように添え字で書きます。これは一般的な流儀ではありませんが、元を構成する因子が分かりやすいため採用しました。

十六元数は八元数を係数にして別の虚数単位 $ℓ$ でネストさせます。$ℓ$ と複合した元は1つの元と見なします。

\begin{align}
&(a_0+a_1i+a_2j+a_3k+a_4h+a_5i_h+a_6j_h+a_7k_h) \\
&\quad +(a_8+a_9i+a_{10}j+a_{11}k+a_{12}h+a_{13}i_h+a_{14}j_h+a_{15}k_h)ℓ \\
&=a_0+a_1i+a_2j+a_3k+a_4h+a_5i_h+a_6j_h+a_7k_h \\
&\quad +a_8ℓ+a_9i_ℓ+a_{10}j_ℓ+a_{11}k_ℓ+a_{12}h_ℓ+a_{13}i_{hℓ}+a_{14}j_{hℓ}+a_{15}k_{hℓ}
\end{align}

※ $ℓ$ が結合した元は $iℓ=i_ℓ$ のように添え字で書きます。$h$ を含む元との複合では $i_{hℓ}$ のように $ℓ$ を後ろに書きます。これは一般的な流儀ではありませんが、元を構成する因子が分かりやすいため採用しました。

多元数は複素数から出発して、ケーリー=ディクソン構成を適用するごとに拡張されます。複素数→四元数→八元数→十六元数は上位互換での拡張となっており、下位の乗積表をそのまま含みます。

sed1.png

計算ルール

虚数単位(元)の積の計算ルールを示します。ルールには優先度があり、1から順番に合致するか確認します。例えば $ii_h$ は3にも4にも合致しますが、必ず3を適用します。どれを使っても同じ結果になるわけではないため、もし4を適用すれば間違った計算結果となります。

※ 以下に出て来る用語の「」は符号の転を意味します。

  1. 元の2乗は$-1$。
    $i^2=j^2=k^2=h^2=i_h^2=j_h^2=k_h^2=ℓ^2=i_ℓ^2=j_ℓ^2=k_ℓ^2=h_ℓ^2=i_{hℓ}^2=j_{hℓ}^2=k_{hℓ}^2=-1$
  2. 反交換性(積の順序を入れ替えると符号が反転する)
    【例】 $ij=-ji,\ i_hj_{hℓ}=-j_{hℓ}i_h$
  3. 交代結合性(同じ元が括弧1つを挟んで隣接していれば、括弧を飛び越えて優先的に結合する)
    【例】 $ii_h=i(ih)=(ii)h=-h,\ i_hh=(ih)h=i(hh)=-i$
  4. 反結合性($h,ℓ$ を含む元の結合を変更するとき符号が反転する、ただし $h_ℓ$ を除く)
    【例】 $ij_h=i(jh)=-(ij)h=-kh,\ i(jh_ℓ)=(ij)h_ℓ$

1は複素数、2は四元数、3と4は八元数から受け継いでいます。八元数から増えたルールは4の $h_ℓ$ に関する例外くらいで、八元数を知っていればすぐ計算できます。

※ 文献によっては反交換性を交代性と呼んだり、交代結合性を交代性と呼んだりするようです。この記事では当初、交代結合性のことを交代性と書いていましたが、混乱を避けるため交代結合性に書き換えました。

計算ルールを複素数から順番に追って行きます。

複素数

元 $i$ を2乗すると $-1$ になります。

i^2=-1

sedC.png

四元数

元 $j$ を追加します。積により生じる複合的な元 $ij$ は $k$ と表記して独立した元として扱います。

ij=k

新しく追加された元も2乗すると $-1$ になります。

j^2=k^2=-1

2つの異なる元の積からは、どちらとも異なる元が生じます。巡回方向($i→j→k→i→j→\cdots$)を正とします。

ij=k,\ jk=i,\ ki=j \\
ji=-k,\ kj=-i,\ ik=-j

この関係より反交換性(積の順序を入れ替えると符号が反転する)が認められます。

ij=-ji=k,\ jk=-kj=i,\ ki=-ik=j

sedH.png

八元数

元 $h$ を追加します。積により生じる複合的な元は $h$ を後ろから掛けたものを正として、独立した元として扱います。

ih=i_h,\ jh=j_h,\ kh=k_h

この関係にも反交換性が適用されます。

ih=-hi=i_h,\ jh=-hj=j_h,\ kh=-hk=k_h

新しく追加された元も2乗すると $-1$ になります。

h^2=i_h^2=j_h^2=k_h^2=-1

2つの異なる元の積からは、どちらとも異なる元が生じます。$h$ と複合した元は括弧書きで因子に分解してから計算します。後で述べますが $h$ は結合法則を満たさないため、括弧書きを省略してはいけません。

ii_h=i(ih) \\
i_hh=(ih)h \\
ij_h=i(jh) \\
i_hj_h=(ih)(jh)

括弧を挟んで同じ元が並んでいれば、優先的に結合して $-1$ となります(交代結合性)。

ii_h=\underbrace{i(i}_{-1}h)=-h \\
i_hh=(i\underbrace{h)h}_{-1}=-i

同じ元があっても隣接していない場合は、先に反交換性を適用して隣接させてから結合させます。

\underbrace{i_hi}_{交換}=-ii_h=-\underbrace{i(i}_{-1}h)=h

$h$ は結合法則を満たしません。$h$ との結合を分解する際に符号が反転します(反結合性)。これが括弧書きを省略できない理由です。

ij_h=i\underbrace{(jh)}_{分解}=-\underbrace{(ij)}_{k}h=-kh \\
i_hj_h=(ih)\underbrace{(jh)}_{分解}=-(\underbrace{(ih)j}_{交換})h=(j\underbrace{(ih)}_{分解})h=-((ji)\underbrace{h)h}_{-1}=ji=-k

交代結合性と反結合性を使えば、すべての元の組み合わせを計算できます。

sedO.png

よくある間違い

計算ルールの優先順位を守らないと正しい計算結果が得られません。いくつか例を示します。

※ 慣れないと違和感があるかもしれません。私見ですが、計算ルールが先にあって八元数の性質が決まるのではなく、八元数の性質が先にあって計算ルールが決められているように感じます。

元の2乗

同じ元同士の結合を後回しにして分解してはいけません。

\begin{align}
【正】\ &\underbrace{i_hi_h}_{結合}=(i_h)^2=-1 \\
【誤】\ &i_hi_h=(ih)\underbrace{(ih)}_{分解}=\underbrace{-((ih)i)h}_{間違い}=(i(ih))h=(-h)h=1
\end{align}

交代結合性

同じ元が複数ある場合、反交換性で隣接させて先に結合させます。結合を後回しにして分解してはいけません。

\begin{align}
【正】\ &\underbrace{hi_h}_{交換}=-i_hh=-(i\underbrace{h)h}_{-1}=i \\
【誤】\ &hi_h=h\underbrace{(ih)}_{分解}=\underbrace{-(hi)h}_{間違い}=(ih)h=-i
\end{align}

十六元数

元 $ℓ$ を追加します。$h$ と $ℓ$ は同じ性質を持ちますが、両方が含まれる元は取り扱いに注意が必要です。

積により生じる複合的な元は $ℓ$ を後ろから掛けたものを正として、独立した元として扱います。$h$ と複合する場合も $ℓ$ が後ろに来るように正規化します。

iℓ=i_ℓ,\ hℓ=h_ℓ,\ i_hℓ=i_{hℓ}

※ $i_{hℓ}$ は $ℓ$ が後から掛かっているため $(ih)ℓ$ です。$i(hℓ)$ ではありません。

この関係にも反交換性が適用されます。

iℓ=-ℓi=i_ℓ,\ hℓ=-ℓh=h_ℓ,\ i_hℓ=-ℓi_h=i_{hℓ}

$ℓ$ は $h$ と同様に交代結合性と反結合性を持ちます。

ih_ℓ=i\underbrace{(hℓ)}_{分解}=-(ih)ℓ \\
ij_{hℓ}=i\underbrace{((jh)ℓ)}_{分解}=-(i\underbrace{(jh)}_{分解})ℓ=(\underbrace{(ij)}_{k}h)ℓ=(kh)ℓ=k_{hℓ}

例外

$h_ℓ$ を分解しないでその結合相手を変更する際には、符号は反転しません。

i(jh_ℓ)=(ij)h_ℓ

これは結果としてそうなるということで、なるべくこのような変形は避けた方が無難です。原則としてはまず先に $h_ℓ$ を分解して、$h$ を別の元と結合させてから計算してください。

i(jh_ℓ)=i(j\underbrace{(hℓ)}_{分解})=-i\underbrace{((jh)ℓ)}_{分解}=(i\underbrace{(jh)}_{分解})ℓ=-\underbrace{((ij)h)}_{分解}ℓ=(ij)(hℓ)

零因子

十六元数の計算ルールは八元数と大差ありませんが、十六元数では零因子が発生します。0ではないものを掛けて0になることがあるという意味です。

\begin{align}
【例】\ 
&(k+j_ℓ)(j_h-k_{hℓ}) \\
&=kj_h-kk_{hℓ}+j_ℓj_h-j_ℓk_{hℓ} \\
&=k\underbrace{(jh)}_{分解}-k(\underbrace{(kh)}_{分解}ℓ)+\underbrace{(jℓ)}_{交換}\underbrace{(jh)}_{分解}-\underbrace{(jℓ)}_{分解}(\underbrace{(kh)ℓ)}_{交換} \\
&=-\underbrace{(kj)}_{-i}h+\underbrace{k(k}_{-1}(hℓ))+((ℓ\underbrace{j)j}_{-1})h-j(\underbrace{ℓ(ℓ}_{-1}(kh))) \\
&=ih-hℓ-\underbrace{ℓh}_{交換}+j\underbrace{(kh)}_{分解} \\
&=ih-hℓ+hℓ-\underbrace{(jk)}_{i}h \\
&=i_h-h_ℓ+h_ℓ-i_h \\
&=0
\end{align}

八元数には零因子はないため、十六元数は八元数よりも演算上の制約が多くなっています。

零因子は行列を思い浮かべる分かりやすいかもしれません。$AB=O$ であっても $A$ や $B$ が零行列であるとは限りません。

【例】\ 
\left(\begin{matrix}0 & 1 \\ 0 & 2\end{matrix}\right)
\left(\begin{matrix}3 & 4 \\ 0 & 0\end{matrix}\right)
=\left(\begin{matrix}0 & 0 \\ 0 & 0\end{matrix}\right)

行列の積は結合法則を満たしますが、八元数や十六元数ではその限りではありません。そのため八元数や十六元数は行列で表現できません。

計算過程

元の積は $16×16=256$ 通りあります。$4×4$ ごとの領域に分割して、計算パターンを示します。$1$ との積は自明なため省略します。

\begin{align}
i^2&=-1 \\
ij&=k \\
ik&=-ki=-j \\
ji&=-ij=-k \\
j^2&=-1 \\
jk&=i \\
ki&=j \\
kj&=-jk=-i \\
k^2&=-1 \\
\hline
ih&=i_h \\
ii_h&=i(ih)=-h \\
ij_h&=i(jh)=-(ij)h=-kh=-k_h \\
ik_h&=i(kh)=-(ik)h=jh=j_h \\
jh&=j_h \\
ji_h&=j(ih)=-(ji)h=kh=k_h \\
jj_h&=j(jh)=-h \\
jk_h&=j(kh)=-(jk)h=-ih=-i_h \\
kh&=k_h \\
ki_h&=k(ih)=-(ki)h=-jh=-j_h \\
kj_h&=k(jh)=-(kj)h=ih=i_h \\
kk_h&=k(kh)=-h \\
\hline
i{\ell}&=i_{\ell} \\
ii_{\ell}&=i(i\ell)=-\ell \\
ij_{\ell}&=i(j\ell)=-(ij)\ell=-k\ell=-k_{\ell} \\
ik_{\ell}&=i(k\ell)=-(ik)\ell=j\ell=j_{\ell} \\
j{\ell}&=j_{\ell} \\
ji_{\ell}&=j(i\ell)=-(ji)\ell=k\ell=k_{\ell} \\
jj_{\ell}&=j(j\ell)=-\ell \\
jk_{\ell}&=j(k\ell)=-(jk)\ell=-i\ell=-i_{\ell} \\
k{\ell}&=k_{\ell} \\
ki_{\ell}&=k(i\ell)=-(ki)\ell=-j\ell=-j_{\ell} \\
kj_{\ell}&=k(j\ell)=-(kj)\ell=i\ell=i_{\ell} \\
kk_{\ell}&=k(k\ell)=-\ell \\
\hline
ih_{\ell}&=i(h\ell)=-(ih)\ell=-i_{h\ell} \\
ii_{h\ell}&=i(i_h\ell)=-(ii_h)\ell=h\ell=h_{\ell} \\
ij_{h\ell}&=i(j_h\ell)=-(ij_h)\ell=k_h\ell=k_{h\ell} \\
ik_{h\ell}&=i(k_h\ell)=-(ik_h)\ell=-j_h\ell=-j_{h\ell} \\
jh_{\ell}&=j(h\ell)=-(jh)\ell=-j_{h\ell} \\
ji_{h\ell}&=j(i_h\ell)=-(ji_h)\ell=-k_h\ell=-k_{h\ell} \\
jj_{h\ell}&=j(j_h\ell)=-(jj_h)\ell=h\ell=h_{\ell} \\
jk_{h\ell}&=j(k_h\ell)=-(jk_h)\ell=i_h\ell=i_{h\ell} \\
kh_{\ell}&=k(h\ell)=-(kh)\ell=-k_{h\ell} \\
ki_{h\ell}&=k(i_h\ell)=-(ki_h)\ell=j_h\ell=j_{h\ell} \\
kj_{h\ell}&=k(j_h\ell)=-(kj_h)\ell=-i_h\ell=-i_{h\ell} \\
kk_{h\ell}&=k(k_h\ell)=-(kk_h)\ell=h\ell=h_{\ell} \\
\hline
hi&=-ih=-i_h \\
hj&=-jh=-j_h \\
hk&=-kh=-k_h \\
i_hi&=-ii_h=-i(ih)=h \\
i_hj&=-ji_h=-j(ih)=(ji)h=-kh=-k_h \\
i_hk&=-ki_h=-k(ih)=(ki)h=jh=j_h \\
j_hi&=-ij_h=-i(jh)=(ij)h=kh=k_h \\
j_hj&=-jj_h=-j(jh)=h \\
j_hk&=-kj_h=-k(jh)=(kj)h=-ih=-i_h \\
k_hi&=-ik_h=-i(kh)=(ik)h=-jh=-j_h \\
k_hj&=-jk_h=-j(kh)=(jk)h=ih=i_h \\
k_hk&=-kk_h=-k(kh)=h \\
\hline
h^2&=-1 \\
hi_h&=-i_hh=-(ih)h=i \\
hj_h&=-j_hh=-(jh)h=j \\
hk_h&=-k_hh=-(kh)h=k \\
i_hh&=(ih)h=-i \\
i_h^2&=-1 \\
i_hj_h&=(ih)(jh)=-(ih)(hj)=((ih)h)j=-ij=-k \\
i_hk_h&=(ih)(kh)=-(ih)(hk)=((ih)h)k=-ik=j \\
j_hh&=(jh)h=-j \\
j_hi_h&=(jh)(ih)=-(jh)(hi)=((jh)h)i=-ji=k \\
j_h^2&=-1 \\
j_hk_h&=(jh)(kh)=-(jh)(hk)=((jh)h)k=-jk=-i \\
k_hh&=(kh)h=-k \\
k_hi_h&=(kh)(ih)=-(kh)(hi)=((kh)h)i=-ki=-j \\
k_hj_h&=(kh)(jh)=-(kh)(hj)=((kh)h)j=-kj=i \\
k_h^2&=-1 \\
\hline
h{\ell}&=h_{\ell} \\
hi_{\ell}&=h(i\ell)=-(hi)\ell=(ih)\ell=i_{h\ell} \\
hj_{\ell}&=h(j\ell)=-(hj)\ell=(jh)\ell=j_{h\ell} \\
hk_{\ell}&=h(k\ell)=-(hk)\ell=(kh)\ell=k_{h\ell} \\
i_h{\ell}&=i_{h\ell} \\
i_hi_{\ell}&=i_h(i\ell)=-(i_hi)\ell=(ii_h)\ell=-h_{\ell} \\
i_hj_{\ell}&=i_h(j\ell)=-(i_hj)\ell=(kh)\ell=k_{h\ell} \\
i_hk_{\ell}&=i_h(k\ell)=-(i_hk)\ell=-(jh)\ell=-j_{h\ell} \\
j_h{\ell}&=j_{h\ell} \\
j_hi_{\ell}&=j_h(i\ell)=-(j_hi)\ell=-(kh)\ell=-k_{h\ell} \\
j_hj_{\ell}&=j_h(j\ell)=-(j_hj)\ell=(jj_h)\ell=-h_{\ell} \\
j_hk_{\ell}&=j_h(k\ell)=-(j_hk)\ell=(ih)\ell=i_{h\ell} \\
k_h{\ell}&=k_{h\ell} \\
k_hi_{\ell}&=k_h(i\ell)=-(k_hi)\ell=(jh)\ell=j_{h\ell} \\
k_hj_{\ell}&=k_h(j\ell)=-(k_hj)\ell=-(ih)\ell=-i_{h\ell} \\
k_hk_{\ell}&=k_h(k\ell)=-(k_hk)\ell=(kk_h)\ell=-h_{\ell} \\
\hline
hh_{\ell}&=h(h\ell)=-\ell \\
hi_{h\ell}&=h((ih)\ell)=-(h(ih))\ell=((ih)h)\ell=-i\ell=-i_{\ell} \\
hj_{h\ell}&=h((jh)\ell)=-(h(jh))\ell=((jh)h)\ell=-j\ell=-j_{\ell} \\
hk_{h\ell}&=h((kh)\ell)=-(h(kh))\ell=((kh)h)\ell=-k\ell=-k_{\ell} \\
i_hh_{\ell}&=(ih)(h\ell)=-((ih)h)\ell=i\ell=i_{\ell} \\
i_hi_{h\ell}&=i_h(i_h\ell)=-\ell \\
i_hj_{h\ell}&=i_h(j_h\ell)=-(i_hj_h)\ell=(k)\ell=k_{\ell} \\
i_hk_{h\ell}&=i_h(k_h\ell)=-(i_hk_h)\ell=-(j)\ell=-j_{\ell} \\
j_hh_{\ell}&=(jh)(h\ell)=-((jh)h)\ell=j\ell=j_{\ell} \\
j_hi_{h\ell}&=j_h(i_h\ell)=-(j_hi_h)\ell=-(k)\ell=-k_{\ell} \\
j_hj_{h\ell}&=j_h(j_h\ell)=-\ell \\
j_hk_{h\ell}&=j_h(k_h\ell)=-(j_hk_h)\ell=(i)\ell=i_{\ell} \\
k_hh_{\ell}&=(kh)(h\ell)=-((kh)h)\ell=k\ell=k_{\ell} \\
k_hi_{h\ell}&=k_h(i_h\ell)=-(k_hi_h)\ell=(j)\ell=j_{\ell} \\
k_hj_{h\ell}&=k_h(j_h\ell)=-(k_hj_h)\ell=-(i)\ell=-i_{\ell} \\
k_hk_{h\ell}&=k_h(k_h\ell)=-\ell \\
\hline
{\ell}i&=-i{\ell}=-i_{\ell} \\
{\ell}j&=-j{\ell}=-j_{\ell} \\
{\ell}k&=-k{\ell}=-k_{\ell} \\
i_{\ell}i&=-ii_{\ell}=-i(i\ell)=\ell \\
i_{\ell}j&=-ji_{\ell}=-j(i\ell)=(ji)\ell=-k\ell=-k_{\ell} \\
i_{\ell}k&=-ki_{\ell}=-k(i\ell)=(ki)\ell=j\ell=j_{\ell} \\
j_{\ell}i&=-ij_{\ell}=-i(j\ell)=(ij)\ell=k\ell=k_{\ell} \\
j_{\ell}j&=-jj_{\ell}=-j(j\ell)=\ell \\
j_{\ell}k&=-kj_{\ell}=-k(j\ell)=(kj)\ell=-i\ell=-i_{\ell} \\
k_{\ell}i&=-ik_{\ell}=-i(k\ell)=(ik)\ell=-j\ell=-j_{\ell} \\
k_{\ell}j&=-jk_{\ell}=-j(k\ell)=(jk)\ell=i\ell=i_{\ell} \\
k_{\ell}k&=-kk_{\ell}=-k(k\ell)=\ell \\
\hline
{\ell}h&=-h{\ell}=-h_{\ell} \\
{\ell}i_h&=-i_h{\ell}=-i_{h\ell} \\
{\ell}j_h&=-j_h{\ell}=-j_{h\ell} \\
{\ell}k_h&=-k_h{\ell}=-k_{h\ell} \\
i_{\ell}h&=-hi_{\ell}=-h(i\ell)=(hi)\ell=-(ih)\ell=-i_{h\ell} \\
i_{\ell}i_h&=-i_hi_{\ell}=-i_h(i\ell)=(i_hi)\ell=-(ii_h)\ell=h_{\ell} \\
i_{\ell}j_h&=-j_hi_{\ell}=-j_h(i\ell)=(j_hi)\ell=(kh)\ell=k_{h\ell} \\
i_{\ell}k_h&=-k_hi_{\ell}=-k_h(i\ell)=(k_hi)\ell=-(jh)\ell=-j_{h\ell} \\
j_{\ell}h&=-hj_{\ell}=-h(j\ell)=(hj)\ell=-(jh)\ell=-j_{h\ell} \\
j_{\ell}i_h&=-i_hj_{\ell}=-i_h(j\ell)=(i_hj)\ell=-(kh)\ell=-k_{h\ell} \\
j_{\ell}j_h&=-j_hj_{\ell}=-j_h(j\ell)=(j_hj)\ell=-(jj_h)\ell=h_{\ell} \\
j_{\ell}k_h&=-k_hj_{\ell}=-k_h(j\ell)=(k_hj)\ell=(ih)\ell=i_{h\ell} \\
k_{\ell}h&=-hk_{\ell}=-h(k\ell)=(hk)\ell=-(kh)\ell=-k_{h\ell} \\
k_{\ell}i_h&=-i_hk_{\ell}=-i_h(k\ell)=(i_hk)\ell=(jh)\ell=j_{h\ell} \\
k_{\ell}j_h&=-j_hk_{\ell}=-j_h(k\ell)=(j_hk)\ell=-(ih)\ell=-i_{h\ell} \\
k_{\ell}k_h&=-k_hk_{\ell}=-k_h(k\ell)=(k_hk)\ell=-(kk_h)\ell=h_{\ell} \\
\hline
{\ell}^2&=-1 \\
{\ell}i_{\ell}&=-i_{\ell}{\ell}=-(i\ell)\ell=i \\
{\ell}j_{\ell}&=-j_{\ell}{\ell}=-(j\ell)\ell=j \\
{\ell}k_{\ell}&=-k_{\ell}{\ell}=-(k\ell)\ell=k \\
i_{\ell}{\ell}&=(i\ell)\ell=-i \\
i_{\ell}^2&=-1 \\
i_{\ell}j_{\ell}&=(i\ell)(j\ell)=-(i\ell)({\ell}j)=((i\ell)\ell)j=-ij=-k \\
i_{\ell}k_{\ell}&=(i\ell)(k\ell)=-(i\ell)({\ell}k)=((i\ell)\ell)k=-ik=j \\
j_{\ell}{\ell}&=(j\ell)\ell=-j \\
j_{\ell}i_{\ell}&=(j\ell)(i\ell)=-(j\ell)({\ell}i)=((j\ell)\ell)i=-ji=k \\
j_{\ell}^2&=-1 \\
j_{\ell}k_{\ell}&=(j\ell)(k\ell)=-(j\ell)({\ell}k)=((j\ell)\ell)k=-jk=-i \\
k_{\ell}{\ell}&=(k\ell)\ell=-k \\
k_{\ell}i_{\ell}&=(k\ell)(i\ell)=-(k\ell)({\ell}i)=((k\ell)\ell)i=-ki=-j \\
k_{\ell}j_{\ell}&=(k\ell)(j\ell)=-(k\ell)({\ell}j)=((k\ell)\ell)j=-kj=i \\
k_{\ell}^2&=-1 \\
\hline
{\ell}h_{\ell}&=-h_{\ell}{\ell}=-(h\ell)\ell=h \\
{\ell}i_{h\ell}&=-i_{h\ell}{\ell}=-(i_h\ell)\ell=i_h \\
{\ell}j_{h\ell}&=-j_{h\ell}{\ell}=-(j_h\ell)\ell=j_h \\
{\ell}k_{h\ell}&=-k_{h\ell}{\ell}=-(k_h\ell)\ell=k_h \\
i_{\ell}h_{\ell}&=(i\ell)(h\ell)=-(i\ell)({\ell}h)=((i\ell)\ell)h=-ih=-i_h \\
i_{\ell}i_{h\ell}&=(i\ell)(i_h\ell)=-(i\ell)({\ell}i_h)=((i\ell)\ell)i_h=-ii_h=h \\
i_{\ell}j_{h\ell}&=(i\ell)(j_h\ell)=-(i\ell)({\ell}j_h)=((i\ell)\ell)j_h=-ij_h=k_h \\
i_{\ell}k_{h\ell}&=(i\ell)(k_h\ell)=-(i\ell)({\ell}k_h)=((i\ell)\ell)k_h=-ik_h=-j_h \\
j_{\ell}h_{\ell}&=(j\ell)(h\ell)=-(j\ell)({\ell}h)=((j\ell)\ell)h=-jh=-j_h \\
j_{\ell}i_{h\ell}&=(j\ell)(i_h\ell)=-(j\ell)({\ell}i_h)=((j\ell)\ell)i_h=-ji_h=-k_h \\
j_{\ell}j_{h\ell}&=(j\ell)(j_h\ell)=-(j\ell)({\ell}j_h)=((j\ell)\ell)j_h=-jj_h=h \\
j_{\ell}k_{h\ell}&=(j\ell)(k_h\ell)=-(j\ell)({\ell}k_h)=((j\ell)\ell)k_h=-jk_h=i_h \\
k_{\ell}h_{\ell}&=(k\ell)(h\ell)=-(k\ell)({\ell}h)=((k\ell)\ell)h=-kh=-k_h \\
k_{\ell}i_{h\ell}&=(k\ell)(i_h\ell)=-(k\ell)({\ell}i_h)=((k\ell)\ell)i_h=-ki_h=j_h \\
k_{\ell}j_{h\ell}&=(k\ell)(j_h\ell)=-(k\ell)({\ell}j_h)=((k\ell)\ell)j_h=-kj_h=-i_h \\
k_{\ell}k_{h\ell}&=(k\ell)(k_h\ell)=-(k\ell)({\ell}k_h)=((k\ell)\ell)k_h=-kk_h=h \\
\hline
h_{\ell}i&=-ih_{\ell}=-i(h\ell)=(ih)\ell=i_{h\ell} \\
h_{\ell}j&=-jh_{\ell}=-j(h\ell)=(jh)\ell=j_{h\ell} \\
h_{\ell}k&=-kh_{\ell}=-k(h\ell)=(kh)\ell=k_{h\ell} \\
i_{h\ell}i&=-ii_{h\ell}=-i(i_h\ell)=(ii_h)\ell=-h\ell=-h_{\ell} \\
i_{h\ell}j&=-ji_{h\ell}=-j(i_h\ell)=(ji_h)\ell=k_h\ell=k_{h\ell} \\
i_{h\ell}k&=-ki_{h\ell}=-k(i_h\ell)=(ki_h)\ell=-j_h\ell=-j_{h\ell} \\
j_{h\ell}i&=-ij_{h\ell}=-i(j_h\ell)=(ij_h)\ell=-k_h\ell=-k_{h\ell} \\
j_{h\ell}j&=-jj_{h\ell}=-j(j_h\ell)=(jj_h)\ell=-h\ell=-h_{\ell} \\
j_{h\ell}k&=-kj_{h\ell}=-k(j_h\ell)=(kj_h)\ell=i_h\ell=i_{h\ell} \\
k_{h\ell}i&=-ik_{h\ell}=-i(k_h\ell)=(ik_h)\ell=j_h\ell=j_{h\ell} \\
k_{h\ell}j&=-jk_{h\ell}=-j(k_h\ell)=(jk_h)\ell=-i_h\ell=-i_{h\ell} \\
k_{h\ell}k&=-kk_{h\ell}=-k(k_h\ell)=(kk_h)\ell=-h\ell=-h_{\ell} \\
\hline
h_{\ell}h&=-hh_{\ell}=-h(h\ell)=\ell \\
h_{\ell}i_h&=-i_hh_{\ell}=-(ih)(h\ell)=((ih)h)\ell=-i\ell=-i_{\ell} \\
h_{\ell}j_h&=-j_hh_{\ell}=-(jh)(h\ell)=((jh)h)\ell=-j\ell=-j_{\ell} \\
h_{\ell}k_h&=-k_hh_{\ell}=-(kh)(h\ell)=((kh)h)\ell=-k\ell=-k_{\ell} \\
i_{h\ell}h&=-hi_{h\ell}=-h((ih)\ell)=(h(ih))\ell=-((ih)h)\ell=i\ell=i_{\ell} \\
i_{h\ell}i_h&=-i_hi_{h\ell}=-i_h(i_h\ell)=\ell \\
i_{h\ell}j_h&=-j_hi_{h\ell}=-j_h(i_h\ell)=(j_hi_h)\ell=(k)\ell=k_{\ell} \\
i_{h\ell}k_h&=-k_hi_{h\ell}=-k_h(i_h\ell)=(k_hi_h)\ell=-(j)\ell=-j_{\ell} \\
j_{h\ell}h&=-hj_{h\ell}=-h((jh)\ell)=(h(jh))\ell=-((jh)h)\ell=j\ell=j_{\ell} \\
j_{h\ell}i_h&=-i_hj_{h\ell}=-i_h(j_h\ell)=(i_hj_h)\ell=-(k)\ell=-k_{\ell} \\
j_{h\ell}j_h&=-j_hj_{h\ell}=-j_h(j_h\ell)=\ell \\
j_{h\ell}k_h&=-k_hj_{h\ell}=-k_h(j_h\ell)=(k_hj_h)\ell=(i)\ell=i_{\ell} \\
k_{h\ell}h&=-hk_{h\ell}=-h((kh)\ell)=(h(kh))\ell=-((kh)h)\ell=k\ell=k_{\ell} \\
k_{h\ell}i_h&=-i_hk_{h\ell}=-i_h(k_h\ell)=(i_hk_h)\ell=(j)\ell=j_{\ell} \\
k_{h\ell}j_h&=-j_hk_{h\ell}=-j_h(k_h\ell)=(j_hk_h)\ell=-(i)\ell=-i_{\ell} \\
k_{h\ell}k_h&=-k_hk_{h\ell}=-k_h(k_h\ell)=\ell \\
\hline
h_{\ell}{\ell}&=(h\ell)\ell=-h \\
h_{\ell}i_{\ell}&=(h\ell)(i\ell)=-(h\ell)({\ell}i)=((h\ell)\ell)i=-hi=i_h \\
h_{\ell}j_{\ell}&=(h\ell)(j\ell)=-(h\ell)({\ell}j)=((h\ell)\ell)j=-hj=j_h \\
h_{\ell}k_{\ell}&=(h\ell)(k\ell)=-(h\ell)({\ell}k)=((h\ell)\ell)k=-hk=k_h \\
i_{h\ell}{\ell}&=(i_h\ell)\ell=-i_h \\
i_{h\ell}i_{\ell}&=(i_h\ell)(i\ell)=-(i_h\ell)({\ell}i)=((i_h\ell)\ell)i=-i_hi=-h \\
i_{h\ell}j_{\ell}&=(i_h\ell)(j\ell)=-(i_h\ell)({\ell}j)=((i_h\ell)\ell)j=-i_hj=k_h \\
i_{h\ell}k_{\ell}&=(i_h\ell)(k\ell)=-(i_h\ell)({\ell}k)=((i_h\ell)\ell)k=-i_hk=-j_h \\
j_{h\ell}{\ell}&=(j_h\ell)\ell=-j_h \\
j_{h\ell}i_{\ell}&=(j_h\ell)(i\ell)=-(j_h\ell)({\ell}i)=((j_h\ell)\ell)i=-j_hi=-k_h \\
j_{h\ell}j_{\ell}&=(j_h\ell)(j\ell)=-(j_h\ell)({\ell}j)=((j_h\ell)\ell)j=-j_hj=-h \\
j_{h\ell}k_{\ell}&=(j_h\ell)(k\ell)=-(j_h\ell)({\ell}k)=((j_h\ell)\ell)k=-j_hk=i_h \\
k_{h\ell}{\ell}&=(k_h\ell)\ell=-k_h \\
k_{h\ell}i_{\ell}&=(k_h\ell)(i\ell)=-(k_h\ell)({\ell}i)=((k_h\ell)\ell)i=-k_hi=j_h \\
k_{h\ell}j_{\ell}&=(k_h\ell)(j\ell)=-(k_h\ell)({\ell}j)=((k_h\ell)\ell)j=-k_hj=-i_h \\
k_{h\ell}k_{\ell}&=(k_h\ell)(k\ell)=-(k_h\ell)({\ell}k)=((k_h\ell)\ell)k=-k_hk=-h \\
\hline
h_{\ell}^2&=-1 \\
h_{\ell}i_{h\ell}&=(h\ell)(i_h\ell)=-(h\ell)({\ell}i_h)=((h\ell)\ell)i_h=-hi_h=-i \\
h_{\ell}j_{h\ell}&=(h\ell)(j_h\ell)=-(h\ell)({\ell}j_h)=((h\ell)\ell)j_h=-hj_h=-j \\
h_{\ell}k_{h\ell}&=(h\ell)(k_h\ell)=-(h\ell)({\ell}k_h)=((h\ell)\ell)k_h=-hk_h=-k \\
i_{h\ell}h_{\ell}&=(i_h\ell)(h\ell)=-(i_h\ell)({\ell}h)=((i_h\ell)\ell)h=-i_hh=i \\
i_{h\ell}^2&=-1 \\
i_{h\ell}j_{h\ell}&=(i_h\ell)(j_h\ell)=-(i_h\ell)({\ell}j_h)=((i_h\ell)\ell)j_h=-i_hj_h=k \\
i_{h\ell}k_{h\ell}&=(i_h\ell)(k_h\ell)=-(i_h\ell)({\ell}k_h)=((i_h\ell)\ell)k_h=-i_hk_h=-j \\
j_{h\ell}h_{\ell}&=(j_h\ell)(h\ell)=-(j_h\ell)({\ell}h)=((j_h\ell)\ell)h=-j_hh=j \\
j_{h\ell}i_{h\ell}&=(j_h\ell)(i_h\ell)=-(j_h\ell)({\ell}i_h)=((j_h\ell)\ell)i_h=-j_hi_h=-k \\
j_{h\ell}^2&=-1 \\
j_{h\ell}k_{h\ell}&=(j_h\ell)(k_h\ell)=-(j_h\ell)({\ell}k_h)=((j_h\ell)\ell)k_h=-j_hk_h=i \\
k_{h\ell}h_{\ell}&=(k_h\ell)(h\ell)=-(k_h\ell)({\ell}h)=((k_h\ell)\ell)h=-k_hh=k \\
k_{h\ell}i_{h\ell}&=(k_h\ell)(i_h\ell)=-(k_h\ell)({\ell}i_h)=((k_h\ell)\ell)i_h=-k_hi_h=j \\
k_{h\ell}j_{h\ell}&=(k_h\ell)(j_h\ell)=-(k_h\ell)({\ell}j_h)=((k_h\ell)\ell)j_h=-k_hj_h=-i \\
k_{h\ell}^2&=-1 \\
\end{align}

プログラム

計算過程は以下のプログラムで生成しました。手順探索などは一切なく、手作業で分類したパターンマッチで処理しています。

Sedenion.fs
type Sedenion =
    E | I | J | K | H of Sedenion | L of Sedenion

    override x.ToString() =
        match x with
        |   E -> "1" | I -> "i" | J -> "j" | K -> "k"
        | H E -> "h"
        | H x -> string x + "_h"
        | L E -> @"{\ell}"
        | L (H E) -> @"h_{\ell}"
        | L (H x) -> string x + @"_{h\ell}"
        | L x -> string x + @"_{\ell}"

    member x.Next =
        match x with
        |   I -> J
        |   J -> K
        |   K -> I
        | H x -> H x.Next
        | L x -> L x.Next
        |   x -> x

let right (s:string) = s.Substring(s.LastIndexOf '=' + 1)

let rec prod sgn x y =
    let sx, sy = string x, string y
    let left = sgn + sx + sy + if sgn = "" then "&=" else "="
    let inv = if sgn = "-" then "" else "-"
    match x, y with
    | _, E -> sx
    | E, _ -> sy
    | x, y when x = y -> sx + "^2&=-1"
    | L x, L E ->
        // (xℓ)ℓ=-x
        left + sgn + "(" + string x + @"\ell)\ell=" + inv + string x
    | L E, L _ -> left + prod inv y x
    | L x, L y ->
        // (xℓ)(yℓ)=-(xℓ)(ℓy)=((xℓ)ℓ)y=-xy
        let sx, sy = string x, string y
        let result = prod sgn y x |> right
        sprintf "%s%s(%s\ell)(%s\ell)=%s(%s\ell)({\ell}%s)=%s((%s\ell)\ell)%s=%s%s%s=%s"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn sx sy  inv sx sy  result
    | L _, H _ -> left + prod inv y x
    | H E, L (H E) -> left + sgn + @"h(h\ell)=" + inv + @"\ell"  // h(hℓ)=-ℓ
    | H E, L (H y) ->
        // h((yh)ℓ)=-(h(yh))ℓ=((yh)h)ℓ=-yℓ
        let sy = string y
        sprintf @"%s%sh((%sh)\ell)=%s(h(%sh))\ell=%s((%sh)h)\ell=%s%s\ell=%s%s_{\ell}"
                left  sgn sy  inv sy  sgn sy  inv sy  inv sy
    | H E, L E -> left + sgn + @"h_{\ell}"  // hℓ
    | H E, L y ->
        // h(yℓ)=-(hy)ℓ=(yh)ℓ
        let sy = string y
        sprintf @"%s%sh(%s\ell)=%s(h%s)\ell=%s(%sh)\ell=%s%s_{h\ell}"
                left  sgn sy  inv sy  sgn sy  sgn sy
    | H x, L (H E) ->
        // (xh)(hℓ)=-((xh)h)ℓ=xℓ
        let sx = string x
        sprintf @"%s%s(%sh)(h\ell)=%s((%sh)h)\ell=%s%s\ell=%s%s_{\ell}"
                left  sgn sx  inv sx  sgn sx  sgn sx
    | H x, L (H y) when x = y ->
        // (xh)((xh)ℓ)=-ℓ
        left + sgn + sx + "(" + string (H y) + @"\ell)=" + inv + @"\ell"
    | H x, L (H y) ->
        // (xh)((yh)ℓ)=-((xh)(yh))ℓ=-(yx)ℓ
        let sgn2, yx = if y.Next = x then inv, x.Next else sgn, y.Next
        let sy, syx = string (H y), string yx
        sprintf @"%s%s%s(%s\ell)=%s(%s%s)\ell=%s(%s)\ell=%s%s_{\ell}"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn2 syx  sgn2 syx
    | H x, L E -> left + sgn + (string x) + "_{h\ell}"  // (xh)ℓ
    | H x, L y when x = y ->
        // (xh)(xℓ)=-((xh)x)ℓ=(x(xh))ℓ=-hℓ
        let sx2 = string x
        sprintf @"%s%s%s(%s\ell)=%s(%s%s)\ell=%s(%s%s)\ell=%sh_{\ell}"
                left  sgn sx sx2  inv sx sx2  sgn sx2 sx  inv
    | H x, L y ->
        // (xh)(yℓ)=-((xh)y)ℓ=-((yx)h)ℓ
        let sgn2, yx = if y.Next = x then inv, x.Next else sgn, y.Next
        let sy, syx = string y, string yx
        sprintf @"%s%s%s(%s\ell)=%s(%s%s)\ell=%s(%sh)\ell=%s%s_{h\ell}"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn2 syx  sgn2 syx
    | _, L (H E) ->
        sprintf @"%s%s%s(h\ell)=%s(%sh)\ell=%s%s"
                left  sgn sx  inv sx  inv (string (L (H x)))
    | x, L (H y) when x = y ->
        // i((ih)ℓ)=-(i(ih))ℓ=hℓ
        sprintf @"%s%s%s(%s_h\ell)=%s(%s%s_h)\ell=%sh\ell=%sh_{\ell}"
                left  sgn sx sx  inv sx sx  sgn  sgn
    | x, L (H y) ->
        // i((jh)ℓ)=-(i(jh))ℓ=((ij)h)ℓ=(kh)ℓ
        let sy = string (H y)
        let sgn2, xy = if x.Next = y then sgn, y.Next else inv, x.Next
        sprintf @"%s%s%s(%s\ell)=%s(%s%s)\ell=%s%s\ell=%s%s"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn2 (string (H xy))  sgn2 (string (L (H xy)))
    | x, L E -> left + sgn + sx + @"_{\ell}"  // xℓ
    | x, L y when x = y ->
        left + sgn + sx + "(" + sx + @"\ell)=" + inv + @"\ell"  // x(xℓ)=-ℓ
    | x, L y ->
        // x(yℓ)=-(xy)ℓ
        let sgn2, xy = if x.Next = y then inv, y.Next else sgn, x.Next
        let sy, sxy = string y, string xy
        sprintf @"%s%s%s(%s\ell)=%s(%s%s)\ell=%s%s\ell=%s%s_{\ell}"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn2 sxy  sgn2 sxy
    | H x, H E -> left + sgn + "(" + string x + "h)h=" + inv + string x
    | H E, H _ -> left + prod inv y x
    | H x, H y ->
        // (xh)(yh)=-(xh)(hy)=((xh)h)y=-xy
        let sx, sy = string x, string y
        let result = prod sgn y x |> right
        sprintf "%s%s(%sh)(%sh)=%s(%sh)(h%s)=%s((%sh)h)%s=%s%s%s=%s"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn sx sy  inv sx sy  result
    | x, H E -> left + sgn + string (H x)
    | x, H y when x = y ->
        left + sgn + sx + "(" + sx + "h)=" + inv + "h"  // x(yh)=-(xy)h
    | x, H y ->
        // x(yh)=-(xy)h
        let sgn2, xy = if x.Next = y then inv, y.Next else sgn, x.Next
        let sy, sxy = string y, string xy
        sprintf "%s%s%s(%sh)=%s(%s%s)h=%s%sh=%s%s_h"
                left  sgn sx sy  inv sx sy  sgn2 sxy  sgn2 sxy
    | x, y when x.Next = y -> left + sgn + (string y.Next)
    | x, y ->
        if sgn <> "" then "??? " + sx + sy else
        left + prod inv y x

printfn @"\begin{align}"
let elems = [[I; J; K]
             [H E; H I; H J; H K]
             [L E; L I; L J; L K]
             [L (H E); L (H I); L (H J); L (H K)]]
elems |> List.iteri (fun i xs ->
    elems |> List.iteri (fun j ys ->
        for x in xs do
            for y in ys do
                printfn @"%s \\" (prod "" x y)
        if i + j < 6 then printfn @"\hline"))
printfn @"\end{align}"

参考

十六元数で作った物理のトイモデルの紹介記事です。ファノ平面をホルスの目に描く遊び心が良いです。

11
10
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
11
10

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?