【Android】開発版アプリとリリースアプリを一端末に共存させる

だいぶ今更な感じだが、最近対応してみて割と便利だったのでメモ。
アプリに署名するProductID（パッケージ名）が別であれば別アプリとして認識されるので、開発版とリリース用とをGradleのProductFlavorを使ってBuildVariantsで切りかえられるようにします。
今回は「開発版アプリとリリースアプリを一端末に共存させる」までの最短距離を記すので、BuildVariants、BuildType、Flavorについての詳細を知りたい方はこの辺りの記事をご参考に。

build.gradleの設定

まずはbuild.gradleにproductFlavorsを追加し、devで署名された場合はapplicationIdがdev用のもので上書きされるように設定しています。productionの場合はdefaultConfigのままにするので空欄で。なお、dev/productionという名前はお好きなものに。
また、アプリ名を切りかえのためにプレースホルダーを設定します。
defaultConfigとproductFlavors->devのmanifestPlaceholdersにappNameを追加し、それぞれアプリ名を指定しておきます。

build.gradle

android {
    compileSdkVersion 23
    buildToolsVersion "23.0.2"

    defaultConfig {
        applicationId "com.hoge.hoge"
        manifestPlaceholders = [appName:"@string/app_name"]
        minSdkVersion 15
        targetSdkVersion 23
        versionCode 20
        versionName "2.0.0"
    }

    productFlavors {
        dev {
            applicationId = "com.hoge.hoge.dev"
            manifestPlaceholders = [appName:"@string/app_name_dev"]
        }
        production {
        }
    }
}

AndroidManifestの設定

applicationと最初のactivityに「android:label="${appName}」を記載し、build.gradleで定義したappNameを読み込みます。これでランチャー上のアプリ名がdevとproductionそれぞれのものになります。
また、BroadcastReceiver等は「android:authorities="${applicationId}」を明示してあげないとエラーが出るので注意。

AndroidManifest.xml

<application
        android:name=".Application"
        android:icon="@drawable/ic_launcher"
        android:theme="@style/AppTheme"
        android:label="${appName}">

        <activity
            android:name="com.hoge.hoge.HogeActivity"
            android:label="${appName}">
            <intent-filter>
                <action android:name="android.intent.action.MAIN" />
                <category android:name="android.intent.category.LAUNCHER" />
            </intent-filter>
        </activity>
・・・

BuildVariantsの設定

debug/releaseそれぞれFlavor付きのvariantが選択できるようになっています。

debug/relaseで署名しBuildされたアプリは同一端末にそれぞれインストールできます。

まとめ

非常に簡単でした。
「バージョンごと」「APIの向き先ごと」でアプリを共存させるなどの用途でも活用できそうです。