はじめに
これは、Visual Basic Advent Calendar 2025の3日目の記事となります。
TIOBEというオランダの企業が集計している人気プログラミング言語ランキングを公表しているサイトがあります。
https://www.tiobe.com/tiobe-index/
このランキングで Visual Basic が 2025年時点では 8位前後に位置しています。
VB 6.0 や VBA はClassic Visual Basicに分類されており、VBScriptは単独にあります。
| Postion | programming languages |
|---|---|
| 7 | Visual Basic |
| 23 | Classic Visual Basic |
| 44 | VBScript |
GitHub Octoverse ReportというGitHub公式が毎年公開しており、
「新規リポジトリ数」「プルリクエスト数」「最も使われた言語」などをまとめてい流のがあり、現代で最も近い「新規プロジェクト数」指標となります。
ここには Visual Basic系(VB.NET, VB6, VBA)はほぼ統計に現れません。これは、新規開発での利用が極めて少ないことを示しています。
構造的・統計的な理由
TIOBEの分類が「VB全体」をまとめている
TIOBEでは「Visual Basic」という名前の下に、VB6(Classic VB)と VB.NET を実質的にまとめてカウントしています。
TIOBE公式でも「Visual BasicはClassicとVB.NETの両方を含む」と明示されています。
- VB6(1998年のVisual Basic 6.0)
- VB.NET(2002年以降の.NET対応版)
- VBA(ExcelやAccessなどのマクロ)
これらがすべて「Visual Basic」カテゴリに集約されています。
「confidence: 50%」として重み付けを分けています。
1.背景:TIOBE Indexの仕組み
TIOBE Indexは、次のような検索クエリの結果件数を集計して人気度を算出しています。
+"Visual Basic" programming
+"VB" programming
ところが、このようなキーワードは複数の文脈で使われることがあります。
たとえば:
- "VB" は “VBScript” や “VB.NET” も指す
- "Visual Basic" は VB6 か VB.NET か区別できない
そのため、TIOBEは言語ごとに「検索キーワード」と「重み(confidence)」を定義して、集計時に重み付きでスコア化しています。
つまり、"Visual Basic" と "VB" というキーワードでヒットするページのうち、半分(50%)ずつ振り分けているということになります。
2.Excel VBAが依然として巨大
実際の開発現場では、業務自動化や社内ツールでのVBA利用が今も非常に多いです。
特に日本企業では:
- Excelマクロで業務フローを回している
- Access+VBAで小規模DBアプリを動かしている
といったケースが山ほどあります。
TIOBEは、検索エンジンでの言語名の出現頻度などを指標にしているため、VBA関連のQ&A・サンプルコード・フォーラム投稿がすべて「Visual Basic」としてカウントされます。
3. VB.NETはまだ現役で動いている
MicrosoftはVB.NETの新機能開発をほぼ停止していますが、以下のような理由で現役です。
- 長年運用されている業務システムがVB.NETで書かれている
- メンテナンス要員がVB.NETを使い続けている
- WPF/WinFormsアプリの一部がVB.NETで作られており、移行コストが高い
これらの案件での情報検索や求人情報もランキングの計測対象になります。
4.TIOBEの指標は「実際の利用」ではなく「話題性」
TIOBEは、以下のような検索エンジンのヒット数で順位を決めています:
- "Visual Basic programming" といった検索結果件数
- Stack OverflowやGitHub上の出現頻度
したがって、古いコードの保守や質問が続く限り順位が下がりにくいのです。実際の「新規プロジェクト数」では、VBはすでにごく少数です。
5. 歴史的にユーザー層が非常に広い
1990年代~2000年代初期にかけて、Visual Basicは世界で最も多く使われた言語の一つでした。
教育、業務アプリ、官公庁、製造業、医療などに広く浸透しています。
その「裾野の広さ」が、いまだにTIOBE指標に反映されているとも言えます。
まとめ
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| TIOBEの定義 | VB6、VB.NET、VBAをすべて「Visual Basic」として集計 |
| VBAの存在 | Excel/Accessマクロ需要が根強い |
| VB.NETのレガシー | 保守案件・既存資産が大量に残る |
| 計測方法の特性 | 検索頻度・話題性が指標であり、実利用とは異なる |
| 歴史的要因 | VB出身者が多く、情報量が非常に多い |
なんだか、ChatGPT頼りの記事になってしまった。