220社のロボット関連の出展企業が集まった第三回ロボデックス

「第3回 ロボデックス – ロボット開発・活用展 -」が、1月16日(水)から19日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて開催されましたる220社ものロボット関連の技術や製品を紹介する出展企業が集まり、実機展示のほか、講演なども行われ、AIなども取り入れたロボットの最新技術の動向を把握することができるイベントでした。ロボット業界の最新ニュースやレポートをいち早く掲載しているロボット分野のオンラインメディア「ロボスタ」に掲載されたレポート記事をピックアップして紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。

TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/


aibo復活の経緯と現状、これから ソニー川西泉氏がロボティクスへの取組みについてロボデックスで講演

第三回ロボデックスの中で、1月17日に行われた、ソニーの執行役員 AIロボティクスビジネス担当 AIロボティクスビジネスグループ部門長の川西泉氏による特別講演のレポート記事です。

1999年から2006年に販売されていた旧世代のAIBOの紹介から講演は始まりましたが、2017年1月11日に送り出された現在の「aibo」は、「ソニーで唯一、自律的に人に近づき、人に寄り添うプロダクト」、人に自ら近づき「物理的な距離だけではなく心の距離も人と最も近い存在」としての商品を目指していると、そのコンセプトを紹介しています。

そして、先代のAIBOの経緯があったため、「aibo」のプロジェクトをスタートさせるときに「もう一度やるのか」という議論はかなりあったといいます。当時はAIBOを復活させること自体がソニー社内でタブー視されている面もあったとのこと。

しかしながらエンジニアの視点で見ると、もともとロボット好きは多く有志で研究開発をやっていた人たちのモチベーションの高まりと、ソニーとして先々のロードマップを考えたときにロボティクスあるいはAIについて今一度取り組むべきではないかというマネジメント側の思惑が一致して、復活となったようです。

aiboのキーとなる要素は愛らしさ、センシングを使った知的認識、メカトロを使った表現力、AIを活用した学習・育成の4つとのこと。aiboに搭載されているセンサーは実に多い。鼻の下のToFセンサーでは前方の物体との距離を測る。胸には人感センサー、その下には下向きの測距センサー、抱きかかえられたことを検知するための肉球スイッチ、おでこ、あごの下、背中にはタッチセンサがあり、さわられるとaiboは喜ぶ。マイクは頭部に四箇所あり、方向定位ができる。そのほか3軸ジャイロと3軸加速度、腰にはSLAMカメラがあり、天井の特徴点を検出することで自分がどこにいるかがわかる。このほか照度センサもある。表現力の一番のポイントは目。有機ELを採用し、目の動きを実現。アクチュエータは22軸を搭載。パーツ数は約4000点。

2017年1月に発売したあと、aiboは7月時点で2万台を達成。その後も順調に推移しているようです。購入者のプロフィールは、およそ30代から70代。40代(23%)、50代(28%)、60代(22%)で、ほぼ均等。購入者の73%は男性。いっぽう、イベントに来るのは75%が女性だとのことです。


ロボットを知能化するコントローラーから完全無人倉庫設計コンサルまで MUJIN滝野氏がロボデックスで講演

1月16日に行われた株式会社MUJIN CEO 兼 共同創業者の滝野一征氏が行った特別講演「物流だけでない、ロボット知能化による生産設備自動化と最新の工場物流自動化事例」のレポート記事です。

MUJINは2011年7月に創業した、ロボットコントローラーを作っているスタートアップ。MUJINはロボット本体ではなく、ロボットコントローラー、すなわちロボットを制御する「頭脳」の部分を開発・販売している会社です。

日本はロボット大国ですが、実はまだ100人にあたり一台くらいしかロボットは普及していないとのこと。なぜ広がらないのかという理由として、ロボットにより操作方法が違うこと、ロボットに動きを教えるティーチングが難しいことなどがあるとのことで、「汎用的で知能的なロボットコントローラーがあれば、もっとロボットは普及する」というコンセプトのもとに企業したのがMUJINとのことです。

MUJINはその独自のリアルタイム・モーションプランニング技術を活用して3つの事業を進めているとのこと。1つ目は、FA向けのソリューション。2つ目がロボットコントローラのOEM。3つ目がMUJINの売り上げの主要部分を占めている物流ソリューション。物流は様々な物体を扱う必要があるため、ロボットが入りにくかった。そこにMUJINはティーチレスの技術を使って入り込み、パレットからの荷下ろし(デパレ)、デバンニング(コンテナからの荷下ろし)、多品種ピースピッキングなどの作業を自動化しているとのこと。


発表から10年の協働型ロボット「NEXTAGE」  ヒューマノイド技術を活用、人のパートナーに

1月17日に行われた、カワダロボティクス株式会社取締役の五十棲(いそずみ)隆勝氏が行った同社の協働ロボット「NEXTAGE」開発の背景、これまでの展開と現状、そして将来についてのセミナー講演のレポート記事です。

カワダロボティクスは、橋梁や建築鉄骨などを事業とする川田テクロノロジーズ株式会社のグループ企業の一つ。同社がロボットに携わるようになったきっかけは、経済産業省の「人間協調・共存型ロボットシステムの開発(HRP)」に携わったことから。川田グループはもともと橋梁建設や土木を主要事業としていますが、当時から今後の技能継承などにおいて課題を感じており、その対応方法を模索する中でのHRPへの参加だったようです。

当時、カワダの技術者の多くはロボットではなく航空工学出身。というのはカワダはもともと、ヘリコプターの技術を持っており、航空機のパイロットの養成や防災用ヘリやドクターヘリの機体組み立てなどを手がけていたため、パイロットのアシストを行う「姿勢安定・自動操縦システム」などの技術がロボット開発に生きたようです。

しかし従来型の産業機器の知見はなかった中で、共同開発を進めていたパートナ企業との計画が頓挫してしまう中でも諦めずに開発を続けて実績を積み上げてきた道のりとのことです。


VAIO、国内初の「ロボット汎用プラットフォーム」を披露、製品化の時間とコスト削減

第三回ロボティクスでも展示されていた、1月16日にソニーが発表した国内初の「ロボット汎用プラットフォーム」に関する記事です。ロボット開発やロボットを使ったサービス展開を検討する企業に対し、開発や運用に必要なハードやソフト、クラウド、サービス、サポート、各種サーバーなどの機能をワンストップで提供するサービスとのこと。

このプラットフォームは、VAIOが2015年から展開してきたEMS事業の中でも、スタートアップや大企業からの引き合いが増えているコミュニケーション・ロボット領域の量産技術ノウハウを応用したものとのこと。担当者によると「開発から製品化まで、半分のコストになるように目指したい」とのこと