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ビッグデータ活用が始まりつつある匿名加工情報

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今年の5月30日に全面施行された改正個人情報保護法により、本人の同意なく活用できる「匿名加工情報」の制度が導入されました。全面施行から半年がたち、企業による匿名加工情報のビッグデータ活用の検討・準備がだいぶ進んできたようで、最近、メディアでも匿名加工情報に関する記事を目にするようになってきました。匿名加工情報とは何か、匿名加工情報を活用する際の注意点と難しさに関する解決記事とともに、最近発表された匿名加工処理を行うソフトウェアに関する記事などをご紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。
TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/

改正個人情報保護法が本日いよいよ施行、ビッグデータの活用が進むか

今年の5月に改正個人情報保護法が全面施行されるタイミングで、その改正保護法の内容とビッグデータへの活用の可能性について解説しているTechCrunchの記事です。

今回の法改正により、取り扱う個人情報が5000件以下の小規模取扱事業者でも規制の適用対象となるので注意が必要な点なども指摘するとともに、何が個人情報であるかの線引きも明確になっていることをまずは解説してくれているとともに、特定の個人を識別できないように個人情報を加工し、個人情報を復元できないようにした「匿名加工情報」は、一定の条件のもとで第三者に提供できるようになることを説明してくれています。

また、この匿名加工情報のビッグデータへの活用イメージとして、交通系事業者は自社で持つ乗客の乗降データを個人が特定できないように加工したデータをデータ分析事業者などに提供できるようになると説明しています。

「匿名加工」の可能性と課題 専門家に聞く

やはり、改正個人情報保護法の全面施行のタイミングで、日本経済新聞に掲載された匿名加工情報に関する記事です。駅構内で撮影した画像の活用を進める東京急行電鉄の担当者から、情報の加工・取り扱いに関して注意している点や、利用目的・メリットなどをインタビューして聞いています。

東急電鉄は、自社アプリである「東急線アプリ」に昨年10月から「駅視-vision」というサービスで駅構内の混雑状況を加工して配信しています。本サービスは、駅の混み具合が正確にわかればその時間にあえて駅に行くのをやめる人も出てくることも期待して始めたものとのこと。雪の日などで駅構内が大混雑して苦情なども殺到するような状況を想定しているようです。少子高齢化が進む中、混在を解消するために新たに路線を作ったり車両を増やしたりするのは難しくITを屈指してソフト面で混在や混乱を避けるサービスを提供することを目指しているようです。

駅の混雑状況がわかるのは役に立ちますが、画像から特定の個人が特定されると個人情報保護法違反となるとともに、顧客心理的にも問題となるので、いろいろ実証実験も行い、人物の画像をヒト型の模様に変換するなど工夫をこらしているようです。

匿名加工情報を活用する会社が出現、AIの教師データに

匿名加工情報の活用に名乗りをあげる企業が登場し始めたことを紹介している、日経コンピュータの今月10月の記事です。

匿名加工情報の利用を表明している1社として紹介されているのがシーディーアイ(ケアデザイン研究所)。2017年4月に産業革新機構や介護サービス大手のセントケア・ホールディングなどが出資して設立、要介護者の自立を支援する介護サービス利用計画(ケアプラン)を作成する人工知能(AI)の実現を目指しています。

ケアデザイン研究所では、今まで職人芸の領域だったケアプラン作成の品質をAIで高めることを目指していてAIの学習データとして、特定の個人を特定できないように加工し、元の個人情報を復元できないようにした匿名加工情報とされたデータをセントケアなどから受け取り利用するとしています。匿名加工情報には性別や年齢、要介護度状態区分、既往歴、住居環境、サービス利用状況などが含まれるとのこと。

同記事では、活用を始めている企業の紹介とともに、匿名加工処理の技術面のハードルの高さも課題として指摘しています。データの内容や性質によっては、氏名やIDの削除だけでは不十分で属性や履歴なども元データに戻せないようにする必要があるからとのこと。

NTT、「匿名加工情報」の作成を支援するソフトウェアを開発

クラウドwatchに9月に掲載された、NTTが発表した匿名加工情報の作成支援ソフトウェアの開発に関する記事です。

同ソフトウェアには、匿名加工処理を行うために各種加工技法とともに、加工処理後のデータに対して、意図する匿名かが施されているか、必要とする有用性が確保されているのかという評価を行うための各種評価技法を実装しているとのこと。データ保有者は、同ソフトウェアを利用することにより、加工と評価の試行錯誤を行うのが容易になるとのことです。

NEC、個人情報の秘匿化や匿名化が可能なソフト–漢字やひらがなにも対応

クレジットカード番号の秘匿化や個人情報の匿名加工が可能なソフトウェア「Voltage SecureData」の販売をNECが開始したことを伝えるZDnet Japanの9月末の記事です。