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画像認識・ゲーム開発からカフェ作りまで、今年のデブサミを紹介

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2019年2月14日から15日まで、ホテル雅叙園東京で開かれた今年のデブサミのテーマは「SHARE YOUR FUN!」。最新技術から組織運営、エンジニアのキャリア相談などまで、今年もさまざまな興味深い講演が多数発表されました。デブサミの講演はメディアにそれほど掲載されないのですが、講演資料の多くがイベント後に公開されますので、その中から興味深いものをピックアップして紹介します。まずは、AWSで提供しているディープラーニング技術による画像認識サービス”REKOGNITION”を提供しているAWSからの講演をふたつ。ゲーム開発に関連する発表も結構ありますが、ドラゴンクエストXを支える失敗という題にてスクエアエニックスの青山さんが行った講演、そして最後に、AWS運営で有名やクラスメソッド社がDEVELOPERS.IO CAFEを作った経緯を語ってくれた講演をご紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。
TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/

コンピュータビジョンを支える深層学習技術の新潮流

アマゾン ウェブ サービス ジャパンの鮫島 正樹氏の講演です。ディープラーニング技術を用いているコンピュータビジョン・画像認識のサービスであるREKOGNITIONを運営しているAWSのSolution Architectによる、最新のコンピュータビジョン関連の技術動向からAWSで提供しているサービスの進歩などを紹介してくれています。

まずは、コンピュータビジョンの認識精度で2010年代に入り、飛躍的に向上しているという動向を紹介。衛星画像への適用や画像の奥行推定なども進んでいること、一方で、学習に利用するデータ量が少なくても高精度なモデルを構築することに対する挑戦も進んでいること、などコンピュータビジョンに関連するトピックスをまず紹介してくれています。

その後に、コンピュータビジョンを用いたシステム開発の課題として、高性能なアルゴリズム実装の難しさ、深層学習フレームワークの乱立、デバッグの困難さおよびデータ処理・データ加工・モデル調整作業にかかる作業の大変さと、それに対する解決策への取り組みの最新事例を紹介してくれています。その中には、予測アルゴリズムをデータから自動的に設定してくれるAWSのAutoMLサービス “Amazon Forecast”の紹介も含まれています。

コンピュータビジョン運用の課題としても、構築されたモデルを使ったコンピュータビジョンによる認識を高速、あるいは低スペックなハードウェアで実行可能とするための技術として、深層学習コンパイラなどの紹介をしてくれています。深層学習のモデルを実行するハードウェアに応じてモデルを変換して、モデルの推論速度を向上させるもので、AWSであればSageMaker Neoなどのサービスが提供されています。

入社半年での開発ストーリー - 千人規模の顔認証受付サービスを1ヶ月で作った話 -

やはりAWSのSolution Architectである、針原 佳貴氏による講演です。2018年4月にAWS Japanに入社した大学院卒の5人のSolution Architectのストーリ紹介です。

シアトルのアマゾン本社で、フリーアドレスになった新オフィスでの人探しサービスを顔認識で実現するものを作るという話から、社内イベントの顔認識受付のサービスを作ることに話が変わっていったようです。基本的にAWSのDeep Learningを用いた画像認識のサービスAmazon REKOGNITIONを使ってシステムは構築。環境による違いはあるものの、REKOGNITIONのAPIの応答時間は500msほどなので、イベント受付で入場者の画像をとってREKOGNITIONに送ればリアルタイムの認証が可能となります。

認証失敗の一番の原因は登録もれだったとのこと。顔認証のみではなく社員証の所持と合わせた2要素認証として、オフィスネットワークからのIP制限、APIエンドポイントを自前で作らないなどがセキュリティ上の考慮点としてあげています。

イベント当日のコストは$20以下とのこと。REKOGNITIONが$15, その他のAWSのコストを合わせても2,000円程度とは安いと思いました。気がついたら、いろいろなところに利用されるようになるかもしれませんね。

ドラゴンクエストXを支える失敗事例

スクウェア・エニックスでドラゴンクエストX オンラインのプロデューサーで責任者である青山 公士氏による講演です。

開発においても運営経験、運営における視点をもっていることが重要という観点で、ドラゴンクエストX オンラインの失敗事例を3つ紹介してくれています。

1つ目が、効果音が鳴り続いたり、ノイズが発生することがあったこと。ほかの不具合修正によるエンバグだったとのこと。教訓は影響範囲を明確にするとともに影響範囲は極力狭く認定するのが安全ということ。

2つ目が、オートマッチング機能が機能しない場合があったとのこと。これも別のデータフォーマット変更対応における暫定対応で、ソースに条件をベタ書きしたものを忘れてそのままにしたこと。教訓は暫定対応は本対応完了までをチケット管理するべきとのこと。

3つ目が、獲得した獲物のサイズが誤って判定されることがあったこと。こちらの教訓は表面化していない不具合でもある前提で対応すべきとのこと。

最後に全体を通しての教訓として、リリース後の改修は要注意という話でしめています。

顧客体験にこだわった「Developers.IO CAFE」が生まれるまで

週刊アスキーに掲載された、クラスメソッド代表取締役の横田聡氏によるデブサミ2019での講演レポートです。レジに並ばずに商品を購入できるコンビニとして注目を集めている「Amazon GO」を作ってみたいという野望にチャレンジした「Developers.IO CAFE」プロジェクトを聴衆に披露した記事です。

クラスメソッド社はAWSのプレミアコンサルティングパートナー。AWSのインフラや運用保守を強みとし、2月12日にはレジレスカフェである「Developers.IO CAFE」を秋葉原にオープンしました。

オープンまで、シーズン1、シーズン2、シーズン3と、メンバを変えていって、クラスメソッドの会社全体をあげて取り組んでいった様子をすごく感じられる記事となっています。

ぜひご覧になってください。わたしも秋葉原のお店に行ってみたいと感じました。

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