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日刊IETF (2025-10-16) Part 2/3

Last updated at Posted at 2025-10-18

こんばんは!
GMOコネクトの名もなきエンジニアです。
よろしくお願いします!

日刊IETFは、I-D AnnounceやIETF Announceに投稿されたメールをサマリーし続けるという修行的な活動です!!
今回は、2025-10-16(UTC基準)に公開されたInternet-DraftとRFCをまとめました。

  • Internet-Draft: 70件
  • RFC: 0件

※投稿数が多いため、3部構成でお届けします。本記事はPart 2(26-50件目)です。

参照先:

本日の関連ページリンク


その日のサマリー & Hot Topics

  • Part 2では、カレンダーデータ形式の標準化、メッセージングプロトコル、そしてIPv6移行技術に関する提案が中心となっています。JSCalendarとiCalendarの相互変換やCBORの拡張診断記法など、データ形式の相互運用性向上が進められています。

  • 特に注目すべきは、Agentic AI向けのメッセージングシステムとSLIM(Secure Low-Latency Interactive Messaging)プロトコルの提案です。AIエージェント間の安全で低遅延な通信基盤の標準化が始まっており、次世代の分散AIシステムに向けた重要な一歩となっています。

  • セキュリティ面では、IKEv2へのポスト量子暗号統合、BFDの最適化認証、MLS(Messaging Layer Security)の拡張など、様々なプロトコルでの暗号化と認証の強化が提案されています。ネットワーク技術では、NAT64やIP/ICMP変換アルゴリズムの更新、EVPN D-PATH、BGP-LS-SPFへのSRv6拡張など、IPv6移行とネットワーク仮想化の支援技術が充実しています。

  • また、Model Context Protocol(MCP)のネットワーク管理への応用やIPFIX Alternate-Marking情報要素など、ネットワーク監視と管理の効率化に向けた提案も見られます。

投稿されたInternet-Draft

JSCalendar: Converting from and to iCalendar

JSCalendarとiCalendar形式間の相互変換に関する仕様です。JSCalendarは現代的なJSON形式のカレンダーデータ表現であり、iCalendarは既存の広く使用されているテキストベースの形式です。両形式間での正確なデータ変換は、既存システムとの互換性を保ちながら新しい技術を導入する上で不可欠です。本仕様は、イベント、タスク、タイムゾーン、繰り返しルール、参加者情報などの変換規則を詳細に定義し、データの損失や意味の変更を最小限に抑えます。これにより、レガシーカレンダーアプリケーションと最新のWebベースカレンダーサービス間でのシームレスなデータ交換が可能になり、段階的な移行を支援します。

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iCalendar Format Extensions for JSCalendar

JSCalendarの機能をサポートするためのiCalendar形式の拡張仕様です。JSCalendarは、iCalendarにはない新しい機能や表現力を提供しますが、既存のiCalendarベースのシステムでこれらの情報を扱うためには、iCalendar形式の拡張が必要です。本仕様は、JSCalendar固有のプロパティや概念をiCalendar内で表現するための新しいプロパティ、パラメータ、値タイプを定義します。これにより、JSCalendarとiCalendarの双方向互換性が強化され、異なる世代のカレンダーシステム間でも情報の欠落なく通信できるようになります。既存インフラを活用しながら段階的に新機能を導入できる柔軟性を提供します。

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CBOR Extended Diagnostic Notation (EDN)

CBOR(Concise Binary Object Representation)の拡張診断記法(EDN)の仕様です。CBORはバイナリ形式のデータ表現であり、人間が直接読むことは困難です。診断記法は、CBORデータを人間が読みやすいテキスト形式で表現するための方法ですが、既存の診断記法では表現できない高度な機能や拡張が増えています。本仕様は、拡張されたリテラル、カスタムタグ、複雑なデータ構造をサポートする拡張診断記法を定義します。これにより、開発者はCBORデータのデバッグ、ドキュメント作成、テストケースの記述をより効率的に行えるようになり、CBORの採用と実装の品質向上に貢献します。IoTやセキュリティプロトコルでの使用が促進されます。

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Secure Low-Latency Interactive Messaging (SLIM)

安全で低遅延な対話型メッセージングプロトコル、SLIM(Secure Low-Latency Interactive Messaging)の仕様です。従来のメッセージングプロトコルは、セキュリティと低遅延性の両立が困難でした。SLIMは、エンドツーエンド暗号化を提供しながら、リアルタイム通信に必要な低遅延性を実現します。軽量な鍵交換、効率的なメッセージフォーマット、最適化された暗号プリミティブの使用により、インスタントメッセージング、協調作業ツール、リアルタイムゲーム、AIエージェント間通信などでの使用に適しています。特に、AIエージェントが相互に通信する次世代アプリケーションにおいて、セキュアかつ高速な通信基盤を提供する重要なプロトコルです。

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An Overview of Messaging Systems and Their Applicability to Agentic AI

メッセージングシステムの概要とAgentic AI(エージェント型AI)への適用性に関する文書です。AIエージェントが自律的に動作し相互通信する環境では、適切なメッセージングインフラストラクチャが不可欠です。本文書は、既存のメッセージングシステム(MQTT、AMQP、Kafka、gRPCなど)の特性を分析し、AIエージェントのユースケース(非同期通信、イベント駆動、マルチキャスト、QoSなど)にどの程度適合するかを評価します。AIエージェントの要件、スケーラビリティ、セキュリティ、相互運用性などの観点から推奨事項を提供し、開発者がAIシステムに最適なメッセージング技術を選択できるよう支援します。Agentic AI時代のアーキテクチャ設計に重要な指針となります。

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IP/ICMP Translation Algorithm

IP/ICMP変換アルゴリズムの更新仕様です。RFC 7915の後継として、IPv6とIPv4間のIPおよびICMPパケット変換の最新アルゴリズムを定義します。NAT64やIPv6移行技術において、ICMPエラーメッセージの正確な変換は、ネットワーク診断とトラブルシューティングに不可欠です。本仕様は、新しいICMPタイプ、拡張ヘッダーの処理、フラグメンテーション、MTU処理など、運用経験から得られた改善を反映しています。IPv6オンリーネットワークからIPv4インターネットへのアクセス、デュアルスタック環境での相互運用性を向上させ、IPv6移行の障壁を低減します。モバイルネットワークやエンタープライズ環境での展開を支援します。

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Stateful NAT64: Network Address and Protocol Translation from IPv6 Clients to IPv4 Servers

ステートフルNAT64の更新仕様です。RFC 6146の後継として、IPv6クライアントからIPv4サーバーへのネットワークアドレスおよびプロトコル変換の最新仕様を定義します。NAT64は、IPv6専用ネットワークがIPv4インターネットにアクセスするための重要な技術です。本更新は、セッション管理の改善、アドレスプール管理、フィルタリングポリシー、ロギングとアカウンティング、高可用性構成など、運用上の課題に対する解決策を提供します。モバイルキャリアのIPv6オンリーネットワーク、エンタープライズのIPv6移行、データセンターのIPv6化において、実用的かつスケーラブルなIPv4到達性を確保します。

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Signature Authentication in the Internet Key Exchange Version 2 (IKEv2) using PQC

IKEv2におけるポスト量子暗号(PQC)を使用した署名認証の仕様です。IKEv2は、IPsec VPNの鍵交換プロトコルとして広く使用されていますが、現在の署名アルゴリズム(RSA、ECDSA)は量子コンピュータに対して脆弱です。本仕様は、NISTが標準化したポスト量子署名アルゴリズム(Dilithium、SPHINCS+など)をIKEv2に統合する方法を定義します。ハイブリッドモード(従来の暗号とPQCの併用)もサポートし、段階的な移行を可能にします。企業VPN、政府機関の通信、重要インフラのセキュリティにおいて、長期的な機密性と認証の保証を提供し、量子時代への備えを実現します。

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Conveying the More Instant Messaging Interoperability Message ID in Messaging Layer Security Additional Authenticated Data

MLS(Messaging Layer Security)の追加認証データ内でMIMI(More Instant Messaging Interoperability)メッセージIDを伝達する仕様です。MIMIは、異なるインスタントメッセージングシステム間の相互運用性を実現するプロトコルであり、MLSはエンドツーエンド暗号化を提供します。メッセージIDをMLSの追加認証データ(AAD)に含めることで、暗号化されたメッセージと外部のメッセージ識別子を暗号学的にバインドできます。これにより、メッセージの完全性、順序付け、重複検出が保証され、異なるメッセージングプラットフォーム間でもセキュアで信頼性の高い通信が実現されます。次世代のインターオペラブルなメッセージングエコシステムの基盤となります。

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Transmission of IP Packets over Overlay Multilink Network (OMNI) Interfaces

オーバーレイマルチリンクネットワーク(OMNI)インターフェース上でのIPパケット伝送の仕様です。OMNIは、複数の物理リンク(Wi-Fi、LTE、5G、衛星など)を仮想的に統合し、単一の論理インターフェースとして扱う技術です。本仕様は、IPパケットをOMNIインターフェース経由で伝送する際のカプセル化、フラグメンテーション、リンク選択、負荷分散、フェイルオーバーのメカニズムを定義します。これにより、帯域幅の集約、信頼性の向上、シームレスなハンドオーバーが実現されます。モバイルデバイス、車両通信、ドローン、船舶など、複数のネットワーク接続を活用する環境での使用が想定されています。

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Meticulous Keyed ISAAC for BFD Optimized Authentication

BFD(Bidirectional Forwarding Detection)の最適化認証のための、慎重な鍵付きISAAC(Integrity of the Sequence Algorithm and Authentication Code)の仕様です。BFDは、ネットワークリンクの障害を高速に検出するプロトコルですが、認証オーバーヘッドがパフォーマンスに影響します。ISAACアルゴリズムを使用することで、暗号学的に安全でありながら計算コストの低い認証が可能になります。特に、高頻度のBFDパケット(ミリ秒単位)において、認証による遅延を最小限に抑えつつ、リプレイ攻撃やなりすまし攻撃を防止します。キャリアネットワーク、データセンター、重要インフラにおいて、高速かつセキュアな障害検出を実現します。

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Semi-Private Messages in the Messaging Layer Security (MLS) Protocol

MLS(Messaging Layer Security)プロトコルにおける半プライベートメッセージの仕様です。MLSは、グループメッセージングのためのエンドツーエンド暗号化プロトコルですが、全てのメッセージが完全に暗号化されると、特定の管理機能(コンプライアンス、モデレーション)の実装が困難になります。半プライベートメッセージは、メッセージの一部(メタデータや要約)を選択的に開示しながら、本文の機密性を保つメカニズムを提供します。これにより、企業のコンプライアンス要件、コンテンツモデレーション、検索機能などを満たしつつ、ユーザーのプライバシーも保護できます。エンタープライズメッセージング、規制された業界での使用に適しています。

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Domain Path (D-PATH) for Ethernet VPN (EVPN) Interconnect Networks

EVPN相互接続ネットワークのためのドメインパス(D-PATH)の仕様です。EVPNは、データセンターやキャリアネットワークで広く使用されるレイヤー2 VPN技術ですが、複数のEVPNドメイン間を接続する際、パス情報の伝達が課題となります。D-PATHは、BGPの新しいパス属性として、パケットが通過したEVPNドメインのリストを記録します。これにより、ループ検出、トラフィックエンジニアリング、障害箇所の特定、ポリシーベースルーティングが可能になります。マルチドメインEVPN、相互接続されたデータセンター、キャリアグレードイーサネットサービスにおいて、運用性とトラブルシューティング能力を大幅に向上させます。

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Ways to convey the Ratchet Tree in Messaging Layer Security

MLS(Messaging Layer Security)におけるラチェットツリーの伝達方法に関する仕様です。MLSは、グループメッセージングのセキュリティをラチェットツリー構造で管理しますが、新しいメンバーがグループに参加する際、このツリー構造を効率的に伝達する必要があります。本仕様は、完全なツリーの送信、差分更新、圧縮されたツリー表現、外部ストレージへの参照など、複数の伝達方法とそれぞれのトレードオフを定義します。グループサイズ、ネットワーク帯域幅、メンバー変更頻度などの条件に応じて最適な方法を選択できるようになり、大規模グループや帯域制約のある環境でもMLSの効率的な運用が可能になります。

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Applying BGP-LS Segment Routing over IPv6(SRv6) Extensions to BGP-LS-SPF

BGP-LS-SPF(Shortest Path First)にBGP-LSのSRv6拡張を適用する仕様です。BGP-LS-SPFは、BGPを使用してリンクステート情報を配布し、受信側でSPF計算を行う技術です。SRv6は、IPv6ベースのSegment Routingであり、柔軟なパス制御を提供します。本仕様は、BGP-LS-SPF環境でSRv6固有の情報(SIDフォーマット、エンドポイント動作、ローカライザー)を伝達できるようにします。これにより、大規模ネットワークにおいて、集中型のコントローラを使用せずとも、分散的にSRv6パスを計算・制御できるようになります。キャリアネットワーク、データセンター相互接続、クラウドサービスプロバイダーでの高度なトラフィックエンジニアリングを実現します。

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Model Context Protocol (MCP) Extensions for Network Equipment Management

ネットワーク機器管理のためのModel Context Protocol(MCP)拡張の仕様です。MCPは、AIモデルが外部コンテキストやツールにアクセスするためのプロトコルですが、これをネットワーク管理に適用することで、AIがネットワーク機器を理解し操作できるようになります。本拡張は、ネットワーク機器の状態照会、設定変更、トラブルシューティング、性能監視などの操作をMCP経由で実行できるようにします。これにより、AIアシスタントがネットワークエンジニアを支援したり、自律的なネットワーク最適化を行ったりできるようになります。AIオペレーテッドネットワークの実現に向けた重要な基盤技術です。

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Applicability of Border Gateway Protocol - Link State (BGP-LS) with Multi-Topology (MT) for Segment Routing based Network Resource Partitions (NRPs)

Segment Routingベースのネットワークリソース分割(NRP)に対するマルチトポロジー(MT)を持つBGP-LSの適用性に関する文書です。NRPは、単一の物理ネットワークを複数の論理的なリソースパーティションに分割する技術であり、5Gネットワークスライシングやマルチテナント環境で重要です。本文書は、BGP-LSとマルチトポロジー機能を組み合わせて、異なるNRP間でトポロジー情報を分離して配布する方法を説明します。これにより、各NRPに対して独立したトラフィックエンジニアリング、QoS保証、障害分離が可能になります。5Gトランスポート、クラウドサービス、エンタープライズWANにおける柔軟なリソース管理を実現します。

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Brokered Agent Network for DNS AI Discovery

DNS AIディスカバリーのためのブローカードエージェントネットワーク(BANDAID)の仕様です。AIエージェントが互いを発見し通信するためのインフラストラクチャとして、DNSを活用します。本提案は、DNSのサービスディスカバリーメカニズムを拡張し、AIエージェントの能力、インターフェース、利用可能性を公開・検索できるようにします。ブローカーエージェントが仲介することで、セキュリティ、プライバシー、スケーラビリティの課題に対処します。分散AIシステム、エージェント間協調、AIマーケットプレイスなど、多様なAIエージェントが動的に連携する環境において、標準化された発見メカニズムを提供し、AIエコシステムの相互運用性を促進します。

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IP Flow Information Export (IPFIX) Alternate-Marking Information Elements

IPFIX(IP Flow Information Export)のAlternate-Marking情報要素の仕様です。Alternate-Markingは、ネットワークパスのパフォーマンス測定技術であり、パケットロス、遅延、ジッターを正確に測定できます。本仕様は、Alternate-Markingで収集されたメトリクスをIPFIXを使用してエクスポートするための情報要素を定義します。これにより、ネットワーク監視システムやトラフィック分析ツールが、詳細なパフォーマンスデータを収集・分析できるようになります。SLA検証、ネットワーク最適化、容量計画、トラブルシューティングなど、様々な運用タスクを支援し、ネットワークの可視性と管理能力を向上させます。

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A more efficient FramedContentTBS structure in Messsaging Layer Security (MLS)

MLS(Messaging Layer Security)におけるより効率的なFramedContentTBS構造の提案です。FramedContentTBSは、MLSでメッセージに署名する際に使用されるデータ構造ですが、現在の仕様は冗長な情報を含んでおり、署名検証のオーバーヘッドが大きくなっています。本提案は、不要なフィールドの削除、データの正規化、効率的なエンコーディングにより、FramedContentTBSのサイズを削減します。これにより、署名生成・検証の計算コストが低減され、帯域幅の使用も最小化されます。特に、大規模グループや高頻度メッセージング、モバイル環境など、リソースが制約される状況でのMLSのパフォーマンスが大幅に向上します。

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The JSON vCon - Contact Center Extension

vCon(Conversation Data Container)のコンタクトセンター拡張のJSON形式仕様です。vConは、音声通話、ビデオ会議、チャットなどの会話データを標準化されたコンテナに格納するための形式です。コンタクトセンター拡張は、カスタマーサービス固有の情報(エージェント情報、キュー時間、転送履歴、顧客満足度評価、スキルベースルーティング)を含めることができるようにします。これにより、コンタクトセンターシステム間でのデータ交換、分析、品質管理、コンプライアンスが標準化された方法で実現されます。クラウドベースのコンタクトセンター、AIアシスタント統合、オムニチャネルカスタマーサービスでの活用が期待されます。

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Using the Internet Key Exchange Protocol Version 2 (IKEv2) for PSP Key Management

PSP(Path Segment Protection)の鍵管理にIKEv2を使用する仕様です。PSPは、Segment Routingネットワークにおけるパスセグメントの暗号化・認証技術ですが、鍵の配布と管理が課題となります。IKEv2は、成熟した鍵交換プロトコルであり、これをPSPに適用することで、スケーラブルで安全な鍵管理が実現されます。本仕様は、IKEv2のネゴシエーション、認証、鍵導出メカニズムをPSPの要件に適合させる方法を定義します。キャリアネットワーク、エンタープライズWAN、データセンター間接続において、Segment Routingパスのエンドツーエンド保護を提供し、ネットワークセキュリティを強化します。

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BGP SR Policy Extensions for Path Scheduling

パススケジューリングのためのBGP SR Policy拡張の仕様です。Segment Routing(SR)ポリシーは、トラフィックエンジニアリングのためのパス制御メカニズムですが、時間ベースのパス切り替えや予定された変更をサポートしていません。本拡張は、特定の時刻または時間帯に異なるSRパスを使用できるようにするスケジューリング機能を追加します。これにより、ピーク時とオフピーク時で異なるパスを使用する、計画メンテナンス時に迂回パスを事前設定する、時間帯別の料金体系に対応するなどが可能になります。キャリアネットワークやクラウドサービスプロバイダーにおいて、効率的なリソース利用とコスト最適化を実現します。

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Extensions to IOAM Trace Option for Carrying Fixed-Size Data

IOAM(In-situ Operations, Administration, and Maintenance)トレースオプションの固定サイズデータ伝送のための拡張です。IOAMは、パケット内にテレメトリーデータを埋め込む技術ですが、現在のトレースオプションは可変長データに最適化されており、固定サイズの情報を効率的に伝送できません。本拡張は、タイムスタンプ、カウンタ、識別子などの固定サイズフィールドを効率的にエンコードする方法を定義します。これにより、パケットオーバーヘッドが削減され、パース処理が高速化されます。高スループットが要求されるデータセンターネットワーク、5Gコアネットワーク、リアルタイム監視システムにおいて、IOAMのパフォーマンスとスケーラビリティが向上します。

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発行されたRFC

本日はRFCの発行はありませんでした。

編集後記

  • Part 2では、AIエージェント時代に向けたメッセージングインフラの標準化が印象的でした。SLIMプロトコルやAgentic AI向けメッセージングシステムの概要は、分散AIシステムの相互運用性確保に向けた重要な取り組みです
  • また、JSCalendarとiCalendarの相互運用性向上により、カレンダーアプリケーション間のデータ交換が円滑になることが期待されます。セキュリティ面では、IKEv2やBFD、MLSなど、様々なレイヤーでのポスト量子暗号対応と認証強化が進められており、包括的なセキュリティ向上が図られています。
  • IPv6移行技術の更新も継続されており、インターネットの基盤技術の着実な進化が確認できました。

最後に、GMOコネクトでは研究開発や国際標準化に関する支援や技術検証をはじめ、幅広い支援を行っておりますので、何かありましたらお気軽にお問合せください。

お問合せ: https://gmo-connect.jp/contactus/

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