SNKRDUNK(スニダン)を開発しているSODA inc.の Advent Calendar 2025 2日目の記事です。
AIチャットがECサイトに少しずつ浸透している
LLMへの莫大な投資をどう回収するか世界中が模索している中で、EC領域は注目されている。
(1)AP2, ACPプロトコルの登場
Gemini, ChatGPT上で買い物(商品検索〜購入決済)ができるようになる。
| 商品検索 | 決済 |
|---|---|
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(2)カスタマーサポートのAIチャット化
一次請けをLLMが行い、解決しなかった場合に人間のサポートにエスカレーションする。ユーザはサイトごとの複雑なFAQから自分にあったものを探す手間が省ける。
今後 AI x ECはどうなるのか?
様々な人が様々なことを言っているので、ここではいくつかの例を述べる。
(1)自動売買の活発化→「AIに売る」システムへ
安野貴博氏はAP2, ACPによって新しく生まれる職業について考察している。AIによる自動売買の未来、それによってAIO、さらにはAIに対して営業や交渉をするシステムの需要が生まれると予測している。
(2)対話型コマースの日本での普及
越境ECを扱ったこちらの本では、元々中国ではECサイトでも人間に相談しながら買い物をするという文化が強いと指摘している。この役割がAIチャットに代替することが考えられるし、コストフィットで日本にもこういった対話型コマースの普及する可能性がある。
(3)ECのチャンネルは増えることがあっても減ることはない
米小売業界に詳しいこちらのポッドキャストでは、AIチャットによる購入が一つのチャンネルになる未来を予測しながらも、それが全てを代替することはないと予想している。消費者のニーズは多様で、一つのチャンネルがその全てを担うのは不可能という。
AIチャットコマース・カオスマップ
他の文献にも種々の未来予測が見られたので、それらをまとめてカオスマップのようなものを作ってみた。もしAIチャットがECサイトに入っていくとして、エンジニアがやれることはこれほどにもあると考えている。
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上記のカオスマップの詳細は先日の技術書典19で頒布した技術同人誌に書いているのでよろしくどうぞ。
AI商品検索を開発してプロトタイプとしてSNKRDUNKにリリースして、実際にどう利用されたのかを見ながら、ECサイトの未来を考察しています。
明日は @imajoriri さんより「越境の文化は越境"される側"が土壌を作ればうまくいく」をお送りします。




