SELECTの実行結果を、条件に応じて別のテーブルに保存する方法を解説します。SELECTの結果を他のテーブルに保存する場合は、下記のようなINSERT分とSELECT文を合体すれば実現できます。

insert

INSERT INTO "保存先テーブル名"
(SELECT * FROM hoge );

今回は、保存先のテーブルに該当の結果が無い場合だけ、実行するようなSQLを考えてみます。主キーの設定等で別の実現方法もあるかと思いますが、ワーニングを出したくない場合には今回の方法が有効かもしれません。

実行環境

テーブル

今回は集計対象のテーブル（base)と、集計結果を保存するテーブル（ans）の２つがあると考えて下さい。

集計対象テーブル：base

CREATE_TABLE_BASE

/**
 * ダミーデータ1000行を作成しbaseテーブルで保存
 **/
CREATE TABLE base AS 
SELECT 
  (RANDOM()*100)::smallint AS "年齢" 
, CASE WHEN (RANDOM()*100)::smallint %2  = 1 THEN '男性' ELSE '女性' END AS "性別"
FROM generate_series( 1, 1000);

年齢と性別の２列の構成のテーブルです。
行数は12行が表示されていますが、数万行あっても構いません。

集計結果保存テーブル：ans

ansテーブルには、年代、男性合計、女性合計の3列があります。年代には、集計した年齢の階級を、男女それぞれの合計人数を投入します。
今回は、年代のカラムを主キーとし、同じ年代の集計結果が投入されないようになっています。

CREATE_TABLE_ANS

CREATE TABLE ans
(
  "年代" smallint NOT NULL,
  "男性合計" bigint,
  "女性合計" bigint,
  CONSTRAINT ans_pkey PRIMARY KEY ("年代")
)
WITH (
  OIDS=FALSE
);

検証環境

PostgreSQL 9.3の環境で開発・検証をしました。

SQL

filename

INSERT INTO ans 
SELECT 
 TRUNC("年齢", -1) AS "年代" ,
 COUNT( CASE WHEN "性別"='男性' THEN 1 ELSE null END  ) AS "男性合計" ,
 COUNT( CASE WHEN "性別"='女性' THEN 1 ELSE null END  ) AS "女性合計" 
FROM base 
WHERE 
 TRUNC("年齢", -1) = 30 --30代の
GROUP BY 1 
LIMIT 1 - (SELECT COUNT(*) FROM ans WHERE "年代" = 30 );

SELECT * FROM ans WHERE "年代" = 30 ;

SQLのポイント

ポイントはLIMIT句にあります。
LIMIT句の内部のサブクエリで、挿入先のansテーブルのデータの有無を確認し、レコードが存在する場合はINSERT文がLIMIT 0 の何も返却しないSQLになります。

挿入する対象のテーブルに条件に合致するレコードが存在しない時にだけ、集計が実行されます。

データが無い場合だけSELECTの結果を保存するSQL