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2020年に向けてスポーツイベントにおけるaws活用事例

Last updated at Posted at 2019-03-21

Jsportsのプロ野球4球団春季キャンプクラウド収録環境実証実験について

動機

Sun製のSQServerという2000時間収録出来るサーバー(2011年に構築)があって、
収録&編集を行っていたが、日々フル状態でアーカイブ&削除していた。
まかないきれない状態の時、イレギュラーで平昌冬季の収録&編集をすることになり、
VTRをレンタルするなど、仮設の設備で逃がそうとしたが、
2016年のリオオリンピックの時、上記システムで収録&編集した実績から、
平昌冬季を安定した設備の既存の上記システムでやり、
春季キャンプの一部収録を仮設の設備でやることにした。
仮設の設備を構築するにも、VTRレンタルするのか、設置場所、空調、電源、運用誰がするのかの問題があった。
2011年に構築したシステムを刷新する予定もあり、
クラウドの勉強会で、たまたまそこに営業でいたAWSに依頼することにした。
AWSのサポートが入ることにより、協力会社3社の紹介&連携が素晴らしかった。

クラウド収録&編集環境について

映放連動を行わないマニュアル運用を行なった。
久米島、沖縄、宮崎からインターネット回線とNGN回線で、basebandに戻して、キャリアにお願いしてIP転送してもらった。
その後、Jsport内で、グラフィックとか制作処理よりをし、SDIでSoftBankのTMCに送った(この回線は臨時で工事してもらった)。
その後、AWSElementalCloudでLiveEncodeをし、S3にインジェストをした。
素材をS3にアップロードした事により、自由な場所でAmazonWorkspacesを使用して、編集する事が出来るようになった。
S3とAmazonWorkspacesはAmazonStrageGatewayで同期が取られている。
(実際は、人手不足で現場がリモート地でAmazonWorkspacesで編集作業をすることはなかった)

よかった点

短期構築が出来た。
ストレスフリー(セキュリティ、設置場所、空調、電源、運用などの心配がない)になった事で、本来の番組制作に集中出来た。
ロケーションフリーになった(実際にAWSElementalCloudをiPhoneで操作していた)
編集が容易になった(2,3Mbpsでもカット・ハイライト編集可能)

課題点

S3とAmazonWorkspacesとのの同期が長かった。(出力時、レンダリング時には、一旦AmazonWorkspacesのローカルに書き出して、処理をしてからS3にアップロードするべきだった)
ライブ放送時の追っかけ編集、ハイライト編集、エンディング作成で試したが、
収録中のクリップを編集することが不可能な為、1分毎のクリップを自動生成する仕組みを作ったが、クリップの数が膨大が出来てしまい、管理が煩雑になってしまったのと、クリップの前後の音声がかける現象が発生してしまった。(今後解決する予定)

今後

本社を経由せず中継現場から直接AWSに上げるようにして、
中継終了後、システムを使い捨てが出来る構成にする運用にする。
オンプレで運用しているAvidMediaComposerを、
AWS上でも同じ環境を構築出来るように出来ないか検討している。
AvidMediaComposerは利用時間課金なので、
月額課金ではどうなのかというコスト面も検証していく。
どこにいてもなんでも出来てしまうシステムが、
出来るより良い番組制作が本当に繋がるのか、
制作技術の人員配置やワークフロー、編成計画を含めて、検討していく。

JリーグとIMAGICAライブ

動機

Jリーグの改革(PDMCA:ミスがあってもチャレンジする)が発端。
1年間のJリーグ1043試合のH264フォーマットを、クリーン、ダーティ、スカウトィング(戦略で使用する広い映像)の3映像を集約してアーカイブ化している。
アーカイブした映像は、全国のキー局、データスタジアム、クラブハウス、JFA審判部などに送っている。
4K、ビデオアシスタントレフリーなど将来性を見据えて対応している。
国内だけでなく海外の要件を満たす為にIMAGICA社の協力を仰いだ。
IMAGICA社でこれらをオンプレで構築しようとしたが、費用対効果、Jリーグの試合が90日という期間内での運用なので、使用したい時に使用出来るクラウドの利点を利用出来るのと、パートナーを含めたサービス連携が容易だったのと、AWSのマネージドサービスサポートの親身な対応でAWSにする事にした。

システム環境について

クリーン(素の画像)、ダーティ(実況・CGが入った画像)、スカウトィング(フォーメーションとか戦略で使用する画像)、3つの映像を7つの映像に変換している。
クラブや審判部には、スカウトィングを送って、レフリングの振り返り、検証に使用する為。
データスタジアムにライブ中継を送って、CGを入れ、ダーティ画像を作成。
キー局に映像を送信している。
各クラブのHP、Jリーグのオウンドメディアに使用するクリップ編集もしている。
SNS(Youtube,FB)への配信映像も作成している。
IP信号だけでなく、SDI信号も対応。

よかった点

従来は三浦知良のゴールシーン映像のデリバリーは出来なかった。毎試合取材をすることは出来ないので。現在はそのような時、即座に映像を出力し、その日のニュースに出せることができ、Jリーグにとっても露出にも繋がり、ニュース各社にとっても良い映像が使えるようになった。

今後

一連の作業を自動化
* 試合映像のアーカイブ
* デジタル・アセットのデリバリー
画像、選手データを活用した新サービス

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