はじめに
Mac のセットアップのメモです。クリーンインストール直後から python 開発環境構築までの設定をなるべく細かく残しておきます。
出来る限り、 Homebrew および Homebrew-cask, Homebrew-mas を利用してのインストールを行います。必要な部分だけ行ってください。
アプリ群の設定については、途中で力尽きたので、折を見て追記していきます。
構築手順
- クリーンインストール
- Homebrew 導入
- Homebrew でアプリ群のインストール
- システムの環境設定
- アプリ群の設定
環境
- MacBookPro (13-inch, 2016Late)
- macOS Sierra 10.12.3
クリーンインストールから Homebrew 導入まで
クリーンインストール
- Command ⌘ + R を押しながら起動する。
- macOS ユーティリティ - ディスクユーティリティからハードディスクをフォーマット。
- 内蔵のMachintosh HD を消去する。フォーマットは、『Mac OS Extenden(Journaled)』を選択。
- macOS ユーティリティ - 再インストールを選択。
- なるべく Wi-fi を接続した状態で行う。『Mac に情報を転送』は転送市内を選択する。
- AppleId, iCloud 等のログインは任意に。コンピュータアカウントのアカウント名はホームフォルダの名前になるため、なるべく簡潔なものにする。(英字のみの垢名とか)
起動直後から Homebrew まで
まず、システム環境設定 - セキュリティとプライバシー - FileVaultとファイヤウォールを入にする。
Homebrew のインストール
OSX 用のパッケージマネージャー。コマンドラインから GUI アプリ等の管理が行える。先に Xcode および Xcode Command-Line Tool のインストールが必要。
以下のコマンドを実行してXcode, Xcode Command-Line Tool のインストール。
$ xcode-select --install
コマンドラインデベロッパーツールのインストール確認が表示されるので、インストールを選択。ライセンスの確認が表示されない場合は、一度、Xcode を立ち上げて、ライセンスの確認を行う。
続いて、Homebrew をインストールする。以下のコマンドを実行。
$ /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
インストールが完了したら、下記コマンドを実行。問題がないかチェックし、あった場合はその解決策を示してくれる。
$ brew doctor
Homebrew の使い方
CUI アプリは brew、GUI アプリは brew cask で行う。基本的には使い方は一緒。
# caskのインストール
$ brew install caskroom/cask/brew-cask
# Homebrew の診断
$ brew doctor
# バージョンの確認
$ brew -v
# Homebrew とパッケージ一覧の更新
$ brew update
# パッケージの検索(brew, cask 両方から探してくれる)
$ brew search パッケージ名
# パッケージのインストール
$ brew instal パッケージ名
$ brew cask install パッケージ名
# インストール済みパッケージの一覧表示
$ brew list
$ brew cask list
# パッケージのアンインストール
$ brew uninstall パッケージ名
$ brew cask uninstall パッケージ名
# パッケージの更新
brew upgrade
Homebrew を用いたアプリのインストール
システム環境設定に食い込んでくるアプリケーションもあるため、先に何も考えずにやっておくと良い感じ。
brew でインストールするもの
名称 | メモ |
---|---|
autoconf | パッケージ作成支援 |
little-cms2 | カラーマネジメントのライブラリ |
pkg-config | ライブラリの利用情報の提供 |
mas | appstore のアプリを管理する brew の拡張機能 |
pyenv | python の環境管理 |
git | バージョン管理システム |
mysql | データベース |
jpeg | JPEG 最適化 |
openssl | 暗号通信プロトコルライブラリ |
readline | 行入力ライブラリ |
libetiff | TIFF形式用ライブラリ |
optipng | PNG 最適化 |
tree |
tree で配下のファイル・ディレクトリをツリー表示する |
zsh | 高性能なシェル |
zsh-completions | zsh の補完機能強化 |
brew cask でインストールするもの
名称 | メモ |
---|---|
alfred | 有能なランチャーアプリ |
atom | エディタ |
appcleaner | アプリクリーナー(brew 以外で入れたものに使う) |
bettertouchtool | トラックパッドの機能拡張 |
cheatsheet | キーバインドの表示 |
docker | 仮想化ツール |
docker-toolbox | Docker クライアント |
filezilla | FTP/SFTP クライアント |
gimp | 画像編集ツール |
google-chrome | Web ブラウザ |
google-drive | クラウドストレージ |
google-japanese-ime | Google 日本語入力 |
iterm2 | ターミナル |
java | JDK |
kindle | kindle |
maxtex | mac 用 Tex-live |
messenger | facebook メッセンジャー |
microsoft-office | Office |
mysqlworkbench | MySQL GUI クライアント |
pycharm-ce | python 用 IDE(統合開発環境) |
skype | チャットツール |
slack | チャットツール |
sourcetree | Git Gui クライアント |
virtualbox | 仮想化ツール |
vlc | 動画再生 |
mas で入れたもの
mas とは appstore にあるアプリを扱う Homebrew のようなもの。
# サインイン
$ mas signin
# サインアウト
$ mas signout
# アプリの検索
$ mas search アプリ名
# アプリのインストール
$ mas install アプリ名
名称 | メモ |
---|---|
Calendar for Google | Google calender クライアント |
Go for Gmail | Gmail クライアント |
Kobito | Markdown エディタ |
LINE | メッセンジャーアプリ |
SNS アプリ |
mac のシステム環境設定
一般
- デフォルトの Web ブラウザは chrome でも良いが、バッテリーをかなり食うようになる。ただでさえ、MBP2016Late はバッテリーの持ちが悪いので...
デスクトップとスクリーンセイバー
- デスクトップは単色。
- スクリーンセイバーとホットコーナーは使わない。
Dock
- Dock の位置については、戦争になるのでお好みで。
- ジニーエフェクトは面白いですが、遅いんですよね...
- コードを書く際、縦のスペースが重要なので Dock を隠すか、横に設置したほうがいいと思います。
- タイトルバーダブルクリック時の動作は、後ほど Better Touch Tool の設定で最大化できるようになるので、しまうを選択してます。
Mission Control
- Dashboard はいらない子。
言語と地域
セキュリティとプライバシー
- FileVault とファイアウォールはオンに。
Spotlight
- Alfred を使う予定なので全て無効。
通知
- おやすみモードは全て OFF
- みたい通知はバナーに、見なくないものはなし。
ディスプレイ
- スペースを拡大に選択。フォントサイズはアプリ側で調整する。
- 輝度の自動調整は好みだと思います。
省エネルギー
- オフにするまでの時間はお好みで。
- 自動でスリープにされないようにしておきます。
キーボード
- キーのリピートとリピートの入力認識は右端がおすすめ。
- Control Strip をカスタマイズで Touch Bar 表示項目がカスタマイズ出来る。
- 修飾キーで control や caps を調整できるが、慣れによって不便さを感じなくなるのでそのままに。
- スマート引用符は切っておく。
- 入力ソースは Google IME のみにしておく。
- ショートカットはお好みで。
トラックパッド
- Better Touch Tool で設定する予定なので、最小限に。
- スクロールの方向はお好みで。
サウンド
- メニューバーに音量を表示で、メニューバーから音量を変えられるようになる。
iCloud
- 必要ないアプリは切っておく。
- Mac を探すはチェックを入れておく。
App Store
- 無料ダウンロードのパスワード要求を切っておかないと、mas を使う時コケることがある。
Bluetooth
- 使わない場合は切っておきます。
共有
- この項目のコンピュータ名が、ターミナルで表示される名前になります。
- 使用しない共有機能は切っておく。
ユーザとグループ
- ゲストユーザは切っておく。
- アイコンの写真は編集を押さずに、そのまま Finder からドラッグドロップすれば設定できる。
- ログイン項目でスタートアップのアプリケーションを登録しておく。(実際のアプリの設定から登録するとわかりやすい)
- ログイン時の表示で、名前とパスワードを選択すると、ログイン時アカウント名の入力も求められるようになる。
- 左のユーザのタブのユーザを control + クリック することで、ユーザ名やホームディレクトリを変更することが出来る。アカウントが壊れる可能性があるため、あまりいじらないことをおすすめする。
Siri
- 使わないので切っておく。
日付と時刻
アクセシビリティ
- お好みで。
- マウスポインタをシェイクして見つけるを切っておくと、ポインタが大きくなる機能を切れる。
その他の設定
Finder の環境設定
- 拡張子を表示するようにしておく。
Finder の情報表示
- Finder のメニューバーより[表示]を選択。
- タブバーを表示を選択。
- パスバーの表示を選択。
- ステータスバーの表示を選択。
Finder で隠しファイル・フォルダを表示
ターミナルで以下のコマンドを実行。
$ defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE
$ killall Finder
バッテリー残量の表示
メニューバーの電池アイコンをクリックし、[割合を表示]にチェックを入れる。
ウィジェットの無効
通知センターを表示後、編集メニューから、不要なウィジェットを無効にしておく。
Dockの整理
LaunchPad からアプリをドラックドロップしたりして、Dockの整理をしておく。
プログラミング用のフォントのインストール
可読性の高いフォントをインストールしておきます。個人的には『Recty Diminished』が好みですが合うものを見つけてください。
アプリの設定
Google 日本語入力
- メニューバーのアイコンなどからGoogle 日本語入力 環境設定を開く。
- 基本的に好みの設定に変更する。
- ¥キーで入力する文字、スペースの入力をそれぞれ変更しておく。
iTerm2
ターミナルアプリとシェルについてはかなり沼なので、ある程度省略します。mac の標準はターミナル.app と bash ですが、iTerm2 と zsh を使うことで、より拡張性をもたせたり、強力な補完機能を扱うことが出来ます。ターミナル.app と bash を魔改造して使っている人も時々いますが...
- スクショを貼っていない部分はいじっていないです。
- [Profiles] - [Geneeal] - [Command] を
/usr/local/bim/zsh
にすることで、Homebrew を用いてインストールした、zsh を使っています。ここを設定しないと、bash を使うことになります。 - [Profiles] - [Geneeal] - [Colars] の Color Presets は Tango Dark を使用しています。
- [Profiles] - [Geneeal] - [Text] の Font は Ricty Diminished を使用しています。
- [Profiles] - [Geneeal] - [Session] の Miscellaneous は ホームディレクトリに iTerm2_log という名前のディレクトリを作成して、指定しています。
iTerms2 設定後、以下のコマンドを実行して、zsh の設定ファイルを作る。
% cd
% touch .zshrc
ホームディレクトリに作成された、.zshrc をテキストエディタ等で開き、下記リンクzshについて.1からお借りした、とりあえずコピペする.zshrcの中身をコピペする。
コピペした .zshrc の最初の環境変数の場所に以下の文章を追記しておく。
export PATH=/usr/local/bin:/usr/local/sbin:/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/bin
また、zsh の補完機能を強化する zsh-completions を有効にするために、同じく .zshrc の最期の部分に以下の文章を追記しておく。
# for zsh-completions
fpath=(/usr/local/share/zsh-completions $fpath)
# 補完機能を有効にする
autoload -Uz compinit
compinit -u
iTrem2 に戻り、以下のコマンドを実行。
% source ~/.zshrc
# デフォルトのシェルを Homebrew でインストールした zsh に変更しておく。
% sudo sh -c "echo '/usr/local/bin/zsh' >> /etc/shells"
% chsh -s /usr/local/bin/zsh
参考リンク
Alfred
Alfred を起動し、Command ⌘ + , で環境設定を開く。
- Spotlight を無効化して空いた、⌘ + Space を割り当てる。
- スタートアップ登録しておく
- [Feature] - [Unintelligent] から 全てのファイルタイプを検索するにチェックを入れる。
- [Advanced] - [Force Keyboard] から Alfred 起動時、英字入力に限定する。
Better Touch Tool
Better Touch Tool を起動し、Command ⌘ + , で環境設定を開く。
- [Basic Setting] からスタートアップ登録と、Window Snapping をチェックしておく。Windows みたいに、画面端に window を持っていけばペイン出来るようになる。
- [Gestures] - [Trackpads] から Trackpad の Gesture を登録する。右下にある、Add New Gesture から好きな Gesture を登録することが出来る。
Cheat Sheet
⌘ キー長押しで起動。右下の歯車マークから、[Delay] で起動までの時間を設定できる。
pyenv と Python
まず、Mac には Python 2.7.10 がプリインストールされている。これを anaconda 等で上書きしても良いが、今回は pyenv を用いて残す方向で Python をインストールしていく。
まず、pyenv とは Python のバージョン管理ツールである。そのため、純正 Python や anaconda, pypy などの複数のバージョンの python を独立して管理することが出来る。また、拡張機能である pyenv-virtualenv を用いれば、同一バージョン上での環境の切り替えを行うことが出来る。
Python のパッケージ管理システムとして、anaconda 内蔵の conda と 純正 Python 内蔵の pip が存在する。あまりないパターンだが、pip にあって、conda にないパッケージなどが存在するため、pyenv を用いて、anaconda と 純正の Python をインストールできるようにしておく。
基本的な作業は全部入りバージョンである anaconda で行えばよいが、パッケージ同士の衝突が稀に起こるため、純正 Python 環境や anaconda の最小構成である miniconda が必要になるパターンがある。そのために pyenv を用いて、複数環境を用意できるようにしておくとそれらに対応できる。そもそも、Python のバージョンが2系と3系が存在すること自体、かなりややこしい話である。
更に付け加えると、anaconda 自体にも、バージョン管理システムが組み込まれているが、pyenv 上でこの機能を使うと、バージョン管理システムを2つ使うことになって非常にややこしいため、この部分は割愛する。
まず、pyenv が起動するか確認。
# pyenvの入手
% brew install pyenv
# .zshrcにpyenvのpathを通す
% echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.zshrc
% echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
% echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.zshrc
# .zshrcの更新
% source ~/.zshrc
# pyenvの起動確認
% pyenv
pyenv 上に最新版の anaconda をインストール
# インストールできるpythonのバージョンを確認
% pyenv install -l
# anaconda3-4.3.0 をインストール
% pyenv install anaconda3-4.3.0
# 現在インストールされているpythonのバージョンを確認
# systemはプリインストールされているpythonである
% pyenv versions
# バージョンの切り替え
% pyenv global anaconda3-3.4.0
# 切り替わったかの確認
% pyenv --version
以上で、anaconda3-3.4.0 環境を構築できる。
Atom
別記事へ。
http://qiita.com/sue_charo/items/dbc525dd5f39bdb8403c
PyCharm
JetBrain 社が出している、Python 向けの IDE。
設定項目が非常に多いが、日本語化出来るみたいなので、日本語化して適当に設定する。
最後に
最初にも述べましたが、他のアプリについても追記していけたらと思っています。
より良い設定や、必要のないことがあれば、指摘していただけるとありがたいです。