はじめに
この記事はQiita Engineer Festa 2022 「remote.it を使って○○に接続してみた!」というテーマに沿って投稿しています。本記事では、remote.itを使ってAndroidスマホに接続してみた!という内容となります。
remote.itとは
remote.itとは、マルチクラウド・インフラストラクチャ・アクセス・ソリューションで、VPNなどの導入なしにセキュアな通信路をセットできるツールです。似たサービスとして、Tailscale等が挙げられます。とても便利なツールで、今までルーターでポートを開けたりだとか、とても面倒だったりセキュアじゃないやり方をしなければいけなかったことが、今ではシームレスにできるようになっています。
remote.itでは、接続などの設定が完了すると、以下の様なウェブ画面でどこからでもどのデバイスにもセキュアにアクセスができるようになっています。例えば、PCからRaspberry piの開発デバイスのSSHをするのに、全世界にSSHをアクセスさせるのでなく、remote.itだけをインストールしておけば、remote.itに登録されたデバイスのみからアクセスができるようになるため、非常にセキュアです。
このremote.itのサービスを使って、ポートを空けることなく、自分のAndroidスマホの画面にパソコンからアクセスできるようにしてみます。
デモ動画
まずは最終的にどんなことができるか、デモ動画をお見せします。これはMacからAndroidのカメラにアクセスして、自宅の机にいるカービィを見守っている動画となります。こんなことが簡単に、しかもセキュアな通信路上で可能とするのがremote.itです。
構成とセットアップ
remote.itでセキュアな通信路が確保されるので、その通信路上でできることは何でもできます。今回は、AndroidのVNCアプリを使ってスクリーンをシェアして、カメラを起動させてみました。それによって擬似的な見守りカメラを作ってみます。
まずはそのセットアップ方法を下記に載せます。
インストール
remote.itアプリのインストール
Androidデバイスにremote.itをインストールしましょう。通常のアプリと同様、こちらのGoogle PlayストアからインストールするだけでOKです!
droidVNC-NGのインストール
セキュアな通信路上でスクリーンをシェアしたいので、VNCアプリをAndroidに入れる必要があります。これはなんでもいいのですが、お勧めはdroidVNC-NGです。本アプリもこちらのGoogle Playストアからインストールするだけです。
3ステップで見守りカメラをセットアップ・カメラ起動
remote.it経由でAndroidに接続
通常、VNCサーバーはポートを空けたりしないと繋がりません。しかしながら、前述の通りremote.itがこれをHTTP(S)で接続できるようにしてくれるので、アプリをインストールしただけで使えるようになります。
以下の3ステップでPCからAndroidスマホにVNC接続できます
remote.itからAndroidカメラを起動
ここまで接続したら、Androidスマホでできることは何でもできます。例えば、冒頭でお見せしたデモのように、カメラアプリにアクセスして、動画として観ることができます。
テクニカルサポートも充実
remote.itは日本語でのテクニカルサポートも充実しています。
AndroidのVNCについて問い合わせたところ、1時間ほどで以下のように回答が来ました。
とても頼もしいですし、実際Androidのアプリ評価にもサポートが充実している旨が書かれてますね。
やはりサポートが手厚いと、使っていて困ることが少なく、導入しやすいです!
おわりに
本記事では、remote.itを使ってAndroidスマホを見守りカメラに改造してみました。ほとんど時間もかからず簡単にできますので、よければぜひ試してみてください。iOSデバイスでも同じことが可能です。
remote.itはすごく体験も良くて、開発者としてすごく魅力的なサービスでした!
参考文献
インターネット世界の「どこでもドア」 remote.it(リモートイット)
Remote.itを利用してRaspberry Piを公開する