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ASUS Chromebook C100PAでEmacsを使えるまで

Last updated at Posted at 2016-08-10

ASUS Chromebook Flip C100PAcroutonをインストールし、Emacsを使えるようにする手順です。

前回「ChromebookでEmacs」ということで概要を紹介しましたが、今回はASUS C100PAでEmacsを使えるまでのインストール手順を紹介します。普段WindowsやMacを使っていてUbuntuに不慣れな人(私もです)向けに書きました。C100PAであればほぼ同じような手順でEmacsが使えるところまでできるのではと思います。Emacsを使わない人も途中までは参考になるかと思います。
C100PA
desktop.png

前準備

Chrome上でCtrl+Alt+Tでcroshが起動しますので、必須というわけではないですが、以下の2つをいれておくと便利です。

参考URL
http://qiita.com/monamour555/items/5ed73c1d22a7d76cc9d1

croutonインストール

croutonをインストールします。

ここでは、

  • ubuntu (Trusty)
  • xfce

を使用します。

crosh上で

$ sudo sh ~/Downloads/crouton -r trusty -t xfce,keyboard,audio,extension,touch

とします。

暗号化はしないので-eはつけていません。
(USBメモリにインストールの場合は暗号化をつけたほうがよいかも)

動作確認

chrootするだけの場合は、croshで、

$ sudo enter-chroot

とします。この時点でCUIでUbuntuが使えます。

GUIを起動する場合は、croshで、

$ startxfce4

とします。Ubuntu+Xfceの画面が起動します。ここから先はChromeOSではなくUbuntuでの作業となります。

ChromeOSとUbuntuの画面を切り替えるには、Ctrl+Alt+Shift+←を押します。
はカーソルキーではなく、escキーの右隣りにあるキーです(F1)。

キーの押し方に少しコツがあって、

  • 先にCtrl+Alt+Shiftを押した状態を作る
  • Ctrl+Alt+Shiftを押したまま)を押す
  • Ctrl+Alt+Shiftを押したまま)を離す
  • Ctrl+Alt+Shiftを離す

というようにしてください。

キーボードレイアウトを変更

Settings->keyboardー>Layout
Keyboard LayoutJapaneseを追加し、Englishを削除します。

日本語フォントのインストール

任意の日本語フォントをダウンロードして、~/.fonts/にコピーします。
フォントが認識されない場合は、下記コマンドを実行します。

fc-cache -fv

検索キーをCtrlキーに

Aキーの左隣にある検索キーをCtrlキーにします。

参考URL
http://d.hatena.ne.jp/kenbeese/20120214/title

検索キーのキーコードを調べる

C100PAではAのとなりにあるのはCtrlキーではなく、検索キーです。
xevコマンドを実行して、表示されるウィンドウで調べたいキー(検索キー)を押します。

結果、「検索キー」キーコードが133であることがわかりました。

KeyPress event, serial 37, synthetic NO, window 0x2000001,
    root 0xe7, subw 0x0, time 89254763, (-290,235), root:(621,544),
    state 0x0, keycode 133 (keysym 0xfe78, Overlay1_Enable), same_screen YES,
    XLookupString gives 0 bytes: 
    XmbLookupString gives 0 bytes: 
    XFilterEvent returns: False

KeyRelease event, serial 37, synthetic NO, window 0x2000001,
    root 0xe7, subw 0x0, time 89254900, (-290,235), root:(621,544),
    state 0x0, keycode 133 (keysym 0xfe78, Overlay1_Enable), same_screen YES,
    XLookupString gives 0 bytes: 
    XFilterEvent returns: False

xmodmapコマンドで現在の設定を表示します。

 $ xmodmap -pke

表示された内容を元に、~/.Xmodmapファイルを作成します。
今回は以下の3行のファイルになります。

keycode 133 = Control_L NoSymbol Control_L 
clear Lock
add Control = Control_L

fcitx-mozcをインストール

apt-getするだけです。

 $ sudo apt-get install fcitx-mozc

Input Methodの設定

Settings->Input Methodでfcitxを選択します。
Screenshot - 080716 - 14:31:31.png

fcitxの設定

Settings->Fcitx Configuration->Input Method Configurationを開きます。Input MethodタブでMozcを追加します。
input-method-configuration.png

日本語入力の切り替え設定

Global Configタブで変換キーの割り当てをします。
Show Advance Optionにチェックをして、以下のキー設定をします。

キー 割り当て
かな↔英数(Alt+Kanji) 日本語入力をON/OFF(Trigger Input Method)
かな↔英数(Zenkakuhankaku) 日本語入力をON/OFF(Trigger Input Method)
英数(Muhenkan) 日本語入力をOFF(Inactivate Input Medhot)
かな(Henkanmode) 日本語入力をON(Activate Input Method)

hotkey.png

Emacs

参考URL
http://nkenbou.hatenablog.com/entry/2015/06/30/051408

apt-getだと少し古いので、自分でビルドします。
configure,make,make installするだけです。

Emacsでmozcを使う

Emacsを自分でビルドしたので、mozc-emacsのインストールにはapt-getを使わないようにします。apt-get mozc-emacsすると、依存パッケージemacs24がインストールされ、Emacsが2つになってしまいます。

 $ sudo apt-get mozc-emacs-bin

で、/usr/bin/mozc_emacs_helperがインストールされる(はず)。

https://github.com/google/mozc/blob/master/src/unix/emacs/mozc.el
を適当なload-path上にコピーします。

Emacsをaptでインストールした場合は、mozc-emacsもaptでインストールするのがいいと思います。

 $ sudo apt-get mozc-emacs mozc-emacs-bin

cmigemo

apt-getするだけです。

 $ sudo apt-get install cmigemo

おしまい

C100PAであれば、以上の手順でだいたいEmacsが実用的に使えるようになっていると思います。私の場合、だいたいこれくらいの手順で手持ちのinit.elがエラーなく動作するようになりました。

これで普段からEmacsを持ち運べるようになります!

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