はじめに
PCのメモを漁っていたら2024年7月にイベントで話した内容があったので見てみると現実的になっているものと外れているものがあって面白いと思ったので共有します。
生成AI時代のシステム開発:役割と必要な人材
1. プロジェクトマネージャー(PM)
役割の変化:
- 詳細なスケジュール管理やルーチン的な進捗報告はAIが担当
- より戦略的な意思決定と人間-AI協働の調整に注力
必要な人材像:
- 戦略的思考力と高度なコミュニケーション能力を持つ
- AIツールを効果的に活用し、倫理的判断を下せる
- 変化に適応し、長期的なビジョンを描ける
2. インフラエンジニア
役割の変化:
- 基本的な設定や構成はAIが自動化
- 高度なインフラ設計とAI統合に焦点
必要な人材像:
- AIとクラウドの専門知識を持つ
- 高度な自動化とInfrastructure as Codeのスキルを有する
- セキュリティを考慮したシステム設計ができる
3. プログラマー
役割の変化:
- 単純なコーディングはAIが担当
- 複雑なシステム設計や最適化に注力
必要な人材像:
- AIと協調してプログラミングができる
- アルゴリズム思考と継続的学習能力を持つ
- AI生成コードの品質管理と最適化ができる
4. セキュリティ専門家
役割の変化:
- 基本的な脆弱性スキャンやログ分析はAIが自動化
- 高度な脅威分析とAI特有のセキュリティリスクへの対応に集中
必要な人材像:
- AIセキュリティの専門知識を持つ
- 予測的セキュリティ思考ができる
- AI関連の法規制とコンプライアンスに精通している
5. UX/UIデザイナー
役割の変化:
- 基本的なレイアウトやプロトタイプ作成はAIがサポート
- より創造的で革新的なデザイン、ユーザー体験の設計に注力
必要な人材像:
- AIデザインツールを熟練して使用できる
- データ駆動型かつ倫理的なデザイン思考を持つ
- マルチモーダルなインターフェース設計ができる
6. AI専門家(新たな役割)
役割:
- AI技術のシステム開発への統合を主導
- 他の役割とAI技術をつなぐ架け橋として機能
必要な人材像:
- 深いAI/ML知識とクロスファンクショナルな理解を持つ
- エンジニアリングと倫理を融合できる
- AIの説明可能性を確保し、透明性を維持できる
全役割共通の重要なスキル
- AI技術への深い理解: 各専門分野でのAIの可能性と限界を理解
- 継続的学習能力: 急速に進化する技術に追随できる
- 批判的思考と倫理的判断力: AIの提案を適切に評価・判断できる
- 創造性とイノベーション能力: AIでは代替できない創造的問題解決
- 高度なコミュニケーション能力: AI・機械と人間の間を効果的に仲介
生成AI時代のシステム開発では、基本的・反復的なタスクはAIが担い、人間はより高度で創造的な役割にシフトします。各専門家には、AIとの効果的な協働と、人間ならではの価値を提供する能力が求められます。