はじめに
私の所属部署では、新卒OJTの中で日報KPTを運用するとともに、週次でKPTを用いた振り返り会を実施しています。
運用を続ける中で、
「振り返りをしているはずなのに、改善サイクルが十分に回っていないのではないか」
と感じるようになりました。
そこで、振り返り会の役割や進め方を見直してみることにしました。
この記事では、その際に考えたことと、実際に感じた変化を紹介します。
当時感じていた課題
当時は、
- 日報と週次振り返りKPTで内容が重複しやすい(記載負担が増え、振り返りの質が下がる可能性がある)
- KPTが抽象的になりやすい(具体的な行動につながりにくい)
- Tryを書いて終わりになりやすい(改善サイクルが回らない)
という課題がありました。
特に気になったのは、Tryを実施した結果まで振り返れていなかったことです。
KPTは本来改善のための手段ですが、気付けば「KPTを書くこと」そのものが目的になりつつあるように感じました。
そこで考えたこと
今回見直したかったのは、KPTそのものではなく振り返り会の役割です。
これまでは新しいKPTを共有する場になっていましたが、日報KPTをもとに
- Tryを実施できたか
- 実施した結果どうだったか
- 次に何を試すか
を対話する場へ変えることを目指しました。つまり、
Problem → Try → 終了ではなく、
Problem → Try → 実践 → 振り返り → 次のTry
という改善サイクルを回すことを意識しました。

実際に感じた変化
運用変更後は、
- Tryがより具体的になる
- 結果や効果を振り返る記載が増える
- 次の改善策につながる議論が増える
といった変化が見られるようになりました。
特に大きかったのは、「Tryを書いたら、その結果まで振り返る」という前提を運用に組み込んだことです。
これまでは、Tryを書いてもその後の振り返りが十分ではなく、内容が抽象的になってしまうこともありました。
一方で、Tryの実施結果や未実施理由を振り返るようにしたことで、
- 実際にTryを実施しようという意識が生まれる
- 結果を説明できるように具体的なTryを考える
- 効果を踏まえて次の改善策を考える
という流れが見られるようになりました。
振り返り会の中でも、「Tryを書いたか」ではなく、
「Tryを実施してどうだったか」という観点で話ができるようになったと感じています。
また、OJT終了後の成果発表会では、新卒メンバーから振り返りの習慣が身についたという声があり、
人事からの総評でもそれはOJTにおける大きな収穫だったという話がありました。
今回の取り組みを通じて、KPTの質を向上させること以上に、
課題を見つけ、改善策を考え、実践し、その結果を振り返るという習慣づくりにつながったことが
大きな成果だったのではないかと感じています。
まとめ
今回の運用変更で劇的に何かが変わったわけではありません。
それでも、
- KPTを書く
- Tryを実行する
- 結果を振り返る
- 次につなげる
という流れは以前より確実に意識されるようになりました。
また、OJT終了後に振り返りの習慣そのものに価値を感じてもらえたことは、運営側としても嬉しい成果でした。
もし、
- KPTを続けているけれど形骸化している
- 振り返り会が発表会になっている
- 成長実感につながっていない
と感じている方がいれば、
一度「Tryを書いた後、結果まで振り返れているか」
という観点で運用を見直してみると、新しい発見があるかもしれません。