Raspbian Stretch LITEをRaspberryPi 3にセットアップしたので紹介する。Raspbian Stretch LITEは、通常利用されるRASPBIAN STRETCH WITH DESKTOPと異なり、標準状態でコンソール画面のみが使用できる。サーバー用途や機械制御などのGUIが不要な用途では便利だ。設定方法がGUIを利用したものとは異なる部分もあるので、まとめる。
RaspberryPIの環境
インストールした環境を示す。
画面とキーボード
HDMIでディスプレイ、USBでUSキーボードを接続した。
ネットワーク環境
RaspberryPIを有線Ethernetを使い次のように接続した。
RaspberryPI==有線==ルータ==(インターネット)
最終的にRaspberryPIをIPアドレスに固定し、次のネットワーク設定を行う。
IPアドレス | ルータ | DNS |
---|---|---|
192.168.0.19/24 | 192.168.0.1 | 1.1.1.1 (cloudflareのパブリックDNS) |
ダウンロード
次のURLからRaspbian Stretch LITEのイメージをダウンロードする。
https://downloads.raspberrypi.org/raspbian_lite_latest
(リンク元ページ https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/ )
SDカード作成
Windowsを利用し、SDカード作成を行う。
フォーマット
次のサイトからSD card formatterをダウンロード&セットアップする。これを使ってSDカードをフォーマットする。
https://www.sdcard.org/jp/downloads/formatter_4/
イメージ書き込み
次のサイトからwin32DiskImagerをダウンロード&セットアップする。これを使ってダウンロードしたRaspbian Stretch LITEのイメージをSDカードに書き込む。
起動とログイン
SDカードをRaspberryPIにセットし電源を接続すると、次の認証情報でキーボードとディスプレイを使ってログインできる。
項目 | 値 |
---|---|
ユーザー名 | pi |
パスワード | raspberry |
基本設定
各種基本設定を順番に記述する。
キーボード
(注意:この項目は未検証です。求む情報)
英語キーボードでは不要であるが、日本語キーボードの場合、ここで変更する。これを行わないと、英語キーボードがないとハマるかもしれない。
sudo dpkg-reconfigure keyboard-configuration
generic104->other->で日本語キーボードが選択できる。
ネットワーク設定
この作業はDHCPで運用する場合不要である。catコマンドを使った上書き例を示すが、/etc/dhcpcd.confにコメントアウトで記載されているので、nanoコマンドで修正しても良い。
sudo nano /etc/dhcpcd.conf
sudo cat > /etc/dhcpcd.conf<< EOF
interface eth0
static ip_address=192.168.0.19/24
static routers=192.168.0.1
static domain_name_servers=1.1.1.1
EOF
仮日時設定
あとでntpで正確な時刻を取得する設定を行うが、この時点では日時が狂っている場合がある。時刻がずれていると各種パッケージのインストールがうまくいかない可能性があるので、おおよその時刻を合わせる。ここでは日本時間の2018-09-06 17:19にしている。
sudo date --date='TZ="Asia/Tokyo" 2018-09-06 17:19'
ここまでの確認
設定変更後、リブートする。
sudo reboot
ログイン後、次のコマンドで上記設定が反映されていることを確認する。
date #時刻設定の確認
ip a #ipアドレスの確認
ping www.google.com #外部へ接続されていることの確認
ユーザーpiのパスワード変更
次のコマンドでユーザーpiのパスワードを変更する。
passwd
その他のインストール
次の基本的なソフトウェアを一度に入れる。
パッケージ | 摘要 |
---|---|
vim | テキストエディタ |
ssh | sshサーバー・クライアント |
chrony | ntpサーバー・クライアント |
sudo apt update
sudo apt install vim ssh chrony
sudo service enable ssh #sshの自動起動
タイムゾーン設定
次のコマンドを実行し、asia⇒tokyoと選択する。
sudo dpkg-reconfigure tzdata
おわり
基本的なものがインストールされたので、あとはsshを使いネットワーク経由で操作できる。
2018/08/10 1200 bash:catコマンドによる上書き例に>が抜けていたので修正