本記事は筆者が運営する AI Quotidia (ai.quotidia.jp) の海外ニュース解説記事です。
2026年の卒業式スピーチ、「AI」と言えばいいと思っていませんか?
みなさん、今年も卒業シーズンがやってきました。アメリカでは5月から6月にかけて大学の卒業式(コメンスメント)が行われ、著名人がスピーチを贈るのが恒例です。ところが今年、ちょっと困った傾向が目立っています。
スピーカーの多くが、とにかくAIの話をしたがるのです。
「AIが世界を変える」「君たちはAI時代の最初の世代だ」——こうしたフレーズが、まるでコピー&ペーストしたかのように繰り返されています。しかも、その内容が正確とは限りません。技術的に誤った説明をしてしまうケースや、あまりに抽象的で中身のない話に終始するケースが少なくないのです。
これ、どこかで聞いた話だと思いませんか?
実は日本でも似たようなことが起きている可能性があります。2026年春の入学式や卒業式で、学長や来賓が「これからはAIの時代です」と語る場面、みなさんも目にしたのではないでしょうか。
なぜ「AI」は決まり文句になってしまうのか
問題の本質は、AIという言葉が「便利な装飾品」になってしまっていることです。具体的な研究事例や教育への応用を語るのではなく、「AIがすごい」「AIで社会が変わる」という漠然としたメッセージだけが繰り返される。聞いている卒業生にとっては、正直なところ「またその話か」という気持ちになってしまいます。
これは、社会全体に広がる**「AIハイプ(誇大宣伝)疲れ」**の表れでもあります。ここ数年、メディアも企業も「AI、AI」と連呼してきました。その結果、人々の間に「もうお腹いっぱい」という感覚が生まれているのです。
では、どう語ればいいのか
もちろん、すべてのスピーチがダメだというわけではありません。一部のスピーカーは、AIを自分自身の経験や専門分野と結びつけ、聞き手の心に響く形で語っています。大切なのは、**「AIが世界を変える」ではなく「AIによって自分たちの何が変わるのか」**を具体的に伝えることです。
日本の式典スピーチにも同じことが言えます。抽象的なAI礼賛ではなく、その大学や企業が実際にAIとどう向き合っているのか、卒業生にとって何が本当に重要なのかを語る。そうでなければ、せっかくのスピーチが「聞き流される決まり文句」で終わってしまいます。
卒業式のスピーチは、若者の門出に贈る大切な言葉です。「とりあえずAI」ではなく、本当に伝えたいことは何か——スピーカーの皆さんには、そこをもう一度考えていただきたいものです。
この記事は AI Quotidia から転載しています。
文豪モード(情景描写と比喩で読む)・速報モード(30秒で読める)もサイトで読めます。
👉 https://ai.quotidia.jp?utm_source=qiita&utm_medium=referral