プロジェクトを成功させるにはどうすべきか。プロジェクトを失敗しないようにすればいいのです。ではそもそもプロジェクトの失敗とは何か
•コスト超過
•スケジュール遅延
•ビジネス目標に達しない
•完成物が使いものにならない
では、何に対しての超過や遅延かというと”当初の見込みと依頼者(以下プロジェクトオーナー)が認識していたこと”からです。 つまり、プロジェクトオーナーの見込みから悪いほうへのギャップがあったプロジェクトを“失敗”とすることに注意してください。忘れてはいけないのは、プロジェクトの成功と失敗を決めのはプロジェクトマネジャーの"あなた"ではなくプロジェクトオーナー(顧客、上司、経営層など)である、ということ。
だから まず大切なのは、判断基準(コストとスケジュール、ビジネス目標とは何か)をまず明確にしてプロジェクトオーナーと合意すること。 意外と実はこれが明確になっていない、優先度が見えてないプロジェクトは多い。 そもそも“当初の見込み”というものを合意してないと、何をやっても「思ってたのと違う!」 ということになりかねないのです。マーケティングの考え方でこんな式があります。
顧客満足度 = 顧客が感じた価値 ―(マイナス) 事前期待値
これはプロジェクト管理においてもあてはまり、最初の期待値を高くもちすぎると終わったあとに”あれっ"ということが往々にしてあるので注意しましょう。
この1つめのポイント"遠くまで見通す"の全体をまとめると。
•Why: 達成したいビジネス上の目標は何か
•What: どういう機能を実現して何ができるようにしたいか
•When: いつリリースして、いつ目標を達成したいか
•Who : どんなメンバーに参加してもらってよいか
•How(much) : お金をどれくらいつかっていいか
これらについて、プロジェクト途中での状況変化に対応して自ら正しく理解し、プロジェクトオーナーに同意してもらい、メンバーに伝えることを繰り返すことがポイントの1つめになります。
では、「遠くまで...」とはというのはどういうことでしょうか?
範囲:プロジェクトで取り組む範囲とその境界付近も含めた外側も
時間:ITプロジェクトの場合、リリースではなくビジネスの目的達成もふくめたゴールまでを考える
つまり、自分が与えられた範囲の”少し外側”に届くくらいまで見ておくようにしましょう。ということです。