マイクロ・パーティショニングと共有プロセッサー・プール
マイクロ・パーティショニングは1つの物理プロセッサーの処理能力を分割してLPARへ割り当てることを可能とする仕組みです。
IBMのPowerサーバーでは、マイクロ・パーティショニングと組み合わせて共有プロセッサー・プールを利用することができます。
この記事ではその共有プロセッサー・プールについて私なりに勉強した内容をまとめています。
マイクロ・パーティショニングについて調査した記事も併せてご確認ください。
マイクロ・パーティショニングと共有プロセッサー・パーティション&共有プロセッサー・プール
マイクロ・パーティショニングを使用してLPARを作成する場合は、CPUモードを「共有」に設定します。
この「共有」のCPUモードで作成したLPARを共有プロセッサー・パーティションと呼び、そのLPARに割り当てる物理プロセッサーの含まれているプロセッサーのまとまりを共有プロセッサー・プールと呼びます。
共有プロセッサー・プールとは
共有プロセッサー・プールとは、複数のLPARで共有できるように複数の物理プロセッサーをまとめた(プール化した)ものです。
共有プロセッサー・プールを使用して複数のLPARでプロセッサーを共有することで、プロセッサーリソースを柔軟かつ効率的に利用することができます。
共有プロセッサー・パーティション
共有プロセッサー・プールの物理プロセッサーを割り当てられるLPARを共有プロセッサー・パーティションと呼びます。
共有プロセッサー・パーティションでは、割り当てられたプロセッサーの処理能力である「PU(Processing Unit)/処理装置」、そしてOSレベルで認識する仮想的なプロセッサーの数である「VP(Virtual Processor)/仮想プロセッサー」を設定します。
PUやVPについて調査した記事も併せてご確認ください。
Cappedモード(上限あり)とUncappedモード(上限なし)
共有プロセッサー・パーティションとしてLPARを構築する際、cappedモードかuncappedモードかを選択する必要があります。
Cappedモードでは、PUとしてLPARに割り当てられた処理能力は負荷に応じて自動で変動することはありません。
一方Uncappedモードでは、PUとしてLPARに割り当てられたもの以上の処理能力が必要となった際に、同じ共有プロセッサー・プールの処理能力に空きがある場合は、指定したVPの値までは負荷に応じて自動的にプロセッサーの処理能力を増加させLPARに割り当てて使用することが可能です。
共有プロセッサー・プールによってできること
共有プロセッサー・プールのプロセッサーは、マイクロパーティショニングの仕組みにより、最小0.05コア、以降0.01単位の細かい粒度でLPARへ割り当てることができます。
上の図では、4つの物理プロセッサーから1つの共有プロセッサー・プールを構成し、LPAR1に2.5コア分の処理能力、LPAR2に1.5コア分の処理能力を割り当てている様子を表しています。
そのため、LPAR1は「2つのコアを占有」し、「1つのコアをLPAR2と半分の割合で順番に使用」することになります。
次は、先ほどと同じように共有プロセッサー・プールの4コアを2.5と1.5コア分の処理能力で分けたLPAR1とLPAR2があり、さらに1つのコアを専有するLPAR3がある場合を想定します。
物理プロセッサーが処理を行う時間を10msecの単位時間で考えた時、物理プロセッサーごとのLPARの割り当てイメージは以下のグラフのようになります。
LPAR3の専有コアであるコア#5と、1コア分の処理能力を1つのLPARで使用するコア#1-3、これらの4つのコアは10msecの単位時間全てでそれぞれのLPARに割り当てられています。
一方、LPAR1とLPAR2で共有されているコア#3は単位時間の半分はLPAR1に、もう半分はLPAR2に割り当てられています。
このように、共有プロセッサー・プールを活用することで、複数のLPARで複数の物理プロセッサーの処理能力を共有することが可能になります。





