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「予測モデル派」の技術者 vs 「可視化派」の事業現場&僕②

はじめに

こんにちは、@matt_sadです。前回の投稿では、AIで解決できるテーマ(A. 可視化、B. 予測、C. 最適化)の概略を説明し、データ分析PJ推進者の立場では、リスクがコントロールしやすく、かつ、リターンが見込みやすい「B. 予測」が推奨されやすいという内容を書かせていただきました。今回の投稿では、事業現場ではどのテーマが歓迎されやすいのかについて書かせていただきたいと思います。

目次

1. AIで解決できるテーマ
2. 技術者がやりたいテーマ(前回投稿

3. 事業現場が求めているテーマ(今回投稿)
   3.1. 事業現場では可視化ができていない
   3.2. 可視化ができていない理由
   3.3. 可視化によるデータ利活用アプローチ

3. 事業現場が求めているテーマ

もちろん事業現場によるのですが、弊社(残念ながらデータ利活用が進んでいる会社ではありません)では、「求めているテーマなんて無い」、もしくは、「A. 可視化」であることが多いと感じています。

3.1. 事業現場では可視化ができていない

前回投稿でお伝えした通り、「B. 予測」や「C. 最適化」を、事業現場でお金なり人手なりをかけてでもやる意思決定をするには、課題が具体的に特定できている必要があると思います。どの程度具体的かと言うと、「課題に対して予測か最適化によるアクションが打て」、かつ、「それによってどのくらいの効果があるのかが見えている」状況です。例えば、「売上高が下がった」といったレベルではなく、「20代顧客に対するレコメンドの精度が落ちたことが原因で売上高10%減のインパクトが出ている」といったレベルの具体感が必要と考えています。

では、事業現場で上記のレベルで課題特定ができているかと言うと、弊社ではできていませんし、前職のクライアント企業(売上高数千億円以上の企業)を見ていても、できている企業はそんなに多くないのではないかと思います。なぜ、できていないかと言うと、課題特定の前段階である、現状把握(≒可視化)が構造的かつ十分に細かい粒度で行えていないためです(以下の図は、課題解決の流れとAIの関連を個人的な経験から整理したもの)。

スライド4.jpg

3.2. 可視化ができていない理由

さらに、なぜ現状把握ができていないかを掘り下げると、下記のような理由が挙げられると考えています。

大分類 中分類 概要
難しい                  ⅰ. データはあるが、楽に集計できるようなフォーマットではない 店舗別の管理データや、キャンペーンごとのデータなどが、エクセルで点在しているなど、集計が難しいことが多々あります
                     ⅱ. データ量が膨大であるため、自前の分析リソースでは対応できない データはあるが顧客別の集計まではやっているけど、顧客毎の取引別の集計までは計算リソース上対応できていないという事例にも遭遇します
                     ⅲ. 構造的にブレークダウンするノウハウがない KPIツリーを作成する、分解したKPIの変動をKGI(売上等)のインパクトに変換する、等のテクニック面で躓いている事例も多々あります
ニーズが無い               ⅳ. 細かい粒度で現状把握を行う必要性を感じていない ”鶏たまご”ですが、AIで打ち取れる課題のイメージが持てていないため、AIが打ち取れる粒度で課題をブレークダウンするニーズが無いケースも見受けられます

弊社でデータ利活用の推進に携わってから、予測・最適化のために必要なデータが無いことは多々ありますが、課題特定、現状把握のために必要なデータが無いことは無いと感じています。それでも課題特定、現状把握が十分に行えていない理由は、難しい(ⅰ.〜ⅲ.)か、ニーズが無い(ⅳ.)かだ思います。そんな状況で、「AIでどんなテーマやりたいですか?」なんて聞いても、「求めているテーマなんて無い」と返ってくるのは、仕方ないですよね・・・。

3.3. 可視化によるデータ利活用アプローチ

とは言っても、事業上のアクションに紐付けるためには、事業現場を巻き込むことが不可欠ですので、できる限り彼らのニーズに沿った形で進めていく必要があります(データ利活用推進者の目線)。

あくまで現時点での個人的な見解ですが、可視化の難しさ(ⅰ.〜ⅲ.)が突破口になると考えています。「AI, アナリティクスのテーマを考えましょう」と言われると身構える方は多くいらっしゃいますが、「経営数値の見える化」に対して身構える方はあまり多く無いはずです。理由は、「見える化」の内容が想像しやすいですし、ⅰ.〜ⅲ.が原因でやりたいのにできていないことが多いためです。ですので、まずは「見える化」を行うという名目でPJを進めることで、事業現場にとってはこれまで届かなかったかゆい所に手が届き、データ利活用推進者にとってはAIテーマの創出ができる、というWin-Winの関係が築けるのでは無いかと思います。

ここまで本アプローチの良い側面を語ってきましたが、デメリットもあります。それは、前回投稿でお伝えした通り、(可視化だけでは)データ利活用推進者の功績になりにくいこと、だと思います。特に新しい組織ですと、どうしても短期的に効果を出そうと、「B. 予測」や「C. 最適化」に流れがちですが、データ利活用の成熟度が低い事業現場と相対する場合には、我慢強く「A. 可視化」から入ることが重要だと感じています(長期的に見れば、こちらのアプローチの方が、「B. 予測」や「C. 最適化」に繋がるテーマが効率的に創出できるはずです)。

さいごに

拙い文章でしたが、最後までご覧いただきありがとうございます!明確な答えがある問題では無いと思いますので、賛成・反対問わず、ご意見いただければ嬉しいです。

最後に、今回の記事で踏み込めなかった関連トピックに関して、本記事に関する”注記”の意味も込めて書き留めておきたいと思います。

今回書かなかったこと:⑴仮説ドリブンな可視化とデータドリブンな可視化

今回は、可視化をテーマに記事を書きましたが、一口に可視化と言っても、①仮説ドリブンに進めるもの(基礎集計)と、②データドリブンに進めるもの(クラスタリング)とがあると考えています。今回は、可視化と言いながら、①のみが対象でした。②は①とは別の用途として使うことが多いですが、強力なツールだと考えています。こちらについても機会があれば記事を書きたいと思います。

今回書かなかったこと:⑵データ利活用の方向性

今回は、対象事業のデータを使って既存の価値提供を継続する場面(≒既存事業の改善)を想定して記事を書いています。この他にも様々な方向性があり得るかと思います(下図参照)。どの方向性のデータ利活用をやるかによって、データ利活用組織の動き方も全く異なるはずであり、個人的には非常に重要なテーマだと考えています。こちらも、機会があれば記事にしてみようと思います。
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