結論
- Y:やったこと
- W:わかったこと
- G:愚痴
- T:つぎにすること
はじめに
※KPTとYWTのそれぞれの説明については割愛させて頂きます
ふりかえり手法において有名な「KPT」ですが、私はあまり好きではありません。
理由は、どうしても「P」に偏重して問題ばかりが出てしまい、気持が暗くなって、思い出す事が嫌になってしまうからです。
また「Problem」という単語の特性上、責任追求や個人攻撃に繋がる可能性もあり好きではないのです。
だから経験ふりかえりな「YWT」が好きです。
自分のやった事の話は言いやすいし、それに良かった事も悪かった事も、最終的には「よかった思い出」になっていくので、気持が暗くなることが少ないからです。
しかしそんな「YWT」にも欠点があります。
それは「KPT」の「P」にあたるものが出にくいことです。
「W」のわかったことで挙げればよいですが、それが意外と難しいです。
例えば
「××のやり方をしてはダメだった」
というのはまだいいのですが
「××のやり方をしなかったからダメだった」
というのは(やってないので)なかなか難しいのです。
例
- Y:××を導入したyyの開発をやった
- W:どんな時にxxを使えばいいのかがわかった
- G:zzに使えないのが判明して、あの時はほんと往生して大変だった・・・
- T:導入する前に検証を十分する
説明
W(わかったこと)を次々に挙げていくと、どうしても愚痴が出てきます。
しかし愚痴はYWTでは分類できません。
愚痴は愚痴を呼び多くの発言を生み出しますが、分類できないので記録ができません。
「YWGT」なら愚痴も記録できるので、発言として残ります。
しかも愚痴になる事は、200%問題があった事なので「P」にあたり「T(つぎにすること)」で改善に繋がります。
おわりに
「振り返り」で一番大切なのは多くの発言をする、させること
振り返りにおいて一番の難しい事は何でしょうか?
それは「思い出すこと」ではないでしょうか。
振り返りの目的は
「振り返ることで、学びを得たり成長する」
ことだと考えます。
つまり、できるだけ多く思い出すことができ、発言できれば、それだけ多くの学びが得られ、成長することに繋ります。
気持が暗くなってしまい、思い出す事が嫌になってしまうと、折角の経験した学びの機会が減ってしまいます。
だから、どのように気分を上げて思い出させるか、が重要だと考えます。
感情に紐付く記憶は、同じ感情になると引き出される事がよくあります。
感情記憶は強いです。
「P」に相当する事の記憶は高い確率で辛かった記憶であり、辛かった記憶は愚痴になります。
愚痴を言う事はストレス発散になり、気持を楽になり、気分を上げることになります。
また全然知らない人の事ではなく、同じプロジェクトを経験した仲間なので、愚痴に同調できることもあり、聞いている人も辛い気持に紐付いた記憶がどんどん出てきます。
そして意外と楽しいです。
よかったらぜひ試してみてください。
お酒飲みながらでもいいと思います。
- 関連
新人との振り返りに合うのはYWT
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