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その「トートロジー」にご注意を! 日常と論理学を横断して


「トートロジー」という言葉、使っていますか?

トートロジーという概念、意味を説明できるでしょうか。日常会話での使い方、論理学における使い方、これを厳密に区別し、把握しようと思います。


日常会話でのトートロジー

日常会話で使われることもあるトートロジーという言葉。正確に意味を把握できている自信はあるでしょうか。

日常会話において、この言葉の意味は、「同語反復」です。

では、具体的に確認してみよう。

簡単な構造の例としては、

「青は何で青いの?」

「青いから、青なんだよ」

これがトートロジーの構造です。同語反復による主張は、論理的かのように聞こえます。しかし内実は、その主張に根拠を全く与えていません。なんの説明にもなっていないことが分かります。何かを主張したい時に、同語反復をしていては全く説得力がありません。中身の文が長くなっても同様ですが、その場合、トートロジーという構造に案外気がつかないことが多い、注意したいものです。

こちらも参考になります。

佐藤優と学ぶ、目からウロコの「論理学入門」

続いて、論理学におけるトートロジーをチェックしよう。


論理学におけるトートロジーの定義

野矢茂樹氏のこの本が参考になった。

論理学


トートロジー 原子式の真理値によらず、常に真となる論理式

矛盾式    原子式の真理値によらず、常に偽となる論理式


トートロジーの定義は上の通りだ。

原子式P、Qなどの真偽がどちらであれ、全体の論理式が、つねに真になるものをトートロジーと定める。

例をあげよう。

排中律 P ∪ ¬P

これは、Pの真偽がなんであれ、全体は真になる。

論理学について興味を持てたでしょうか。以前に、論理学入門についてまとめています。

論理学って何を扱うの?論理学入門


トートロジーはどんな意味を持つのか?

命題論理の「論理的真理」を規定するために、このトートロジーという概念は使われます。トートロジーでないものは、PやQの真偽という世界のあり方に影響されてしまう。しかし、トートロジーは、PやQの中身、つまり世界のありかたには全く無関係である。それゆえ、論理学における「真理」になる。

そもそも真理ってなんなのだろう。よく考えれば深い疑問だ。今回、このトートロジーという考え方を通して、真理とはどういう概念にするべきか、やや分かったと思います。大きな収穫でした。


トートロジーという概念の歴史

トートロジーという概念がどのように生まれ、重要な意味を持つに至ったのか。その背景については、こちらが参考になりました。論理学がどのようにコンピュータサイエンスの基礎になっていくのかを把握することは、いい勉強になります。

「史上最大の発明:アルゴリズム 松岡正剛の千夜千冊