はじめに
OpenChain Japan WG 教育サブグループ(以降SG)のリードの小泉です。
「10月に大阪で開催されたLF Japan Community Days誌上再録をお願いします」と頼まれたので、「再録なら」と気軽に引き受けたのですが、資料が資料なので(「資料をそのまま話してはいけない」というプレゼンテーション研修を直前に受けてたんですよ!)資料から単純に文字を起こせばいいというわけにはいかず、ちょっと難儀しています1。
私の講演はLF Japan Community Days二日目午後です。前後に用事があったので、日帰りで発表当日のみの参加です。東京の端の方から新幹線で行ったのですが、会場に着いたらSBOM/CRA関連の講演の最中でした。満席とは言いませんが、空席までは何人もかき分けていかないといけない感じだったので、後ろで立ち見しました。これだけの大人数を相手に話すことになるのかと、ちょっとドキドキ。
SBOMの講演が終わり、知り合いと昼食を食べに外出です。ちょっと人数が多くなったのでいくつかのテーブルに分かれて座りました。私のテーブルは注文が少し遅かったのかお好み焼き(大阪ですから!)を食べ終わるのが最後になってしまいました。そうしたら、知り合いの一人が戻ってきて「発表は午後一番ですよ。大丈夫ですか」と言われたので「大丈夫だ、問題ない」と答えておきました。(私のテーブルにもう一人発表が午後一番の人がいたからそう言い切っていたのですけど、今プログラムを改めて確認すると私の勘違いだったのかも
、、、まあ、間に合ったので良かったとしましょう。会計はひとまず他の人に任せてしまいましたが
)
で、慌てて会場に戻ると、???午前中あれだけいた人たちは一体どこへ、、、2
与太話はこのくらいにして、本題に入りましょう。
ある日突然、ライセンス教育の講師になったら?!
もちろん、そのために使う教育資料が欲しい!ですよね。
そんなこともあろうかと教育SGでは以下のような教育資料を用意しています!3
- 入門編:教育資料(コンプライアンスプログラム・バージョン)
- 初級編:OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン) ライセンス基礎
- 上級編(作成中):OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン) 応用編
入門編:教育資料(コンプライアンスプログラム・バージョン)
教育資料(コンプライアンスプログラム・バージョン)(pptx)
- 「OSSとは」から始め、OSSを利用する場合の心得を説くものです。
- ソフトウェアの開発に何らかの形で関わる人たちが対象です。ソフトウェア開発者に限定しません。
- E-ラーニングでの使用を想定しています。
- md形式のものも用意しています。またテストも付属しています。
初級編:OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン) ライセンス基礎
OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン)ライセンス基礎
- OSSライセンスを類型化し、それぞれに対する遵守事項を説明しています。
- 実際にソフトウェアを開発し、OSSライセンス遵守に関わる人を対象にしています。
- クイズから始めるなど対面形式の研修での使用を想定しています。
- 英語版も用意してあります。
上級編(作成中):OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン) 応用編
OSS教育資料(サプライチェーンリスクマネジメント・バージョン) 応用編4
- OSSのライセンス遵守方法の詳細やSBOM、セキュリティについて説明しています。
- ソフトウェア開発者を対象としています。
- 前の2つとは違い、辞書的に使ってもらうことを想定しています。
ある日「「「突然」」」、ライセンス教育の講師になったら?!
ところで今回のお題を振り返ってみましょう。「突然」ですよ、「突然」!?
突然とは一体どういうことでしょうか。
- 上司からいきなり言われた
- OSPOで教育しようとしていたが OSPOの講師役の人が急病で、、、
なんて状況が考えられるかもしれません。でも後者ならば資料はOSPOが用意しているはず、、、
ということは教育SGが提供する教育資料の出番は後者ではなく前者ということになりますね。
ライセンス教育の目的
そうだとしたら、なぜ上司がいきなりそんなことを言ってきたかです。ライセンス教育そのものが目的ではないはずですよね。
例えば、ある会社では
OSSの世界で今後会社として活躍していきたい! (その前に基礎的な知識を身につけよう)
ということかもしれません。また別の会社では
1度やらかしてしまった。もう2度とあんな目には、、、 (再発防止策の一環)
ということもありうるでしょう。それぞれの目的を達成するための「部品」の一つとしてライセンス教育があるのだと思います。
そんなこともあろうかと
目的がこれだけ異なると同じ教育資料は使えないと思われるかもしれません。が、私たち教育SGでは、そんなこともあろうかと、ある仕掛けを用意しています。
例えば、教育資料(コンプライアンスプログラム・バージョン)のOSSポリシーをみてください。
<<本スライドは、OSSポリシーが企業内のどこに置かれているかを周知するためにご使用ください(OpenChain仕様書2.0の1.1.2項)>>
とまるでト書きのような内容になっていてそのままでは使えないですよね。実際に使う時には、ここに先ほどの目的に対応するポリシーを各社で入れてもらいたいと考えているのです。
さらにそんなこともあろうかと
「よしよし、ポリシーは自社に適切なものを入れられたぞ」と思っても、それ以外の部分でまだしっくりこない部分があるかもしれません。たとえば「我々の業態ではここに書いてあるような状況にはそもそもならないんだよなぁ」とか「再発防止のために、この部分はもっともっと強調しておきたいんだ」とかです。
ここでも、私たち教育SGでは、そんなこともあろうかと、ある仕掛けを用意しています5。例えば、教育・研修用資料のREADMEをみてください。
Creative Commons CC0 1.0 Universalライセンスの下でリリースされています
とありますよね。正確な解釈は各社の知財・法務担当の方にしてもらうのがいいと思いますが、大雑把にいうと改変自由ということです。すなわち、「我々の業態ではここに書いてあるような状況にはそもそもならないんだよなぁ」というのであれば、その部分の記述を軽くして構わないですし、何ならページ丸ごとバッサリでも問題ありません。「再発防止のために、この部分はもっともっと強調しておきたいんだ」であれば、より強い表現に変えてくれて構わないですし、ページを増やしてさらにたくさん書くでも問題ありません。
まとめ
- (「やりたいこと」の「部品」として)ライセンス教育は重要です
- 教育にはOpenChain JWG 教育SGの資料が使えます
- 上記資料は改変無制限です
私たちの作成した資料をぜひ使ってください。そして、使ったらフィードバックをいただけると嬉しいです。フィードバック先は以下の通りです。
- Slack: OpenChain JapanWG # 10_education-sg
- メーリングリスト: japan-sg-education@lists.openchainproject.org
これを読んで「自分も教育資料の作成を手伝いたい」なんて方が出たら、もっと嬉しいです。なんと、教育SGではまさに今、今後の活動内容やサブリードを募集中です!
ありがとうございました。
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AIに任せたら絵が主になっているページは思いっきり省略してくれました。まあ、想定される動作ではあるのですが、、、 ↩
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どうも裏トラックがSBOM関連だったみたいですね。さすがの私でもSBOMには勝てなかったか、、、orz ↩
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今の所この名前で公開していますけど、それぞれの水準や互いの関係が分かりにくいとは思ってますので、名前は整理されるかもしれません。ただ、https://github.com/OpenChain-Project/OpenChain-JWG/tree/master/Education_Material/Training の場所は変わらないでしょうから、そこから辿っていただければ。 ↩
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ファイル名を見ると、GitHubはそもそもバージョン管理のシステムなのに日付の入ったファイルを置くなんて、こいつ分かってないな、と思われるかもしれません。これは途中の版を公開したものでして、現在まさに最終版を固める作業をしているところです。最終版では名前が変わる可能性があります。(確実に日付は無くなっているかと。) ↩
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はいすみません、ちょっと盛ってしまいました。資料を基本的にCC0で公開するというのは私たち教育SGの専売特許ではなく、OpenChain全体の方針です。 ↩