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『強いチームはオフィスを捨てる』の気になったところまとめ

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『強いチームはオフィスを捨てる』の気になったところまとめ

先日『強いチームはオフィスを捨てる』を読みました。

手にとったきっかけは、「リモートワークが。。。」というより、著者が

Ruby on Railsの作者として有名なDavid Hanssonだったから、という理由ですが、

読むにつれてどんどん文章に引き込まれ、原著も欲しいと思いペーパーブック版を購入してしまいました。

本著は本来、リモートワークを取り入れたいと考えている企業の経営層、プログラマや

リモートワークに興味のある個人へ向けた本かもしれません。

ですが、普通にオフィス文化で働く人にとって、「視野を広げる」 という意味で非常に有意義な本であると感じました。

本著は、リモートワークのデメリットも客観的に書いてある点、

著者たち本人の経験談を通したリアルなストーリーがベースである点で非常に読みやすくかつ優れており、

リモートワークが身近にない人にとっても、「今の自分の現状とは全く異なる見方を学び、客観的に今の環境を評価してみる」 という意味で

読んでみるのも良いかもしれません。

個人的には、「リモート時代のマネジメント」と「リモートワーカーの仕事スタイル」の章が

経験談や具体例が多く、イメージしやすくて楽しく読めました。

また文章も平易で、誤訳などもおそらくないか気になるほどではなく、一気に読むことができました。

細かい点や他の章は本書を参考にしてください。

あくまで、気になった観点を主観的にまとめてあるだけですので、

一部本書と異なる可能性もあります。


リモートワークの時代がやってくる


家で仕事をするなら、テレビの誘惑。カフェで仕事をするなら、隣の席のうるさすぎる会話。
でもそこには、会社の邪魔とは決定的に違うことがある。
自分でコントロールできる、ということだ。


通勤は人生の無駄遣い


通勤時間が好きな人なんていない。

通勤がからだに悪いことは、科学的にも明らかになっている。
通勤時間の長い人は太りやすく、ストレスが多く、憂鬱な気分になりやすい。
通勤時間の短い人さえ、やはり通勤をしない人よりも幸福度が下がっている。

片道45分かけて通勤している人の場合、1日に1時間半が通勤に消える。
1週間で7時間半だ。1年にすると300時間から400時間が通勤のためだけに消えていくことになる。

400時間。決して少なくない時間だ。

僕らの会社の主力製品であるベースキャンプは、ちょうど400時間の工数で完成した。
もしも400時間が自由に使えたら、いったいどれだけのことができるだろう?


本当のぜいたく


これからは、場所と時間を自由に選べることが本当のぜいたくになる。
いちどそんな自由を経験したら、最上階のオフィスや豪華な社食なんかにこれっぽっちの魅力も感じないはずだ。


部下は怠け者?


部下のことを常に見張っていないと不安なら、それはマネジメントができていない証拠だといっていい。
マネジャーではなく、ただの子守。リモートワーク以前の問題だ。

シンプルに考えよう。あなたが上司なら、信頼出来ない部下を雇わないほうがいい。
あなたが部下なら、信頼してくれない上司のもとで働かない方がいい。


情報を閉じ込めてはいけない


同じオフィスで同じ時間に働いていれば、誰かがすぐに答えてくれる。
でもリモートで働いていると、答えを手に入れるのにものすごく苦労するかもしれない。
そうならないために、仕組みをきちんと整備した方がいい。


自由は屈従になりうる


「自由は屈従である」
ジョージ・オーウェルの小説『1984年』にでてくる言葉だ。

リモートワークに慣れていないマネジャーは、部下が働かないのではないかと心配する。
でも本当は、働き過ぎることを心配した方がいい。
部下の様子が見えないので、気づいた時には完全に燃え尽きていたということにもなりかねないからだ。


国境を超えたリモートワーク


リスクを取るのが不安なら、専門家にとことん聞けばいい。
ちょっとしたハードルに怖気づいて、目の前のチャンスを逃すのはもったいない。

長い目で見れば、きっと挑戦する価値があるはずだ。


有能な社員の見分け方


謙虚で仕事ができるタイプの人は、もう悔しい思いをしなくてすむ。

従来のオフィス文化では、大声で自分の成果を自慢しなければうまく評価されなかった。
でもリモートの環境なら、黙っていても成果物があなたの能力を証明してくれる。
一方、口先ばかりで仕事をしていなかった人は、もう逃げ場がなくなるはずだ。

リモートワークは、これまであまり注目されてこなかった真実を明るみに出すことになる。
リモートで仕事ができる人は、もともと仕事ができる人なのだ。

『ジョエル・オン・ソフトウェア』の著者は、「有能」かつ「仕事をやりとげる」人材に価値があると説いている。
まさに、リモートワークに求められる資質だ。


社内の格差をなくそう


リモートワークの格差をなくすための原則は、いたってシンプル。

高性能な通信機器を使い、全員の声をクリアに届けること。
画面共有ツールを使い、どこにいても同じ画面が見られるようにすること。
議論はなるべくツールやチャット上でおこない、知らないうちに意思決定されているのを防ぐこと。


無駄な承認を省く


僕らの会社では、承認や手続きを極力減らすため、いくつかの思い切った手段をとった。
たとえば、社員は全員、会社のクレジットカードを持っている。
「常識的に使ってほしい」という以外は、特になんの制約もなし。
だから必要な備品を購入するのにも、経費申請の面倒なプロセスを経なくていい。
レシートをメールで送ってもらうだけだ。

また、休暇の申請も必要ない。いつでも好きなだけ休暇を取ることが可能だ。
社員にお願いしているのは3点だけ。
1)妥当な範囲内にとどめること
2)カレンダーに予定を入れること
3)チームに迷惑をかけないように調整すること

そうやって一人前の大人として扱えば、彼らも決して無茶はしない。
期待に見合うだけの、責任ある行動をとってくれるはずだ。


環境に変化をつけよう


決まりきったことの繰り返しは、クリエイティビティを弱らせる。

同じ時間に置きて、同じ電車に乗り、同じ道を歩いて、同じオフィスの同じ机に座る。
毎日毎日その繰り返しでは、発想まで凝り固まってしまう。

でも環境を変えれば、新しいアイデアがどんどん浮かんでくる。


おわりに


リモートワークが世の中の主流になるまでには、数々の論争がかわされるだろう。
意見の対立は、いまよりもっと激しくなるはずだ。

ガンジーは、変化に至るプロセスを次のように表現している。
「はじめは無視され、次に笑われ、それから争いになる。そして最後に、君は勝つ」
いま、僕らは争いの段階に直面している。厳しい戦いになるかもしれないが、ここと乗り越えれば勝利が待っている。