はじめに
この記事は、自分たちで作ったスクラムふりかえり用FW『桃太郎レトロ』について、なぜ作ったか・構成・進め方・やってみた感想をまとめた記事です。
『桃太郎』の流れを使ったストーリー駆動で場を温めることを意識しています。
ひとつのものがたりでつなぐことによって、入りやすくして勢いをつけて、Tryまで落とし込める形を目指しました。
テンプレートと実例のMIROボードは以下になります。
https://miro.com/app/board/uXjVJG4Pr04=/
使ってみたらぜひ感想を書き込んでいただけるととても嬉しいです!
背景
- 一つのテーマで統一したふりかえりFWを作ってみたかった
- 自チーム向けに、話しやすくて記憶に残る形が欲しかった(焼肉レトロのような癖強FWを作ってみたかった)
- 同じものがたりの言葉で揃えることにより、頭の切り替えコストを下げて、発言数と深さを底上げしたかった
コンセプト
要素を桃太郎の旅に見立て、場に置く言葉を揃えて(きびだんご / おとも / 鬼 / 刀)みんなの連想を呼び込みます。
| ものがたり要素 | ふりかえり上の意味 | ねらい |
|---|---|---|
| きびだんご | アイスブレイク / ウォームアップ | 話しやすい空気を作る |
| おとも(犬 / 雉 / 猿) | 良かったこと・得たもの | 3つの視点で付箋出しをしやすくする |
| 鬼 | 障害 / 課題 / リスク | チームにとっての障害を可視化 |
| 刀 | 解決のアイデア / Try | 具体行動に落とす |
構成
- きびだんごを作る(アイスブレイク)
- おともを集める(良かったこと・得たもの)
- 犬:コミュニケーション / マネジメント
- 雉:技術
- 猿:その他(上記以外)
- 鬼と対面する(障害 / 課題 / リスク)
- 刀を見つける(解決のアイデア / Try)
言ってしまえば、KPT にアイスブレイクを足し、ストーリー性をもたせたようなものです。
「その他」 は別FWに追加してみたときに、色々と付箋が出たためこのFWにも取り入れています!
タイムテーブル例(5 名 / 合計 54 分)
| セクション | 付箋出し | 共有 | 小計 |
|---|---|---|---|
| フレームワーク説明 | - | 5m | 5m |
| きびだんご | 5m | 5m | 10m |
| おとも集め | 10m | 7m | 17m |
| 鬼と対面 | 5m | 7m | 12m |
| 刀を見つける | 10m | - | 10m |
- 犬 / 雉 / 猿 の共有はひとまとめにして時間を短縮
- 「刀を見つける」はチームみんなで議論をしていく
進行ガイド(ファシリ向け)
- きびだんご:気分を一言で表現(天気などテーマ指定で出しやすく)
- おとも:3 カテゴリ最低 1 枚ずつと明示して量を確保しても良い
- 鬼:ざっとグループ化 → ドット投票で上位 1 ~ 2 項目に集中
- 刀:上位の鬼ごとに「誰が + 何を + 指標 + 期日」を明確に決める
- 終了前:Try 確定 / 次回いつチェックするか決める(次スプリント開始時 5 分など)
やってみた感想
良かった点
- アイスブレイクがFWに組み込まれている
- 要素が全部同じものがたりなので切り替えが楽で記憶にも残る
- 良かったことを 3 項目で記載できるため「とりあえず出そう」になる
学び
- 同じ物語で揃えると説明時間と迷いが減る
- 鬼がはっきりしていると刀の付箋出しがスムーズになる
『桃太郎レトロ』を使って感想をいただけるとめちゃくちゃうれしいです!
皆さんもぜひオリジナルのふりかえりFWを作ってコミュニティを盛り上げていきましょう!!
