はじめに
正直に言うと、APIテストを書くのは地味に手間がかかります。
異常系や境界値まで全部書こうと思うと、時間がいくらあっても足りません。
そんなとき、「ApidogでAIがテストケースを自動生成できる」と聞いて、
半信半疑ながら実際に試してみました。
Apidogとは?
Apidogは、APIの設計・ドキュメント・テスト・モック・管理をひとつのプラットフォームで完結できるオールインワンのAPI開発ツールです。
Postman、Swagger Editor、Mockサーバー、APIテストなど
これまでバラバラだった作業をまとめて扱えるのが大きな特徴です。
最近はAIによるテストケース自動生成にも対応し、テスト設計の初稿づくりを大幅に効率化できます。
なぜAIでテストケース生成が便利に感じたか
手動でテストケースを作成するとき、いつもこんな悩みに直面していました:
- 網羅性を確保するのが難しい
- 仕様変更があるたびに更新が必要
- チームによって粒度や書き方がバラつく
- 特に異常系や境界値を漏らしやすい
「AIが初稿を作ってくれるなら、この負担が軽くなるかも」と思ったのが使い始めたきっかけです。
「AIで生成」ボタンを押してみる
APIを定義したあとに 「テストケース」タブ を開くと、中央付近に 「AIで生成」 ボタンがあります。
クリックすると、次の画面で生成したいテストタイプを選べます:
- 正常系
- 異常系
- 境界値
- セキュリティ
一括生成も、必要な種類だけを選択して生成も可能です。
生成後は各テストケースを確認し、採用/破棄 を選んで最終調整します。
最終的には、テストレポートをエクスポートしてチームで共有することもできます。
ちょっとしたポイント
- 生成後は必ずレビューする(誤解・抜け漏れ防止)
- 生成精度は使うAIモデルの性能に依存
- AI機能は初回のみ有効化が必要
- 特に異常系や境界値は完全ではないので手動補完が必要
AI機能を使う前の準備
Apidog自体はAIモデルを提供していません。
使用するには、OpenAIやClaudeなど任意のAIモデルのAPIキーを設定する必要があります。
ここで重要なのは、AIが生成するテストケースの精度はモデルの性能によって決まる ということです。
モデルが高性能であれば、より実務に近いテストケースが生成されます。
試してみて気づいたポイント
-
生成内容はあくまで下書き
そのまま流すのではなく、レビューして業務ロジックに合わせて微調整します。 -
時間を大幅に節約できる
数分で十数件の初稿が出るので、ゼロから手で書くより効率的です。 -
実務向きだが万能ではない
特にビジネスロジック依存のケースは、AIだけでは完全にはカバーできません。
私なりの活用方法
- プロジェクト初期や大規模変更時にAIで初稿を作る
- コアロジックや重要なパスは手動で補完
- レビューと調整でテスト品質を確保
- CI/CDに統合して、生成したケースを継続的に利用
まとめ:AIと一緒にテスト設計する感覚
今回の体験で感じたのは、AIに丸投げするのではなく、AIと協力してテストを作る ということです。
AIが下書きを作ってくれることで、
開発者は仕様やロジックの確認により集中でき、
テストの質とスピードがどちらも向上しました。
忙しい開発者ほど、
一度AI生成で試してみる価値は十分にあると実感しました。
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参考



