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野球
colaboratory

大リーグのデータ革命を見える化する(ホームランが3年で5割弱も増えた!)

0.結論

ホームランになる打球は、打球速度165km/h、角度27~28度が平均的。
Statcastの導入により、ホームランになる打球速度、角度が分かったことで、大リーグのホームラン数は3年で5割弱も増えた。
2014年:4,186本⇒2017年:6,105本
20.png

1.前口上

お題は客寄せパンダ的に大げさです。
でも、Pythonやpandasを使うと、データさえあれば、見える化が簡単にできるというのは意外でした。
そういった意味で、Pythonを学ぼうと思う人が一人でも増えれば嬉しいです。

2.本日の お題

今回は、大リーグのデータ革命、いわゆるフライボール革命を可視化しようという試みです。

以前、NHKの「スポーツ・イノベーション」でフライボール革命が取り上げられていて、感銘を受けました。
http://www4.nhk.or.jp/P4402/
https://www.nhk.or.jp/sports-story/detail/20180228_2507.html

本当に良い番組で、データ分析の大切さを認識しました。
根性や精神論もキライではないですが、やっぱり、データを基に語りたいですよね。

フライボール革命は、大リーグでStatcastという装置が導入され、打球速度や打球角度が分かったことから、打者スイングが変わり、ホームランが大量生産されるようになったことと、僕は認識している。

年間ホームラン数は2014年に4,186本だったのが、2015年には4,910本、2016年には5,611本、そして、2017年には、なんと、6,105本。
わずか3年で2,000本近く、率にして46%も増えたのだから、驚き以外の何物でもない。

NHKの「スポーツ・イノベーション」によれば、時速158キロ以上、角度30度前後の、いわゆる「バレルゾーン」に収まる打球は、高い確率でホームランになるらしい。

ということで、番組は素晴らしかったのですが、疑い深い自分としては、本当かな、という気持ちもあり、自分で検証してみたかった。

2.準備

データですが、大リーグのデータなので、Baseball Savantを使わせてもらいました。Statcastを使ったデータが使えるのが嬉しいです。
https://baseballsavant.mlb.com/

さて、データを準備したら、最近、お気に入りのGoogle Colaboratoryを使おう。データをアップロードして、見える化を開始しよう。

ファイル名は「シーズン(年)H.csv」、つまり2017年のシーズンならば、2017H.csvとして、用意した。

from google.colab import files
upload=files.upload()

3.pandasを使おう

今回は、打球速度'launch_speed'と打球角度'launch_angle'だけを使う。

import pandas as pd

df2017=pd.read_csv('2017H.csv')
df2017=df2017[['launch_speed','launch_angle']]
print(df2017.shape)
df2017.head()

21.png

2017年のホームラン数が6,105本であることが分かる。

基本統計量を見てみよう。
これだけで、ホームランになる打球速度と角度が、大体、分る。
打球速度はマイル表示なので、気をつけてね。

df2017.describe()

22.png

4.見える化

基本統計量で、概略は分ったが、matplotlibで見える化してみよう。
まずは、打球速度。

23.png

それから、角度。

24.png

両者とも、平均を中心に、ほぼ山型。
強いて言えば、角度の方が、左側に裾野が長い。高く上がり過ぎても、打球に勢いがあれば、ホームランになるということなのだろう。

5.参考

Statcastは2015年より導入されており、前述のBaseball Savantでも2015年以降の打球速度と角度はデータが取れた。

先ほどの結果が2017年に特有なものかどうかを見るために、2015年、2016年についても同様の作業を行ったので、結果だけ、記載しておく。

2015年
基本統計量
25.png

打球速度
26.png

打球角度
27.png

2016年
基本統計量
28.png

打球速度
29.png

打球角度
30.png

3年(2015~2017年)とも、ほぼ同じような結果だ。

6.最後に

ホームランになる打球速度と角度が分かったことで、大リーグの打者は筋トレをし、アッパー・スイングで打つようになった。

その結果、ホームラン数が「たった3年で5割弱も増えた」。
実に、驚くべきことだ。
データ分析って、スゴイよね。

最後に、フライボール革命を教えてくれたNHKさんに感謝したい。
受信料を真面目に払っているので、これからも、情緒的ではない、役に立つ番組を創ってください。お願いします。