VMware で作られた VMDK を VirtualBox で流用する際、ネットワークの設定でちょっとまごついたので、以下にまとめておきます。
環境・条件
- 母艦 OS : Windows 10 Home （ESXi 等はなし）
- VMware Workstation Player 15 for Windows
- VirtualBox 6.0.12 for Windows（通常は vagrant 経由で操作）
- VMware と VirtualBox は、マネージャー自体は同時起動可能。
- 仮想マシンについては、先に動かしたほうがリソース(VT-x / AMD-V)を専有するため同時使用は不可の模様。
- ネットワーク環境：無線ルータ配下に複数ノードがある、典型的な一般家庭
- 仮想マシン(CentOS7) は IP 自動取得の設定になっている
実験結果
| 仮想化ソフト | 接続タイプ | 接続先（名前） | CentOS7 接続名 |
CentOS7 デバイス名 |
IP取得 (DHCP) |
|---|---|---|---|---|---|
| VMware | ブリッジ | 自動（全選択） | ens33 | ens33 | 可能(*1) |
| VirtualBox | NAT | （指定不可） | 有線接続 1 ens33 |
enp0s3 -- |
可能(*2) |
| VirtualBox | Hostonly | Hostonly (*3) | 有線接続 1 ens33 |
enp0s8 -- |
可能(*1) |
| VirtualBox | ブリッジ | Hostonly (*4) | 起動不可 | ||
| VirtualBox | ブリッジ | Intel(R) Dual Band Wireless-AC 3168 |
有線接続 1 ens33 |
enp0s3 -- |
可能(*5) |
- (*1)‥VirtualBox の Host-Only Ethernet Adapter を司る DHCP サーバ（下記画面参照）が、192.168.56.101 から順に割り当てる。アドレス範囲は [ツール]＞（設定したい）VirtualBox Host-Only Ethernet Adapter の [プロパティ]で設定可能。
- (*2)‥母艦や他ホストから仮想マシンへはアクセス不可。
- (*3)‥Host-Only Ethernet Adapter が複数ある場合は “#” が付いてないもの（最初に生成した仮想デバイス）
- (*4)‥「アダプタのタイプがブリッジではない」という意味のエラーが出て、仮想マシンが起動できない（VirtualBox がガードしている）。
- (*5)‥（自宅の環境ではこの先にある）無線ルータがIPを割り当てている。
VirtualBox Host-Only Ethernet Adapter の DHCP サーバ設定
備考
VMware で定義されていた ens33 は単なる接続名の残骸として残り、新たに「有線接続 1」という接続が作られている。それに関連づくデバイス名は接続タイプによって変わる模様。
VMware/VirtualBox のコンソールから接続する場合、nmcli 等で現れる接続名が日本語だと文字化けして地味にツライです。