Intel Edisonの発売後1年が経ちましたが、買ったものの眠らせてしまっている方は多いのではないでしょうか。
Edison LabのShowcase等で紹介されているような素晴らしい事例を思いついてすぐに実装できればいいのですが、その域に達するのがなかなか難しい(私みたいな)方に向けて、簡単な使い方の組み合わせで常時Edisonを使いたくなるアイディアを紹介できればと思います。
本稿では、以下を紹介したいと思います。(追加中)
- 家庭用100V電源の制御:リモコンがないもの(間接照明等)の電源オンオフをしたい、等
- ミュージックサーバ:USBスピーカーを繋ぎ、Bluetoothスピーカーとして、あるいはEdison単独でインターネットラジオとして使う
- 上記をスマホ等のブラウザからコントロール
自分自身が電子回路を組めない人間なので、ありものを調達して組み合わせて実現、というスタンスです。ただし、ちょっとした電子工作が必要になる箇所はあります。
Raspberry Piのほうがこの手の記事が豊富ですが、あえてここはIntel Edisonでチャレンジしてみます。
構成案
ハード的に重要な要素が2点あります。一つ目はUSBをHOSTモードで使用すること(USBハブがあるとよいです)と、二つ目はこれを行おうとするとDCアダプタから電源供給を行わないといけない場合があるです。この2点を踏まえ、どのようなEdison開発ボードを選定すべきか、以下に示します。
Edison開発ボードの選定
手持ちに3種類あるので、簡単に紹介したいと思います。
インテル® Edison キット For Arduino (以下Arduinoボード)
据え置きで使うには必要なものが一番少なくて済みます。USBホスト機能が使えるUSB端子がありますが、これを使うとUSB電源供給が物理的にできなくなりますので、別途DCアダプタ用のジャック(J1)から電源供給が必要です。7-15V、1A以上、内径2.1のものが必要となります。
DCアダプタは調達するも良いですし、意外と眠っている機器のアダプタが流用できてしまったりします。自分はバッファローの無線LANルーターWZR-HP-AG300Hの電源アダプタがそのまま使えました。
なお、J2端子からリチウムイオンバッテリーで電源供給を行うと、本ボードも後述のBreakoutボードもUSBホストモードは動作しません。
いざ運用するとなると、サイズの大きさが仇となり基板的なものが見え見えになります。リビングに溶け込ませてさりげなさ感を出すためには、ケースに覆う等の工夫が必要です。
インテル® Edison Breakout ボードキット (以下Breakoutボード)
話の構造はArduinoボードと同じで、電源供給にも用いることができるUSB端子J16をUSBホストとして使います。そのためにはAndroidスマートフォン等で使用できるmicroUSBのOTGケーブルが別途必要になります。
また、USBホストモードとして動作させるには、J21かJ22を経由してのDC電源供給が必要があります。自分はJ21に刺せる2.5mmコネクタとArduinoボードと同じ内径2.1のメスジャックを組み合わせて電源ケーブルを作成しました。
(後日談:千石通称の2Fにそのものが売っていました。。。コネクタ幅が少し狭いですが、使えます)
程よい小ささなので、あまり目立ちません。自分はBreakoutボードで運用しています。
Henry基板
こちらは上記2ボードと異なり、電源供給とシリアルコンソールの両方が使えるmicroUSBコネクタがあるのと、USBホスト機能専用のUSBコネクタ(A端子)があります。したがって、DCアダプタを用意せずにそのまま使えます。
ただし、この基板はFriskケースに収まるその小ささと、加速度センサーを搭載していることにあるので、動くものに対して使うことに真価があります。USB電源でUSBホスト機能が使えることもポイントです。据え置きで使うにはもったいないです。
次のページからいよいよ詳細に入ります。