はじめに
文化祭向けのクイズラリーアプリのインフラを構築した際、後から全体を把握しやすいようにアーキテクチャ図も作りたいと思いました。ただ、ゼロから図を描くのは正直面倒…。
「AI に自動生成してもらえたら便利なのに」と思っていたところ、ちょうど AWS Diagram MCP という都合の良い MCP が公開されていたので、今回はこの力を借りてアーキテクチャ図を作ってみました。
本記事では、以下の流れで IaC からアーキテクチャ図を完成させるまでのプロセス を紹介します。
- AWS Diagram MCP でアーキテクチャ図を自動生成する
- 生成した図を draw.io 形式に変換する
- 変換した図を元にレイアウトを調整し、見やすく仕上げる
参考にした記事はこちらです:
1. AWS Diagram MCP でアーキテクチャ図を生成する
AWS Diagram MCP のセットアップ
私は Claude Code を使っているので、プロジェクトのルートに .mcp.json を作成し、以下を追記しました。
{
"mcpServers": {
"awslabs.aws-diagram-mcp-server": {
"command": "uvx",
"args": ["awslabs.aws-diagram-mcp-server"],
"env": {
"FASTMCP_LOG_LEVEL": "ERROR"
},
"autoApprove": [],
"disabled": false
}
}
}
なお、公式ドキュメントにも記載がありますが、事前に以下をインストールする必要があります。
- uv
- python
- GraphViz ←ダウンロードはこちら
これらが揃っていれば準備完了です。
2. 実際にアーキテクチャ図を生成する
私は IaC(CloudFormation)でインフラを構築していたため、CloudFormationのテンプレートとして作成したtemplate.yml を読ませれば AI が構成を理解できる状態でした。そこで、以下のプロンプトを使用しました。
プロンプト:
/infla の template.yml を見て、このプロジェクトの AWS アーキテクチャ図を描画してください。描画には AWS Diagram MCP を使用してください。
すると、以下のような図を生成してくれました。
コンポーネントはすべて拾ってくれていて、最初のアウトプットとしては悪くないクオリティです。ただ、見やすさの面では調整したい部分や削りたい部分も多々あったため、さらに整った図にするために draw.io 形式へ変換して編集することにしました。
3. 図を draw.io に変換する
図のdraw.ioへの変換には、参考にした記事でも使われていた以下のプロンプトを活用しました。
プロンプト:
添付ファイルのAWSアーキ図に問題がないかをレビューしてください。 問題がある場合はアーキ図を修正してください。 修正後はdraw.ioのファイル形式で出力してください。
このプロンプトで依頼すると、図をレビューした上で draw.io データに変換してくれます。
変換後の図がこちらです。
構成の流れが明確になり、かなり読みやすくなりました。
さらに、横向きのフローも試したところ、以下のような図も生成されました。
最終的には縦方向レイアウトがしっくりきたため、こちらをベースに手動でブラッシュアップしていきました。
4. 手動でブラッシュアップする
ALBを用いたアーキテクチャ図などをネット上で探し、参考にしながら、図の配置や関係線, コンポーネントの位置を微調整して最終形に近づけていきました。
最終的に完成した図がこちらです。
構成の流れがより自然になり、プロジェクトに関わるメンバーにも説明しやすい内容になりました。
最後に
AWS を使ったインフラ構築経験がまだ数えるほどしかない私でも、MCP の力+ draw.io 変換+少しの手動調整 を組み合わせることで、わかりやすいアーキテクチャ図を作ることができました。
また、調べていたところDiagram-as-codeのように IaC から図を生成できる仕組みもあるようなので、今後こちらも試してみたいと思います!
ぜひ皆さんも、AWS Diagram MCP を活用して手軽にアーキテクチャ図を生成してみてください!